DX推進に役立つ業務自動化ツール
経済産業省とIPAが策定している「デジタルスキル標準」では、すべてのビジネスパーソンが身に付けるべき能力・スキルとして以下が定義されています。
- DXの背景(Why)
- DXで活用されるデータ・技術(What)
- データ・技術の利活用(How)
- マインド・スタンス
これらの4つの定義のうち、業務効率化に直接的にかかわってくるのが「データ・技術の利活用(How)」のスキルでしょう。
ツール等を利用してDX推進を目指す
「データ・技術の利活用」を行うためのスキルとして、以下のようなものが該当します。
- ビジネスにおけるデータ・デジタル技術の活用事例を知っている
- データ・デジタル技術が様々な業務で利用できることを理解し、自身の業務への適用場面を想像できる
- ツールの利用方法に関する知識を持ち、日々の業務において、状況に合わせて適切なツールを選択できる
3つ目の項目で挙げられたツールとは、「Power Automate Desktop」や「Power BI」などの業務効率化・自動化ツールです。これらのツールは、高度なITスキルがなくても利用することができ、DX推進を目指す多くの企業で導入・活用されています。
Power Automate Desktopとは
Power Automate Desktopとは、データ収集や加工などのパソコン操作を自動化するMicrosoft社のソフトです。このソフトの特徴として、以下の3つが挙げられます。
- プログラミング経験がなくても作成できる(ノーコードツール)
- Windows10以降が導入されているパソコンでは無償で使える
- ExcelやWordなどのOfficeソフトにスムーズに連携できる
企業がPower Automate Desktopを導入する背景
Microsoft社のソフトで社内導入を進めやすいという事情もあり、業務効率化ツールとしてPower Automate Desktopの活用を検討される企業様は多いようです。実際にインターネット・アカデミーにPower Automate Desktop研修についてご相談をいただいた企業様の事例を紹介します。
◆Case1. 部署や個人の業務を効率化したい
こちらのケースでは、部署単位・個人単位の業務をPower Automate Desktopで効率化する取り組みをされていました。大規模な組織の場合、会社全体や部署をまたがっての業務効率化を進めるには社内調整などのハードルが高いですが、Power Automate Desktopは個人の権限でインストールできたこともあり、導入しやすかったことも背景にあるそうです。
実際に、業務効率化を進めるためには自部署のメンバーがPower Automate Desktopを扱える必要があり、研修による部署のメンバーのスキルの底上げからスタートされました。
◆Case2. Power Automate Desktopの利用を全社的に展開したい
もう1社の事例を紹介します。こちらの企業では、すでに一部の社員はPower Automate Desktopを使ってExcel業務の 効率化を実現していたので、その取り組みを全社的に広げていきたいという事例です。
数名の社員はPower Automate Desktopのノウハウを持っているものの、それ以外の社員はツールに触れたこともないという方も多く、全社的に広めるにしても教育機会が必要でした。
社内講師を設けるにしても講師役の社員の業務負担が大きくなるため、まずは研修で全社員の基礎知識を底上げして、導入がスムーズに進むようにしたいというご相談をいただきました。
まずは部署単位でのツール導入
企業規模が大きいと、全社的なDX推進に時間がかかったり、部署間連携のすり合わせなどの苦労があります。Power Automate Desktopは、個人単位・部署単位での導入がしやすく、スモールスタートするのにオススメです。ぜひ、お試しいただければと思います。
- 資格取得
- 情報システム・IT関連
幅広い分野のIT知識をもつ講師
大手企業研修をはじめ、神奈川工科大学での講演など産学連携活動にも従事。さまざまな企業や業界団体と共同でIT人材を育成するIT分野のゼネラリスト。ECHONET2.0技術セミナーWGの委員。
有村 克己(アリムラカツミ) インターネット・アカデミー株式会社 講師
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