パート採用の成否は、職場のムード(雰囲気)しだい?
アイデム人と仕事研究所 所長/社会保険労務士 岸川 宏
パート・アルバイトが仕事探しの際に重視する労働条件は?
まず、パート・アルバイトが仕事探しの際に、どのようなことを重視しているかを聞いた白書の調査結果(複数回答)をみましょう(図5)。
重視する労働条件は上位から「勤務時間帯が合う」99.1%、「労働時間・日数が合う」99.0%、「交通の利便性が良い」95.5%、「募集職種(仕事内容)」91.7%、「賃金額が高い」90.8%などとなっています。
一方、企業側は、募集を行う際にどのようなことをアピールして応募意欲を喚起しているのでしょうか(図6)。
最も多いのは「柔軟なシフトが選べたり、休みもしっかり取れること」44.1%で、以下「福利厚生が充実していること」24.1%、「通勤の利便性」21.4%、「時給が高いこと」20.7%、「知識・技術が身につくこと」20.6%、「特にアピールしていることはない」20.1%と続いています。
勤務時間や交通の利便性、賃金など、求職者が重要視している項目と近く、ニーズは合致しているように見えます。
しかし、冒頭のデータも示しているとおり、なかなか、思ったような採用ができていない状況です。柔軟なシフト等を用意して、パート・アルバイトが働きやすい環境を整えても、思ったような効果が出ないのでしょうか。
人事の専門メディアやシンクタンクが発表した調査・研究の中から、いま人事として知っておきたい情報をピックアップしました。