眠りと業務のパフォーマンス
みなさん、こんにちは。株式会社ヒューマン・タッチの森川です。
今回は、「眠りと業務パフォーマンス」についてお話しさせていただきます。
私の経歴もあり、船社さんや船員の皆さんへのメンタルヘルス研修として、全国を回らせていただいています。その中で、船舶の事故調査を専門に行う専門官の方から興味深いお話をお伺いしました。
以下、貨物船やタンカーの居眠りによる事故の結果からです。
- 時間帯で見ると、21時台から5時台までの時間帯で約90%を占める
- 月別で見ると、3月と4月だけで約40%を占める
夜の時間帯に眠くなるのは、やはり人の概日リズムによるものだと思われます。2時から4時に生理的に眠気が強くなることがわかっています。また、「春眠暁を覚えず」と言いますが、春先はやはり眠気が強くなるのでしょうか。事故調査官のお話によれば、内航海運の繁忙期がやはり春先になること、すなわち身体の負担や疲労感も関係しているのではないかと、さらには花粉症などの薬の影響もあるのではないか、との事でした。
忙しさ、疲労、生理的な眠気、これらが重なるときには、
船でも居眠り運転と事故が起こりやすいのですね。
調査官の方からは、(独)労働者健康安全機構労働安全衛生研究所の調査によると、
- 人は、疲労が蓄積した状態では、注意力を一定に保つことが難しくなる
- 人は、とりわけ睡眠不足の状態では、脳が自発的に居眠りをさせてその機能を保全しようとする(自分の意思だけでは居眠りの発生を抑えられない)
- 人は、毎日睡眠をとっていても、1日の睡眠時間が4~6時間であれば、慢性的な睡眠不足となり徹夜している時と同程度の注意水準となる
- 人は、慢性的な睡眠不足になると、本人は眠くないと思っていても、実際には徹夜している時と同程度の業務パフォーマンスとなる
とのお話をきかせていただきました。
業務インターバルをしっかりととり、連続した質の高い睡眠をとることを、社内での健康管理の一つの目標とすることは、健康だけでなく、安全にも寄与することなのではないかと強く感じました。
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森川 隆司(モリカワ タカシ) 株式会社ヒューマン・タッチ 代表取締役 臨床心理士 公認心理師
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