「衛生委員会」テーマや開催日程はどう決める? 第2回
労働者が50名を超えた事業所は実施義務のある衛生委員会。
月1回の開催が必要ですが、毎回話し合うテーマを考えるのは大変だと感じる方も多いのではないでしょうか。
第2回目は、衛生委員会を年間計画で回していくポイントを解説します。
~年間計画で回してみよう~
衛生委員会は、労働災害防止の対策を考えたり、実行したりするための話し合いの場です。
1回ごとに完結するのではなく、年間計画としてPDCAを回していくことで、大きな成果や抜本的な改革につながることでしょう。
せっかく開催しているのですから、ただ実施するのではなく、目的をもって開催していきたいですよね。
年間計画に沿って開催したいと考えたとき、どのように進めていくのが良いでしょうか?
現状の課題の洗い出し
まずは、現状の課題を洗い出してみましょう。
何でも良いです。
こんなところが困っている、ここがこうなったらいいな、などざっくばらんに出してみましょう。
その後、似ている項目、共通している項目をつなげ、まとめる作業を行います。
課題ごとのグループを洗い出したら、優先度が高いもの・危険性が高いものを見ていき、取り組むテーマを決めましょう。
ボトルネックを見極める
取り組むテーマが決まったら、そのテーマにおける要因・原因を洗い出します。
いわゆる「ボトルネックは何か」を見極めることが重要です。
ボトルネックの要因が解決されないと、同じ課題が起こる可能性があるからです。
PDCAサイクル
テーマ、ボトルネックが分かったら、年間で解決しするためのPDCAを考えています。
1年間かけてどのように取り組むのか、1か月単位や数か月単位で取り組むものを見極め、評価の項目や評価方法も考えていきましょう。
衛生委員会は従業員代表も参加しているため、意見を聞き、現場に即した実現可能なことを考えることが大切です。
また、DOは「いつ・誰が・どのように」現場で実施するかまで詳細に考えていきましょう。
ざっくりとしたあいまいなものだと、結局DOが行われず、PDCAサイクルが形骸的になる恐れがあります。
衛生委員会の実施がムダにならないよう、産業医にアドバイスをもらいながら、じっくり向き合っていきましょう。
いかがでしたでしょうか。
第2回目は衛生委員会を年間計画で回していくポイントを解説しました。
次回は衛生委員会を運用するためのコツと注意点をご紹介します。
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健康に関わる様々なお悩みに幅広くこたえるジェネラル看護師
予防のフィールドから終末期のフィールドまで。
健康診断から海外赴任に関わること、予防接種、外国人労働者の健康まで、
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政門 那美(マサカド ナミ) メディフォン株式会社 産業看護師・第一種衛生管理者・健康経営アドバイザー
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