コロナ禍での従業員のメンタルヘルスケアとは?第1回
新型コロナの流行により、日本ではうつ病やうつ状態の方の割合が流行前(2013年)の7.9%から2020年では17.3%と約2.2倍※になっていることが分かりました。
最近ではテレワークの浸透により、コミュニケーション機会の減少等によりメンタルヘルスの不調を訴える方も増加しています。
そこで2021年9月16日に産業医・心療内科医の田中奏多先生をお招きし「コロナ禍で変わる企業のメンタルヘルスケア」に関するWebセミナーを開催しました。
田中奏多先生よりお話しいただいた4つのポイントについて、2回に分けてご紹介します。
Point1 組織の最重要課題は「人間関係から」「多様な働き方」へシフト
テレワーク環境下でコミュニケーションの機会が減少し、社員の顔が見えづらくなった方も多いのではないでしょうか。
人事・労務のご担当者にとっても、従業員の健康管理がより難しくなってきていると言えます。
コロナ禍前では、組織の最重要課題は「良好な人間関係の構築」でした。
しかし最近では「多様な働き方への対応」へ変化が見られます。
以前は人間関係を要因にメンタルヘルス不調になる方が多かったのに対し、最近では燃え尽き症候群で休職される方が増え、特に中間管理職の方にそのような傾向が見られます。
Point2 メンタルヘルス不調者へのケアは不調のメカニズムを理解し、根本的な問題の改善を行うことが重要
働く人のメンタルヘルス不調は、個人の素因や生活習慣、個人がおかれた環境と対応力の結果として生じます。
メンタルヘルスケアにおいては、個人の不調の短期的ケアだけでなく、原因の追究と改善を行い、根本的に問題を解消することが重要になります。
人は不安な思考をもつと、脳内でセラトニンが低下し、それが睡眠や体のリズムを整えるメラトニンを低下させます。
その結果、自律神経が乱れ、集中力の低下やイライラ感、不安感を招き、不調の循環が続いていきます。
メンタルヘルス不調者をケアする上では、心と脳と体のどこに問題があるのかを意識して、問題に沿った適切な対応を順番に行う必要があるのです。
※経済協力開発機構(OECD)のメンタルヘルス(心の健康)に関する国際調査
いかがでしたでしょうか。
次回は残りの2つのポイントについてご紹介します。
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- 安全衛生・メンタルヘルス
- その他
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