海外派遣者の現地での納税手続き代行費用について
社員をイタリアに15か月程度長期派遣する予定があります。現地での工事の立ち会い・技術指導を目的としており、現地法人や他社等への出向ではなく、日本からの給与を受けるのみで、現地で発生する所得はありません。(社内では、長期出張として処理する予定です。)
イタリアでは、暦年中183日を超えて滞在すると世界所得を課税対象として納税義務が発生すると理解していますので、現地で納税手続きを行う必要が出てくる見込みです。
この現地での納税手続きについて、派遣予定の社員より、本人が書類作成・申告等を行うことは困難なため、手続きを会計事務所等に代行依頼したい旨希望が出ています。その場合の手続き代行費用等は、一般的に会社が負担するものでしょうか。日本国内では、事業者が住民税・所得税の納税手続きをすることになっていますが、海外での税務について、事業者が対応すべきものか、あるいは個人で対応すべき範囲なのか、判断に困っています。一般的な考え方をご教示いただけると幸いです。
投稿日:2015/10/05 14:10 ID:QA-0063791
- *****さん
- 茨城県/公共団体・政府機関(企業規模 3001~5000人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、海外への長期派遣自体が御社の指示によって行われているものですので、そうした派遣に関連して発生する諸経費については原則として御社が負担すべきと考えるのが妥当といえます。
従いまして、今回の税務手続に関しましても、御社負担にされるべきといえるでしょう。但し、御社側での費用負担で行うわけですから、特に会計事務所への依頼に限定される必要はないものといえます。きちんと税務処理さえ出来るのであれば、会社指定の税理士等他の方法で支援されても差し支えはないはずです。仮にそうした会社側からの別提案があった場合にそれらを全て拒否して特定の会計事務所への依頼に固執されるようであれば、社員側の負担とされても問題はないといえるでしょう。
投稿日:2015/10/05 22:43 ID:QA-0063796
相談者より
大変参考になる回答ありがとうございました。
会社負担すべきという考え方がわかりました。
投稿日:2015/10/06 12:54 ID:QA-0063806大変参考になった
人事会員からの回答
- 阿倍野区民さん
- 大阪府/その他業種
法的な義務ではありませんが、こういった海外で業務を行うための各種不都合については、
会社が負担するところが多いです。
各国でさまざまなので一概には言えませんが、
社員が課税される状況だと、社員の海外活動による会社の利益についても
課税される可能性があります。
法人税について会計事務所に依頼する際に、併せて社員分の依頼もするほうがよいのでは
ないでしょうか
投稿日:2015/10/06 08:41 ID:QA-0063799
相談者より
回答ありがとうございます。大変参考になりました。
法人税についても確認・検討が必要ということがわかり、助かりました。
投稿日:2015/10/06 12:56 ID:QA-0063807大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
業務出張命令者として会社が費用負担すべき
イタリアの183日のルールの具体的内容は存じませんが、長期出張に関連して発生する課税関係の費用は、原則として、業務として出張命令を出した使用者が負担すべきものです。費用負担者は、特約がない限り、「命令者」か、「受益者」となるのが原則ですか、今回の事案では、使用者がそのいずれにも該当します。恐らく、個人対応は困難だと思われ、本社がサポートされない限り、会社負担で、専門家の力を借りることになるでしょう。
投稿日:2015/10/06 12:14 ID:QA-0063805
相談者より
回答ありがとうございました。
費用負担者の考え方がよくわかり、大変参考になりました。
投稿日:2015/10/07 10:17 ID:QA-0063817大変参考になった
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