令和時代にもなぜ「飲みニケーション」が必要か?
【ヒューマン・タッチ レター vol.02】
なぜ『飲みニケーション』が必要か?~臨床心理士が教える具体的事例~
みなさん、こんにちは。ヒューマン・タッチ森川です。
一週間前のコラムでは、新入社員の皆さんに『飲みニケーション』や『土日のお誘い』に参加するか否かをたずねたところ“行く”と応えたのが、数百名のうち、たった4名だった、とお伝えしました。今回は、その結果について、考えてみたいと思います。
新人さんは、なぜ「飲みニケーション」に積極的になれないのか。
手が挙がらなかった数人に理由を聞いてみました。
「自分の時間を犠牲にしたくない」
「そのような時間があるのであれば、自分のために使いたい」
「それこそ、大切だとされるセルフケアに使いたい」
という答えでした。プライベートの時間を割くのは「自分のためでなく、人のために時間を使っている」という感覚なのでしょう。
ただ、このお話には後日談があります。同じ企業様で、1年後にフォローアップ研修をさせていただきました。前回のセミナーと、ほぼ同じ新卒メンバー約60名が集まりました。そこで、一通りセミナーを終了したところで、「1年経ち、今であれば積極的に飲みニケーションに行こうと思う人はどれぐらいいますか?」と質問をしたところ、40名弱の方が手を挙げたのです!
よくよくお話を聴いてみると、こちらの企業様では、入社してすぐに窓口勤務を命じられ、その際には対応の難しいお客様への業務も多々あるようです。そうなると当然、先輩や上司に助けを乞うわけですが、関係性が出来ていないと、なかなかタイムリーに助けをもらえないことが発生するのだとか、、
まさに、人のためではなく、自分のために、職場内で関係性を作ることの意義を体感されたというのです。「自分から飲み会の場を設定しました」「お菓子を配って関係を作りました」など、新人の皆さん自身の取組みを聴くことも出来ました。
『コミュニケーションが職場の緩衝要因として働き、自分自身を助けてくれる』
昨今、お酒の場を強要すると、ハラスメントだと言われることにもなりかねません。
また、世代が違うと誘いづらいこともあるかと思います。ただ、少なくとも若い世代でも半数程は、必要と感じれば食事に行ったり、プライベートの時間を共有したり、昔ながらの関係づくりの方法も受け入れられるのだと考えられます。
関係性の構築について、上司や先輩から声を掛けることは、プレーヤーとしても忙しい皆さんにとってはつい忘れがちですが、大切なことかもしれません。
自戒をこめて…
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通算500社以上のコンサルティング、900件以上の復職面談、年間100件以上のセミナーをこなすメンタルヘルス対策専門コンサルタントです。
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森川 隆司(モリカワ タカシ) 株式会社ヒューマン・タッチ 代表取締役 臨床心理士 公認心理師
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