在宅勤務下での精神的負担
【ヒューマン・タッチ レター vol.69】
みなさん、こんにちは。ヒューマン・タッチの森川です。
在宅勤務が長くなってきている中で、
現状の把握や、積極的な心と体の健康の保持増進、
また、業務効率の改善、などを目的に
従業員に質問紙による調査を行う企業様は多いと思います。
「在宅勤務に移行してから精神的な負担感は増加したか?」
私としてはもっとも気になる質問の一つです。
在宅勤務の頻度にもよると思いますが、弊社で把握している結果からは、
半数の方は「変わらない」との結果で、
「負担が増えた」「負担が減った」割合は、同じような数字で出てきています。
「負担が増えた」理由としては、
「コミュニケーションの問題」「業務内容・業務量の問題」
「仕事とプライベートの切り分けの難しさ」が多く、
「負担が減った」理由としては、
「移動時間の短縮(通勤が無くなった)」「睡眠時間の確保」
「家族との時間」が上位をしめています。
ただし、上記の回答、管理職だけに絞ってみますと、
「負担が増えた」割合が高くなっている企業様が多いです。
数倍の開きがある企業様もあります。
「負担が増えた」理由は、一般職の皆様とそれほど結果は変わらない
(コミュニケーションの問題)のですが、負担の質が異なるようです。
・部下や協力会社の人達の姿が見えない。
⇒業務負荷が把握しづらい、困りごとがわからない
・チームをまたいだコミュニケーションが難しい
⇒そもそもだれに協力を仰いでよいのか判断が難しい、頼みづらい
・部下が在宅勤務の中、顧客対応(打合せや調整)を自分で行わないといけない
・部下の評価が難しくなった
などが代表的なものでしょうか。
Zoomやteamsまた進捗管理の各種ツールの導入などで、
チーム内のコミュニケーションは促進されたり、
期限や担当を明確にすることが出来るようになり、
管理職以外では働きやすさや効率の改善を感じる方が一定数あるようです。
一方、管理監督者は、より上位の業務
(評価、チームとしての効率成果、顧客対応など)について、
在宅勤務下ではいまのところ負担感が増加しているのではないでしょうか。
そこで、今後求められてくる組織や管理監督者の在宅勤務下での対応としては
・チームや組織を超えた情報共有のシステム化、効率化
・上司自身の部下からの情報収集のスキルアップ
⇒メールの書き方、コンタクトの頻度、画面を通じた面談による健康管理のコツ、など
・一般職に対しての在宅勤務下での、「ほうれんそう」のコツ、スキルアップ
・評価基準の柔軟な見直し
などが求められてくるのではないかと思います。
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森川 隆司(モリカワ タカシ) 株式会社ヒューマン・タッチ 代表取締役 臨床心理士 公認心理師
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