シーマンシップとは?
【ヒューマン・タッチ レター vol.32】
みなさん、こんにちは。森川です。
今日のコラムは、とある企業様向けのマインドフルネスセミナーにお伺いする前に、
駅前のビルの最上階にある食事処から書いています。
眼下には東京湾が一望に広がり、様々な船が行き交っています。
突然ですが、私は以前、外航船の航海士をしていました。
今から20年以上も前の話ですが、商船大学を出たいわゆる「船乗り」でした。
今の仕事とは全く関係ないので、積極的にお話しすることはあまりありませんでしたが。
このような経緯もあり、弊社では「帆船みらいへ」というトレーニングシップに協賛しており、
「シーマンシップ」の育成や、企業内研修への取り組みなどに
微力ながら関わらせていただいております。
船乗りになる人間は1年間、学生の身分で国が所有する練習船で乗船履歴を積みます。
このなかで半年間、日本丸もしくは海王丸といった大型の帆船で半年間航海訓練を受けます。
ハワイやサンフランシスコを帆走でめざすのです。
船舶運航の技術的な訓練だけでなく「シーマンシップ」を体験から刷り込まれる機会だったと、今振り返れば感じます。
「シーマンシップ」とは何か。
学術対象にもなるような言葉で、多くの定義がなされていますが、
「船乗りの技能」と「船乗りの素養や心がけ」に大別されています。
後者について、端的に説明されている「シーマンシップって何だ?橋本進」から引用させていただきます。
「元航海訓練所長・千葉宗雄氏は『(シーマンシップは)舟で海へ乗り出し、
風波にもまれて働く間に身につけた生活の知恵であり作法である。』とする。
そして、『それは狭い場所を広く住みわけ、隅から隅まであます所なく活用し、物は何一つ粗末にせずに役に立てる。
そしてすべての物は在るべき所に置かれ、いざという時にはすぐに間に合うように整頓されている。
眼は常に自然の変化から離れず、心は変化の機先を制して労を省きながら安全をはかる。』
(ラメール・第6号、日本海事広報協会)と説明する。」
限られた空間、限られた資源、限られた人員、
このような環境で、船や積み荷を、安全に時間通り目的地まで運び届ける。
このために、船乗りは語り継がれてきた知恵を大切にし、
経験を通じてそれを体得していっているのだと思います。
考えてみれば、家庭も、職場も、地球という単位さえも、
限られた空間であり有限のものです。
「コミュニケーション」「リーダーシップ」「ストレス対処法」etc.
「シーマンシップ」には、この中で目的に沿って動くために、必要な要素が詰まっているのかもしれません。
帆船が様々な研修に活用されるは、このような意味からではないかと、
窓の外の風景を見ながら考えていました。
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森川 隆司(モリカワ タカシ) 株式会社ヒューマン・タッチ 代表取締役 臨床心理士 公認心理師

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