「こころの健康づくり計画書」~指針の作成~
【ヒューマン・タッチ レター vol.79】
みなさん、こんちは。ヒューマン・タッチの森川です。
前回は「こころの健康づくり計画書」についてお話させていただきました。
この中で、厚生労働省からも「指針」の作成が推奨されている旨もお伝えしました。
メンタルヘルス対策には、ストレスチェックや個別面談など
従業員の個別的な情報を収集し評価する取り組みが含まれます。
全く初めてこのような取り組みを始める場合、
授業員側からすれば
「新たな人事考課の材料か?」「不調になったら辞めさせられるのか」などと、
不安を生む要素にもなりかねません。
このような場合に、
「なぜにこのようなメンタルヘルス対策を行うのか」
「個人情報はどのように守られるのか」
「面談結果等は本人の不利益に用いられない」ということを、
宣言していただくのです。いわば、大義名分ですね。
では、指針にはどのような文言を書き込むのか、
大きく分けて以下の内容が記載されることが多いです。
①前文
②代表者よる指針の表明
③担当者、担当組織の明示
④具体的な取り組みの明記
⑤目標の明記
①②は、社会情勢などから、
メンタルヘルスの必要性を改めて確認するような文章が良いと思います。
例えば…
「近年、従業員の受ける様々なストレスは拡大する傾向にあり、
特に仕事に関して強い不安やストレスを感じている労働者は
5割を超える状況にある。また、精神障害等に係る労災補償状況をみると、
請求件数、認定件数とも近年、増加傾向にある。
このような中で、「こころの健康」問題が労働者、その家族、
事業場及び社会に与える影響は、今日、ますます大きくなっており、
事業場においてより積極的に社員の「こころの健康」の保持増進を図ることは
非常に重要な課題となっている。
我が社においても、「こころの健康」は、
安全衛生や体の健康と同様に重要な問題であり、
まさに「健康経営」を担う大きな柱であると認識し、
「こころの健康指針」を作成した。この指針に基づき、
こころの健康問題に取り組んでいくこととする。」
③は、新たに組織体を形成する場合は、担当者を選任する場合には、
明記いただいています。
既存の衛生委員会や安全衛生委員会を強化する旨の表記でもよいかと思います。
④⑤は、具体的な手段や中長期での目標を記載することをお勧めしています。
例えば…
「1.すべての社員がセルフケアの技術を習得する。
2.毎年ストレスチェックを実施し、その結果から生き生き職場づくりを推進する。
3.管理監督者は、職場環境改善及び社員への支援技術を習得し、
メンタルヘルス不調者の発生予防、早期治療、職場復帰支援を行う。
4.上記目標達成のために、外部専門機関と提携し、必要な仕組みを構築する。」
私も「指針」の作成は強く推奨しています。
安心して、スムーズに対策をとるためにも必需だと考えています。
「社是」や「スローガン」と重なる場面も多いと思います。
その場合には、そちらとの連携も明示していただくと
より理解しやすいのではないでしょうか。
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森川 隆司(モリカワ タカシ) 株式会社ヒューマン・タッチ 代表取締役 臨床心理士 公認心理師

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