「問題解決」という大きな旗を振る前に、小さな旗を振る
「考えるエンジン」と聞いて、”あ!”と思ってくれた方、ありがとうございます。最近では『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』や『コンサルが「マネージャー時代」に学ぶコト』などのタカマツボンで”お!”と思ってくれた方、本当にありがとうございます。ということで、考えるエンジンコラム#6『「問題解決」という大きな旗を振る前に、小さな旗を振る』と題してまして、書いていきたいと思います。
「問題解決」をテーマに講義をお願いされることがあります。実際、アクセンチュアの通信ハイテク部門のマネージャー/シニアマネージャーら30人にやったことがあります。しかしながら、いつも相談を頂く中で議論し、最終的に人事部、経営陣が言うのが、
「確かに、まだ、早かった。一足飛びすぎた」
である。そうなんです。「問題解決」をテーマに1日研修をするってのは相当、聞こえがいいのですが、端的にいっていしまうと、相当、参加者が「アクセンチュアの通信ハイテク部門のマネージャー/シニアマネージャー」位は思考技術が熟してないと全く意味ないんです。ケースを渡されて考えてきてください、みんなで議論してくださいと言われても、意味ないです。楽しいし、それっぽいですけど、意味ないんです。当たり前です。
使う武器。使う、思考技術を持ち合わせてないし、磨かれてもないから。
そうなですよ。何かのケースをMBAっぽくやったとて、、、、なんですが、派手さがあるから、やりたい気持ちは分かりますが、僕は反対派。というか、思考技術を丁寧に丸5日くらいやってから、ケースならという感じです。
福岡銀行の方とお話していて、「丸2日間で何しますか?」という時も、こんなような話をして、大きな旗=問題解決、というか「何か言っているようでいってないこと」じゃなくて、小さな旗=丁寧に思考技術を学びましょうとなりました。
じゃ、その「小さな旗って具体的に何?」
「小さな旗」という思考技術を簡単に説明します。
研修を考えるときなどに参考に頂けると嬉しいし、そもそも、社員の皆さんが各自が学ぶ時はこの単位で学ぶことが大事かと思います。
1=当然、全ては「問い」から始まりますから、「論点思考」。これを学ばなければ、全てが水の泡です。そして、この論点思考を身についている人が少ないですから、まずはココからです。大和証券さんの研修の時もこの論点思考から始まります。
2=次に、因数分解。フェルミ推定よるは少し広い範囲で因数分解を学ぶ。あえて名前を付ければ、「因数分解思考」。本当にここの基礎が大事。次回のコラムでこの威力は語りたいと思います。コラム#6「フェルミ推定は最強の武器となる」です。
この1と2がコアになります。売上をアップしてください。も、因数分解思考でも解けるし、論点思考でも解ける。となっていることが大事なのです。
この2つで丸2日という感じですし、この2日間+僕の出した本を数冊読めば、最高に「問題解決」の力が上がります。
ここでも繰り返しますが、
「今回のケースはこちらです。ネスレはこういう状況にあります。さて、皆さんどういう戦略を立ててみてください。」
というの、本当に武器のないまま、小さな旗も降れない中でやっても意味ないです。
そのあとに、
3=「論点思考」をベースとした働き方を学ぶのが一番でございます。「研修で習っても、仕事で行かせないんですよーー」ってよく聞きますし、言っていると思います。それは当たり前です、そもそも「ケーススタディをベースの研修では、”日頃の業務”と離れすぎている」。役員向けならまだしも、部長でもそんな大きなレベルで活かせるのは年1です。現場で活かせるためには、それに適した思考技術の単位=小さな旗として教えないとダメなんですよね。
こう整ってきたところで、
4=話し方。話し方を整えてしまいます。思考力が上がってくると「お前、何言ってるか、わからないんだけど」が起きてしまいがちですから、ここできっちり、学んでおきます。新人に近い立場の場合はこれを先に持って行く場合もあります。
そして、この後に、実際に1~4を上手く使ってやってみるということで、
5=ここまで来たら、「示唆」を学びます。事実から何を言えるか?ってモノでございます。いざ、ここまで1~5を書いてみると、まさに、僕がアクセンチュアさんに教えていた順番ですね(笑)。
ここまできたら、やっと、実際に少しやってみようか、ってなります。
ですので、「問題解決」の大きな旗を振りたい気持ちは分かりますが、ご注意を。
- リーダーシップ
- マネジメント
- プレゼンテーション
- ロジカルシンキング・課題解決
論点思考を伝授!『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』等の著者自ら教える、圧倒的に変わる、プラクティカルな「考える力」「働き方」の講義
少人数で僕が丁寧に熱っぽく教えさせて頂いております。F2Fで「コ」の字で会議室で行い、「ほわっとなんとなくわかった」とか僕の講座にはありません。先日も自ら受講したJFE商事の部長から「僕らはこの論点思考で足りなかったんだ」と叫んでました。
高松 智史(タカマツ サトシ) 考えるエンジン講座代表・『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』等の著者
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