すぐできる労務リスク軽減は一日一回の部下への声掛けです
こんにちは、藤田です。
先日、某大手著名企業の人事部長と話をしていて驚きました。
すでに1500名を超える社員がいるのですが、「労務管理が仕組み化されていない」のです。
一応定量的な評価制度はあるものの、実際には上司の「感覚」で全ての決められ、昇進も過去に出した成果が全て。
また、一代を会社を築いたオーナー社長に権限が集中し、
ミドルが有効に機能しておらずみなオーナー社長とそのお気に入りの人の顔色を見ている・・・など、
規定や制度の体裁は整っているものの、実際の運用とはかけ離れたものとなっているようでした。
大手でもこのようなケースは珍しくないのですから、ベンチャーや中堅企業では、
特に数十人から100人規模で企業のステージが上がる過程でこのような問題に直面するケースは多いです。
特に、おざなりにされがちなのが、労務管理。
たいてい、
1か月に1度の勤怠の締め時にまとめて勤怠を入力し、一括申請、一括承認。
というケースが多く、勤務の実態とかけ離れた勤怠入力が行われているため、労務リスクが大きいと言わざるを得ません。
一つには、残業代未払い等の支払いなどの金銭的リスク、そして現場のマネジメント不在によって起こる
社員のモチベーション低下や成長機会を失うといった人的資源停滞のリスクです。
このようなリスク低減のためには、実態に見合った制度を構築することも大事ですが、
それ以上に、現場のマネジメントを機能させることが重要です。そのためには実は勤怠状況の確認が基本となります。
できれば日次で勤怠を入力、承認することとして、「日々の部下の働きぶりを上司が確認する」
という当たり前のことが行われるようにするのが大事なのです。
そのうえで、残業については「本当に必要な残業なのか」「もっと短時間で成果を出す方法はないのか」
という点を上司が声をかけ、指導、育成をしていくことで現場のマネジメントを利かせる・・・のがあるべきマネージャーの姿です。
またこうしたことで無駄な残業は減りますし、組織力の向上も期待ができます。
どんなに良い人事制度、評価制度があっても、血を通わせるのは現場の人間です。
「制度を見直したい」
「規則が整備されていない」
と嘆く前に、まず中間マネジメントが機能しているかどうかを確認してみることをお薦めいたします。
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山崎製パン㈱、セブンイレブン・ジャパン㈱、「TSUTAYA」FC本部㈱CCC人事部長、社長室長そして㈱ソフトバンクBBの業務企画部長と企業人を20年。独立し、㈱アウトソーシングSR、(社)人事部サポートSRを設立。
藤田 敏克(フジタ トシカツ) 社会保険労務士法人SRグループ 代表
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