データベースが必要な理由
さて、今回からは、「データベース」をテーマに取り上げたいと思います。
まずはデータを紙で保存していた時代の話、次にデータベースを使わないデータ保存方法について、そして次回以降となりますが、
データベース自体についてを書いていきます。
パソコンが登場する前、データは主に紙で保存されていましたが、その方法には、様々な試行錯誤がありました。
例えば、会社の社員名簿ですが、あなたの会社では、どのように社員データが保存されていましたか。
一例ですが、一人につき一ファイル(紙を挟む方のファイル)のデータが、引き出しの手前から奥に向かって、隙間なくしまわれて
いる様子を想像できるでしょうか。医者のカルテのようなものです。
今でも刑事物のドラマなどで、同じように保存された紙のデータが登場しています。
そしてファイルの間には、目当てのファイルを探しやすいように、頭文字を記した仕切りなどがはさまれています。
もう少し珍しい例で、大量の蔵書管理をしなくてはならない、図書館の例があります。
かつての図書館では、蔵書を名刺のようなカードで管理していました。
一冊につき数枚のカードを作成し、一枚はタイトルの五十音順リストの中に、別の一枚は著者の五十音順リストの中に並べ、蔵書を
検索する際は、カードの入った引き出しを開け、一枚一枚めくって調べました。
あまりの大変さに、しばらくすると、カード検索の機械が発明されました。各カードには、図書の分類に応じていくつかの穴を空け、
目当てのカードを見つけるために、機械がいずれかの穴に棒を差し込んで引っこ抜くのです。
現在はデジタルでデータを管理するようになりましたが、地球上のデジタルデータ量は、私たちが想像する以上の早さで、倍、倍、
さらに倍になっています。
そのようなデータを保存するには、やはり様々な方法があります。
データベースとは、データを“再利用しやすいように”蓄積するシステムのことです。
つまり、データの保存だけではなく、検索がしやすく、極力使用メモリも抑えるようにできています。
データベースは、データを保存するためのひとつの手段に過ぎません。データベースを使わない方法もあるのです。
データベースを使わない場合、どのようなデータ保存方法があるでしょうか。
みなさんは、例えばお中元の管理はどうされていますか。今年は誰に贈り、誰から頂いたのかを管理されますよね。
「2013年お中元.txt」というテキストファイルを作り、そこに箇条書きで名前を書いておきますか?
あるいは「お中元.xlsx」というエクセルファイルを作り、「2013年シート」に表を作りますか?
このような方法は、「データベース管理」ではなく、「ファイル管理(ファイルシステム管理)」と呼ばれます。個人的な利用で
あれば、ファイル管理でも十分でしょう。
ただし、データベースのように、検索は容易にはできません。「これまでにAさんにハムを贈ったことはあったか」「お中元をやめ
てから二年以上経つ人は誰か」を調べるには、少し手間暇がかかるでしょう。
ファイル管理で検索を行うには、独自に検索システムを構築しなければなりません。
また、ファイル管理だと、同じデータが重複しやすくなります。2013年のファイルに、Aさんに贈った品名、金額、送付先住所を記
入したとしましょう。
Aさんの住所は、2012年のファイルにも、同じものが記入されているかもしれません(引越しをしていなければ、ですが)。
もちろんファイル管理にも利点や得意分野がありますが、ここでは割愛します。
データベースの有用さが匂ってきたところで、続きはまた次回で、よろしくお願いします。
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人事給与パッケージ専門営業の経験を生かして社労士取得の勉強中。「この営業マンがすごい」と呼ばれるまで日々努力!
人事部様と会話する機会の多い人事給与ソフトウェアパッケージ専門で営業をする私が、年間200件を超える見積経験を生かし、身近なテーマで法改正や社内制度改正に対する見解を社員・従業員目線で書いていきます。
後藤 文孝(ゴトウ フミタカ) 鈴与シンワート株式会社 営業部 主任
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