信頼される営業(コーチングセールス)その5
営業パーソンが顧客から信頼を得るまでの手順をたどってきましたが、ここまで「顧客をひとりの人間としてみること」「顧客のニーズは隠されている場合があること」「顧客の本当の問題解決に協力すること」を述べてきました。今回はContribution(貢献)についてです。顧客の問題を解決する手段を無数にあります。
場合によっては、一緒に問題を考えるだけで十分信頼を得ることもできます。しかし、もう一歩進めて問題解決のための行動を手伝うこともできる場合もあります。
私の仕事で例を挙げると、顧客の社内で問題を解決するための提案書を作ることはよくあります。そして、その提案を社内で通しやすくするために提案書を改訂する作業はCooperationに相当します。そこから一歩進めて『社内向け提案書』を作成することで、直接的に顧客の負担を軽減することができます。
この段階がContribution(貢献)です。どこまで顧客のニーズに応えられるかは、状況によって変わるでしょう。でも、意識を”貢献”にまで向けることで、自分のやるべきことが違って見えてくることは確かだと思います。こ
れまでに、3つの”B”と2つの”C”で顧客との信頼関係を構築するための営業プロセスを紹介してきました。ここまでの活動ができていれば、最後の”C”には自然と辿り着くはずです。
あえて、最後のConfidence(信頼)での活動があるとしたら、それは「待つ」ことです。常に顧客とともにありながら、逆に常に仕事があるとは限りません。しかし、顧客への貢献を意識していれば、こちらの提供できるサービスが拡充していくことになり、顧客が必要な時に営業活動が成立する確率が高まります。
営業には、訪問社数を増やすことで出会い頭の受注確率を高める側面があります。一方で、これまで述べてきたコーチングセールスは、1社あたりの訪問回数を増やすことで受注確率を高めようとする方法です。
どちらを選択すべきかは、状況によって、あるいは会社の戦略によって異なるでしょう。もし、後者を選択される時には、今回のコラムを参考にしてみてはいかがでしょうか。
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400社4万人以上の指導実績があります。『人と組織の善循環』を拡げることが使命です。
研修プログラムも自ら開発し、講師として受講者が明日から実務で役立つツールの提供を心がけています。サラリーマンとしての経験とコンサルタントとしての経験をバランスさせ、理論に走らず受講者の立場や仕事内容に応じたアドバイスを心がけています
中西 真人(ナカニシ マサト) 株式会社M&RConsulting
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