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パーパス経営スタートの一部始終を赤裸々に公開!第1回

近年、経営論でよく耳にするようになってきた「パーパス経営」。

パーパス(Purpose)とは「目的や意義」を指す言葉で、経営論では「会社の存在意義」として使用されています。しかし、実際に「パーパス経営」に取り組んでいる企業はまだまだ少ないのが現状です。

 

トレンド・プロでは、2代目社長が引継ぎ、従来の「マンガ制作会社」から「企業の課題をマンガを起点に多角的に解決する会社」への転換を図ろうとさまざまな取り組みを行いました。しかし社員からは「何を軸にしたら良いかわからない」という声が多くあがり、本質的で明確な指針が必要となりました。

そこで、人材開発やパーパス経営のコンサルティング事業を展開する天平株式会社と毎週ミーティングを行い、トレンド・プロのパーパス設定に挑戦することとなりました。

 

本記事では全3回に渡り、パーパスを設定する過程を赤裸々にご紹介します。

 

 

 

パーパスとは

「会社の存在意義」を表すパーパスですが、その構造はどのようになっているのでしょうか。

パーパスは以下の構造が基本となります。

 

独自の価値提供(提供してきた、していきたい価値)

×

社会的な意義(誰を、どんな状態に)

 

つまりパーパスとは、会社の目指すものが簡潔・明解に表されたものとなります。そこで、パーパスを設定するために、まずは現状の整理からスタートしました。

 

 

パーパス設定の流れ

パーパスは以下の12回のミーティングを通して設定していきました。

第1,2回 会社の歴史・課題
第3,4回 経営者の原体験
第5回    社会の課題・実現したい未来
第6,7回 パーパス
第8,9回 コアバリュー
第10回 中長期のビジョン(展望)
第11回     未来組織図
第12回     直近の計画

 

今回は、その中から会社の歴史・課題と経営者の原体験についてご紹介します。

トレンド・プロの歴史と課題

まず、第1回・第2回のミーティングではパーパス設定の最初の一歩として、会社の歴史と課題について認識を共有しました。

 

トレンド・プロの歴史

トレンド・プロは、先代の岡崎充が前職での「マンガやイラストだと伝えたい情報がしっかり伝えられる」という経験をきっかけに1988年に創業し、マンガ制作の事業を展開してきました。

 

はじめはカップル向けの「ブライダルマンガ」などtoC向けのマンガビジネスを展開。その後「宣伝会議」に広告を出稿したところ、企業からの依頼が殺到し、「広告マンガ」事業を本格的にスタートしました。その後は官公庁や大企業からの依頼も増え順風満帆の経営状況でしたが、バブル崩壊の煽りを受け、一時は営業マンが全員辞めるという危機に直面しました。

 

しかし、1998年頃から金融商品に関する広告マンガ制作が急増。また、インターネットの普及でデジタルコミックや実用書のコミカライズといった依頼も増え、再び軌道に乗り出します。

 

2020年には現代表である岡崎寛之が事業を継承し、マンガを起点に企業の課題を幅広く解決するトータルプロデュースを目指しています。

 

トレンド・プロの課題

・広告マンガの市場が小さい。
・マンガ制作の労力が大きく、社員のリソースを圧迫。
・約30年間「制作会社」だったので、営業・マーケティング領域が弱い。
・新しいビジネスモデル/売上の上げ方が見えていない。
・マンガ制作会社から脱却し、企業の課題を根本から解決するトータルプロデュースを謳っているが、具体的な事例がなかなかできない。
・営業が企業の課題に対し、コンサルティングできていない。

 

このように会社の歴史や課題を振り返ることで、これまで意識してこなかった「事業の価値、無形の資産」や「会社が大切にしてきたこと、していきたいこと」が見えてきます。

これらがパーパスを策定するヒントとなるのです。

 

岡崎代表の来歴

第3回・第4回のミーティングでは、経営者の原体験を共有しました。

これまでの体験が、いまの価値観やこれからの意思決定に影響を与えるためです。

 

家族構成(人物と家族内での役割、キャラクター)

・父:大黒柱。代表岡崎が生まれる1年前にトレンド・プロを創業。
・母:平等主義。子どもの個性を活かす子育てを心がけていた。
・姉:無敵。発言権の強い父親の意見も覆す可能性のある唯一の存在。
・兄:昔ながらの良い考えを持つお兄ちゃん。相手の意見を尊重する。面倒見がいい。
・自分:おちゃめでワガママな末っ子。ちょっとした事件を起こすなど、話題に困らせない存在。

 

岡崎家の方針

「勉強より大事なものがあるから、外で遊びなさい!」

「人と違うことをしなさい」

「1人で考えて生きていけるようになりなさい」

 

家族から自分へのレッテル

・やればできる子

・人を怒らせる達人

・活発な末っ子

 

印象に残った出来事

・小学校時代:素直で活発なヒーロー的存在。グループ分けではクラス全員が自分と同じチームになりたがった。一方で「人を怒らせる達人」とも呼ばれていた。

・中学校時代:地元の野球チームに所属。「同じ実力であれば低学年が試合に出る」という主義のチームで、若手を起用することやチーム方針をメンバーに浸透させることの大切さを学んだ。

・高校時代:高校では野球部に入部、部長を務めた。「弱小野球部が甲子園出場!」を目標に、ストイックに練習に挑むことを部員に求めた結果、反発が強まる結果に。「強く押さえつけることが良い結果に結びつくとは限らない」と痛感した。

・大学時代:大学ではスポーツと違う自分の強みを模索。インターンで出会った学生が、非常に論理的かつ合理的で自分より思考力が高く衝撃を受ける。「このままでは勝てない」と感じ、この出会いをきっかけに、入念な準備や体系的な思考を意識的に行うようになった。

・社会人時代:上司から「お前はみんなに嫌われている。でもそれは印象で決めているだけだ。だから行動を変えて印象を変えよう。」と言われる。このアドバイスから、部分最適(自分のパフォーマンスが高い)でなく全体最適(会社全体で価値を出す)を学んだ。

 

他にも、小学校の時に実家が火事になった話や、中学生の時彼女に石をプレゼントした話(笑)など、書ききれないほどたくさんのエピソードを天平さんに引き出してもらいました。

まとめ

今回の記事では、トレンド・プロの歴史と課題、そして代表岡崎の来歴についてご紹介してきました。一見、「パーパスとなんの関係があるの?」と思われるかもしれませんが、現状を理解・整理をすることは、会社の存在意義であるパーパスを設定する上で非常に重要な過程です。

次回は、トレンド・プロが現在〜未来視点で考える社会的な課題や、幸せとは何か?、パーパスの必要性についてお話します。今回の課題認識がパーパス設定に大きく関わってきますので、ぜひご覧ください。

 

  • 経営戦略・経営管理
  • モチベーション・組織活性化
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会社の「伝えたい」と社員の「しらない・わからない」をビジュアルを使って繋ぎます。

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「社員の意識変化のきっかけ」には土台となる情報のインプットが重要です。
数十秒から数分の質の高いビジュアルで感覚的に概要理解をしてもらうことで、
その他施策のパフォーマンスもあがります。

岡崎 寛之(オカザキ ヒロユキ) 株式会社トレンド・プロ 代表取締役

岡崎 寛之
対応エリア 全国
所在地 港区

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