「傾聴」ワーク
【ヒューマン・タッチ レター vol.34】
みなさん、こんにちは。森川です。
ここのところ、ホテルやレジャー施設、服飾小売りなど接客業務がある会社での研修が続きました。
一般的にはラインケアでの「部下との面談」、またセルフケアでの「コミュニケーション」のワークで、
いわゆる「傾聴」のワークを入れることがあります。
メンタルヘルスに限らず、階層別研修などで「傾聴」の入門のワークは
多く取り入れられていると思います。
「受容」と「共感」の姿勢がベースですが、聴き手の「聴き方」もかぎになります。
「うなずき」「繰り返し」「要約」といった技法をワークの中で体験していただくものです。
最も代表的なワークは、
聴き手がまず「石になって、まったく動かずに相手の話を聴く」というものです。
これは、聴き手の「うなずき」や「合いの手」がどのような意味を持っているか、に気づいていただくワークです。
多くの皆さん(話し手)が
「話す意欲が無くなる」「聞いていないという感じからイライラする」「話すことをあきらめる」、
聴き手の皆さんからは「申し訳ない気がする」「なんだかむずがゆい」といった感想をいただきます。
教科書的なワークの狙いとしては、
「うなずきや合いの手が、相手に聴いていますよ、理解しようとしていますよ、ということを伝える大きな役割があり、その効果は自分自身が思っているよりも大きなものがある。また、目の前にしっかり聞いてくれる人、理解してくれる人がいると、もっと聴いてほしい、もっと理解してほしい、と人は感じる」ということです。
ただ、ワークを実践していると、聴き手から「話が頭に入ってこない」という
ご意見が出ることがままあります。
私自身も気づきだったのですが「うなづき」は、
相手に「聞いているよ、理解しようとしているよ」を伝えるのみならず、
相手の話を自分の頭の中に入れていくための物理的な作業(かみ砕いて飲み込むような…)として必要なのかも、と感じています。
また、上述の接客のプロの皆さんで同じワークを行うと、
話し手から「なんとか相手に伝えようと、いつもより一生懸命、身振り手振りを使ってお話しした」
「伝わってほしいという気持ちを強く感じた」とのご意見もいただきました。
これもまた、私にとっては気づきでした。
業務の中で、大切にされている「価値」がぶれていないということかな、と理解しています。
セミナーは対象者によって、また、その時の場の雰囲気や関係性によって、
参加するすべての人に「体験」としての気づきを提供する場だ、と改めて感じています。
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通算500社以上のコンサルティング、900件以上の復職面談、年間100件以上のセミナーをこなすメンタルヘルス対策専門コンサルタントです。
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森川 隆司(モリカワ タカシ) 株式会社ヒューマン・タッチ 代表取締役 臨床心理士 公認心理師

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