新入社員研修を構築する際に忘れてはいけないこと「企業理念」
前回は、新入社員研修では最初の動機づけとして
「企業理念がなぜ必要か?」「ビジネスマナーがなぜ必要か?」
などをしっかりと理解させましょう!とご紹介しました。
「なぜ?」をどう説明して良いかわからないという教育担当者の方もいらっしゃいます。
なぜなら自分たちも「そういうものだから」と教わってきたからです。
なぜ企業理念を会社が掲げているか考えたことはありますか?
よく耳にするが「創業者の思い」「会社の方針」などという言葉です。
確かにそれは間違いではありませんし、企業理念を毎朝唱和している会社様もいらっしゃいます。
しかし、創業者の思いであれば、何も全社員が知らなくても会社は運営できますし、
仕事をしながら考える必要もありません。しかし、覚えなければなりません。
新入社員はそこが理解できないのです。
新入社員にとってみると「企業理念は覚えなければ怒られる文言」に過ぎないのです。
在籍社員からすると「けしからん!」とお叱りの言葉が聞こえてきそうですが、
みなさんにとって当たり前のことは、新入社員の当たり前ではありません。
彼らに必要なのは文言を覚えさせるのではなく、企業理念の意味です。
新入社員は未経験であって未熟ではありません。理解できる説明の仕方をすれば納得してくれます。
私の感想ですが、最近の若い子は素直な子が多いように思います。きちんと説明しましょう。
では、どう説明するかです。あまり難しく固くしないでください。
例えば当社が『お客様の幸せを一番に考える企業』だったとしましょう。
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会社は状況に応じて、いろんな事業をすることがあります。
今、“機械”を作っている会社がもしかしたら、数年後に“お餅”を作ることになるかもしれません。
しかしその時に企業理念と照らし合わせて、当社の『お客様の幸せを一番に考える企業』なのだから、
お餅がお客様にとって幸せだと思っていただける商品であれば、企業理念に沿った事業だといえます。
企業理念は会社の方向性や今までと違うことをしようとする時、
それが間違っていないか、ズレていなかを考える、根幹となるもので、
そこから外れるようなことがあるときは、その事業は当社が本来やるべきではないことではないと
立ち止まることができます。いうなれば大きな木の“幹の根っこ”のようなもので、
社員や協力会社が幹や葉っぱのようなものかもしれませんね。
当社にとって決して忘れてはいけない基本的な考え方をことを言葉にしたものが『企業理念』です。
そして、その会社を選んで入社した君たちは、どうすればよいか悩んだ時に企業理念を思い出し、
何をすべきか考える基本となる言葉でもあります。
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上記のように企業理念そのものの説明を行った上で、企業理念を伝えた場合、
新入社員への伝わり方はかなり変わってくるのではないかと思います。
そんなの当たり前だ!というお思いだと思います。当たり前を新入社員に伝えてください。
私の経験上、ほとんどの新入社員が会社にとって必要であることを理解し、
その言葉(企業理念や方針等)がスッと入っていきます。
新入社員研修の時、皆さんの当たり前は新入社員の当たり前ではないということを
忘れずに、研修構築を行ってください。
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講師の経験と社長秘書の経験を生かし、組織が元気になるコミュニケーション研修、おもてなしの心を行動に表わすサービス接遇などの研修を行う講師です
企業様向け研修として”新入社員研修”、”管理職者向け研修”の他、福祉向けの研修として、介護・医療、保育園などの職員向け者向け接遇研修などを行う。通年講師歴18年のベテラン講師。
山本 真奈美(ヤマモト マナミ) インクレセント 代表
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