売上前年比130%!チームの生産性を高めた人事戦略
こんにちは!株式会社トレンド・プロ社長の岡崎 寛之と申します。
2020年11月に社長になってからもう3年が経とうとしています。
就任翌年の2021年の売上は前年の2020年と比較して130%の着地となり、
おかげさまで現在に至るまで順調の一途をたどっています。
この記事では、売上と社員の生産性をアップさせる施策として、
一番早く目に見える成果が出た「人事戦略」の取り組みについてご紹介します。
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■弊社概要
・業務内容:企業の社内外の発信をマンガコンテンツで支援/マンガ書籍の制作
・社員数:28名
・職種割合:クリエイティブ部 20名/営業 5名/広報・マーケ部 2名/事業推進部 2名
※兼任含む
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人事戦略に取り組んだ背景
きっかけは「社員1人あたりの売上が少ない」という課題認識でした。残業をしている社員もいるにもかかわらず売上が少なくては、新しいことに着手できないと不安に思いました。
社員にヒアリングをしてみると、以下の事実が見えてきました。
- 仕事ができる人に業務が偏りすぎている
- 個人の数値目標を達成するためだと、手が空いている人と連携しようとしない人も多い
- クライアントからの連絡を待っているだけで他にやることがない時間が多い
- タスクによっては忙しい先輩にチェックしてもらう必要があるが、時間がかかる
そこで、主に以下の3点に取り組むことに決めました。
- 評価制度の変更(定量評価の対象は個人目標から「チーム目標」に変更)
- 権限移譲(若手であっても、当事者の意思と熱量を尊重して任せる)
- 適材適所(社員の性格、長所を活かす)
1. 評価制度(個人目標を廃止し、チーム目標へ変更)
過去の評価制度は「個人で稼いだ粗利」のみを評価指標として定めていたので、好き嫌いや得意不得意は関係なく、とにかく1人で多くの案件を抱えた方が評価される仕組みでした。
しかし、この評価制度では苦手な案件やタスクを抱えこみやすく、それによって生産性が下がり、クライアントに最適な価値提供もできないと感じました。
このような課題意識を持っていた時期に、たまたま知人とマネジメントの話をしているとき、評価制度を変えるきっかけになった大きな気付きを得られました。
その方が言うには「最近の若い子は社員2人で1つの案件を担当したがる。自分の手柄が他人に半分取られることを嫌う人は少なく、むしろ喜びを分かち合いたい人が多い」らしいです。
このことを社員に話すと、多くの方は共感していて「自分だけのために頑張るのは限界がある」「誰かのためなら頑張れる!」とのこと。反対する人は誰もいませんでした。
社内を見渡してみると、社員同士で競い合う仕組みよりも、お互いに協力し合える仕組み、周りと力を合わせやすい仕組みの方が社風にマッチしていることがわかりました。
そこで、評価制度を見直して、数字目標を個人単位で評価することはなく、チームの目標数字の達成率を評価指標とすることに決めました。
評価制度について大きく変えたことは正直これだけなのですが、この変化によって自然と各チームで得意不得意を話し合い、どうすればチームとしての生産性を最大化させられるかを主体的に考えるようになりました。
そのおかげで前年比130%の売上に対してクリエイティブ(制作スタッフ)の人数を減らしても対応できるほどに、生産性が向上しました。
2. 権限移譲(正解がわかるとき以外、当事者に委ねる)
もう一つ意識して取り組んだのは「権限委譲」です。
常々仕事をしていて思うのは、正解はわからないことが多いということです。
私はAが正しいと思い、部下はBが正しいと思った場合、私の主観では「Aの方が成功確率は高いかも」と思っても、確信がなければ部下のやりたいようにやらせます。
もちろん後で振り返れるように自分の意見は伝えますが、少し早く正解に辿り着くよりも、部下が自分で考え学ぶ経験をした方が長期的には会社へのメリットが大きいと思うからです。
このような考えから「部下(当事者)への権限委譲」を社内に浸透させるようにしています。
権限委譲によって良い結果が出た事例を1つご紹介します。
ある社員(営業)から「値引き率を上司に確認するのが面倒だ。自分で判断できる」という意見が出たことがありました。これに対して、値引きに関する考え方や判断基準を共有して「自己判断に任せる」と承認しました。
その結果、モチベーションと活動量が増え、今までの1.5倍の成果を上げてくれました。
もちろん権限委譲を不安に感じることもありますが、私はわざわざ会社に不利益を被る行動をする人が社内にいるとは思いません。信じることはお互いにとってプラスに作用することだと思います。
権限委譲の意識が社内にどのくらい行き届いたかは測れていませんが、少なくとも何割かの社員はイキイキと働き、主体的に動き出す文化が築かれつつあることは間違いないと思います。
社長であっても、1人で思いつくことには限界があります。この文化が根付き、自分とは異なる発想でアイデアを出してくれる人がどんどん増えていくことを願っています。
3. 適材適所(社員の性格、長所を活かす)
人事領域で私が重視しているのは「やりたい」という気持ちと「やれる」と思える性格・能力です。
「能力」は相当高いレベルを求められる場合を除いて、大抵は気持ちと性格でカバーできるので、本人に意思があればトライできるようにしています。
1点、ここで気をつけなければいけないのは「周りへの影響」です。
その人はそれなりに役割を全うしている様に見えるけど、周りに悪影響があるケースがあります。その場合は配置を替えるべきだと考えています。
例えば営業成績は非常に良い一方で、周りの人が働きにくい・委縮すると感じさせる社員がいる場合はチーム全体で成果が出るのかという視点で役割を変更したりもしています。
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最後になりますが、人事戦略は、最終的には「個人の充実」に帰結すると考えています。
一人一人が意味を理解して行動する。やらされるのではなく、やる。
このことができてきたら日本は元気になると思っています。
社長になって3年目、これからどんなことが待っているかわかりませんが、
今後も社員の個性を生かし、自分の個性も活かしながら取り組んでいきたいと思います。
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社内向けマンガ(教育・採用・啓蒙)の有用性を広めていきたいです。
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絹巻 玲奈(キヌマキ レイナ) 株式会社トレンド・プロ マーケティング広報部リーダー
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