女性ロールモデルの選び方
サクセスボードの藤崎です。女性活躍推進のイベントで欠かせないのが先輩女性社員によるパネルディスカッション。私のキャリアデザイン研修の中でもよくこうしたコーナーを設けて女性の先輩社員さんにご登場いただくわけですが、毎度難航するのが候補者選びです。さあ、実情はどうなっているのでしょうか。
■凄すぎる女性の先輩社員=ロールモデルはNG!?
女性活躍推進が盛り上がり始めた昨年ごろまでは、パネルディスカッションにお呼びする女性社員の先輩といったら、優秀で管理職になられており、ご家庭も充実されているといったどこからみてもカンペキ風な方が王道でした。そうしたイベント自体が社内でも初めてであったり、広報的にも社内に周知される影響もあってか、とても派手な演出が多かったと思います。
しかし、聴講する若手の女性社員たちからすると、「あんなに凄い社員になって欲しいというメッセージなのか・・」、「私にはムリ・・」とある意味“ドン引き”状態となってしまうケースも。一つの事例として「憧れるような先輩が自分の会社にいて嬉しい」、「全部は無理かもしれないけれど、少しでも参考にしてがんばりたい」といった声ももちろんあがるため、あながち失敗ではないのですが、参加する対象層によっては逆効果にもなりえます。
■自然体な先輩社員からも多くの学び
特に今年度に入ってから、そうした反省も踏まえてか、キャリアデザイン研修の場合には特に数年先を行く真面目な先輩社員であれば、どんどん候補者としてお呼びし、後輩に語っていただこう、という動きが出てきました。なんとなく暗黙の了解となっていた、ご結婚やご出産といったライフイベントをご経験されている方を優先してご紹介というしばりもなくなってきています。
例えばこれが、女性リーダー研修内でのパネルディスカッションであれば、女性管理職を、子育てとの両立研修であれば、両立の先輩を、となるのは当然なのですが、そうでない、対象層の広いキャリアデザイン研修の場合は、多様な先輩像を後輩に紹介する動きが出てきたことは私としても嬉しい限りです。
長く、真面目にキャリアを積み続けている方には、必ずそれなりの覚悟や信念があり、一見、自然体で物静かに見える先輩社員の方でも、お話をお伺いすると、素敵なエピソードやモチベーションを維持する秘訣など後輩女性に役立つお話をたくさんお持ちです。
受講生は、会社は女性にいったいどうなって欲しいのか?何を求めているのか?という目でこうしたイベントや研修を見ておりますので、企画自体の派手さを追うことなく、自社の女性へのメッセージとなるよう企画したいものですね。
- モチベーション・組織活性化
- 安全衛生・メンタルヘルス
- キャリア開発
- リーダーシップ
- コミュニケーション
(株)サクセスボードにて顧客企業の女性活躍推進に携わり、研修講師として活動して10年、女性向けキャリアカウンセリングを15年実施。一女の母。
私の研修は、 女性のキャリアカウンセリングの経験を活かし、同じ悩みを持つ女性たちのキャリアについて参考になる事例満載の研修です。キャリアデザインだけでなく、ビジネススキル・コミュニケーション力をアップするコンテンツを取りそろえております。
藤崎 葉子(フジサキ ヨウコ) 株式会社サクセスボード 取締役/Woman's Career事業部長
対応エリア | 全国 |
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所在地 | 千代田区 |