【前編】ダイバーシティ&インクルージョンを推進する5つの方法
日本語で「多様性」を意味するダイバーシティ、企業においては、多種多様な人材が組織に属していることを意味します。昨今では、その多様性を受け入れて個々の特性を活かす「インクルージョン」と共に、注目度が高まっています。
しかし一言でダイバーシティ&インクルージョンといっても、取り組み方法や得られるメリットは様々です。
本記事では、ダイバーシティが必要とされる背景から具体的な施策を推進するときのポイントまで、
事例も交えながら前後編でご紹介します。
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目次
【前編(本記事)】
ー ダイバーシティとインクルージョン
・ダイバーシティとは
・インクルージョンとは
ー 企業でダイバーシティ推進が必要とされる背景
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【後編】
ー ダイバーシティの取り組みを推進するメリット
ー ダイバーシティ&インクルージョンを推進する5つの方法と事例
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ダイバーシティとインクルージョン
■ダイバーシティとは
ダイバーシティとは日本語で多様性を意味し、様々な観点の属性を持つ多種多様な人材が組織の中に所属していることを指します。また、ダイバーシティの属性は表層的ダイバーシティと深層的ダイバーシティの2つに分類されます。
表層的ダイバーシティは、自分の意志で変えられない生来のもの、または変えることが困難なものです。たとえば、人種/年齢/性別/ジェンダー/性的指向/障がい/民族的な伝統/心理的・肉体的能力等が挙げられます。
深層的ダイバーシティは、内面的には大きな違いがあり、そのことがかえって問題を複雑にする側面を持ったものを指します。たとえば、宗教・思想/価値観/コミュニケーションの取り方/働き方/趣味/職歴やスキル等です。
特に日本では民族の数が少なく、多くの人が特定の宗教を信仰していないという特性があります。そのため、労働人口の減少を解消するための女性の活躍推進や障碍者雇用、育児介護への両立支援の文脈で語られる機会が多いです。
■インクルージョンとは
インクルージョンは「包括」や「受容」と訳されることが多く、「多様な人材の個々の特性が活かされている状態」を指します。
働くうえでは、報酬のみではなく居場所があること、存在意義が感じられることも重要です。それぞれの従業員にとって自らのスキルを活かせて自分の居場所がある職場であることが、インクルージョンが満たされている組織と言えるでしょう。
したがって企業は、組織内に多様な人材が存在するダイバーシティと、存在する人材が活躍し存在意義が達成されるためのインクルージョンの両方を不断に目指していくことが重要です。
企業でダイバーシティ推進が必要とされる背景
では、なぜ今企業においてダイバーシティ推進に向けた取り組みが重要視されているのでしょうか。ここでは、3つの理由をご紹介します。
1.市場のグローバル化と加速度的な変化
市場のグローバル化や国外市場の発展が進んでおり、近年では変化のスピードが速くなっています。こうした時代背景から変化に柔軟に対応し、製品・サービスを投入するためには多様な人材による発想が必要です。
2.顧客ニーズの多様化
過去、日本では経済の発展・成熟に伴って生活スタイルや価値観が多様化し、それに伴って少品種大量生産から多品種少量生産へと切り替わりました。
今ではネットショッピングの普及やデジタル広告技術の発展により、潜在的なニーズを発掘できる時代になっています。
このような時代には一定の層に深く刺さる商品が求められます。そのためには企業側が多様な属性、多様な感性や能力、価値観、経験を持った人材を確保し、変わりゆく時代のニーズを迅速にすくい取ることが必要です。
3.労働人口の減少とワークスタイルの変化
日本では少子高齢化により年々労働人口が少なくなっており、すでに従来の男性中心・フルタイム勤務前提の労働条件では人材の確保が困難になっています。
また、近年では男性の労働時間の削減が少子化対策として注目されるほか、労務管理に対する行政や世間の目も厳しくなり、よりよい労働環境を求める若年層の人材確保が性別に関係なく重要です。
2030年には、日本人以外の外国人労働者が63万人不足すると考えられています。また「高度人材を誘致・維持する魅力度ランキング」では25位であり、必要な人材を確保することが難しくなるでしょう(*)。
そのほか、コロナ禍によるリモートワークの急速な普及により在宅勤務や自宅付近のワークスペースでの勤務がホワイトカラーで進み、労働者の希望するワークスタイルも変化しています。
*未来人材ビジョン(経済産業省.2022)
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つづく【後編】では
ー ダイバーシティの取り組みを推進するメリット
ー ダイバーシティ&インクルージョンを推進する5つの方法と事例
をお伝えします。
- モチベーション・組織活性化
- 法改正対策・助成金
- 労務・賃金
- 福利厚生
- キャリア開発
WHI総研
入社後、通勤手当や寮社宅等福利厚生を専門に大手法人の制度コンサルやシステム導入を担当。子会社の人事給与BPOベンダーにて、複数顧客に対し人事関連業務のBPRを実施。顧客教育部門であるWorks Business Collegeを経て現職。
眞柴 亮(マシバ リョウ) 株式会社Works Human Intelligence / WHI総研
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