社員の特性把握で離職率10%台に!部下を救う上司の関わり方

今回は、
「部下の見方を変えて成長につなげる上司の関わり」
について一緒に考えていきたいと思います。

 

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
■部下の思考特性・強みを把握して「可能性」を伝える
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

もし、部下が大きなストレスを抱えてしまい、
メンタルダウン寸前の状況にあるとき、
部下の辛い状況をブレークスルーするような
効果的な上司の関わりとは、やはり

「部下のものの見方を変える」

という関わりが最も有効ではないでしょうか。

具体的には、部下の思考特性・強み等を
充分把握した上で、それに合わせた相手の

-------------------------------
「可能性を伝える」
-------------------------------

ということだと私は考えています。

なぜなら、部下が自分自身で状況を打開できるという
一定の自信を持たないことには、
自律的な行動につながりにくいためです。

部下の思考特性に充分配慮した上で、
部下の強みの発揮により打開できる可能性があることを
上司の立場から伝えることで
部下のモチベーションが上がり、
自分の力で打開しようとするパワーが生まれると
私は自分の経験からも確信しています。

 

┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
■モチベーション維持~3つの方法
┗━━━━━━━━━━━━━━━┛

モチベーションを上げる方法は
以下の3つがあると言われています。

(1) ポジティブエンジン
→何か一つのことを達成したときの様子を
具体的にありありとイメージすること。

(2) ネガティブエンジン
→しなかったことによるネガティブな結果と
その姿をありありとイメージすること。

(3) インスパイアエンジン
→自分以外の人やモノから刺激を受け、
新たな考えやモノを生み出すこと。


このうち(1)(3)は長期的、
(2)は短期的効果が見込めるとされています。

もし、部下が自信を失っているときや
メンタルダウン寸前のときに(2)の関りをしてしまうと
大抵の場合、更なる落ち込みを招きかねません。

長期的効果を踏まえると、(1)(3)によって
部下のモチベーションを上げる関わりをすることが
上司の行動としては適切であることはお分かりの通りです。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
■【事例】200名の社員全員の特性把握で離職率10%台に!
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

私自身が大企業で技術系部門の
人材育成担当をしていたときには、
社員200名の方と年1回以上は必ず
1on1ミーティングをすることで、
各人の思考特性、強み等を把握していました。

また、毎日各フロアを周り、
顔色が悪そうな社員がいたら
その場で声をかけて話を聴き、
一人ひとりに合わせた言葉かけを心がける、
という日々を続けてきたのです。

その結果もあり、若手社員・女性社員の離職率は
10%台に激減しました。

 

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
■多様性に配慮した上司の具体的な関り方のポイント
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

VUCA時代の今、部下の多様性を充分に配慮した
関わりをすることは全ての管理職・リーダーに
求められています。

当たり前ですが、人はそれぞれ違うものです。

部下一人ひとりの思考特性や強みを意識して、
部下の理想とする姿を実現するために関わることは
上司にとって最も重要な取り組みの1つと言えるでしょう。

私が今も意識している関わり方のポイントを
以下にご紹介しましたので、ご参考になれば幸いです。

***

【ポジティブエンジン】で関わるときのポイント
→部下には現状を打開出来る可能性があることを
具体的に伝える。

【インスパイアエンジン】で関わるときのポイント
→自分自身が同じような経験をしたエピソードを
自分の苦労した点、工夫した点、どう考えて行動したか等
ネガティブな情報も合わせて伝える。
→最終的に、苦労しながらも自分の手で状況を打開したという
結末で終わるストーリーで伝える。

***

ぜひ、部下一人ひとりの特性を見極め、
それに合った関わりを通して、
部下の成長につなげていただきたいと願っています。

  • 経営戦略・経営管理
  • モチベーション・組織活性化
  • キャリア開発
  • リーダーシップ
  • マネジメント

◆技術の現場に“変革の起点”を。
3年で“生え抜き女性役員”を持続的に生み出す仕組みを創る

元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。

細木聡子(ホソキアキコ) 株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士

細木聡子
対応エリア 全国
所在地 千代田区

このプロフェッショナルのコラム(テーマ)

このプロフェッショナルの関連情報

プロフェッショナルコラム

1年半で部長昇格―成果がプレゼンスを高めた実例

細木聡子(株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士)

今回は、 「求められる成果を出し、プレゼンスを高める」 について一緒に考えていきたいと思います。   ┏━━━━━━...

2025/05/14 ID:CA-0006012 人事施策・研修実施のヒント