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中国で通学中の小学生刺殺について~帯同家族をどう守るか~

また痛ましい事件が起こってしまいました。

 

9月18日、中国・深セン市の日本人学校に親と一緒に登校中の10歳の男子児童が、男に刃物で刺され死亡したというニュースが入ってきました。

 

駐在員と帯同家族の安全確保に関しては以前の弊コラム「中国での日本人母子切り付け~駐在員と帯同家族をどう守るか~」でも紹介していますのでそちらもぜひご参照いただきたいと思いますが、特に今回の事件が起こった9月18日は1931年に満州事変がおこった日であり、中国では九一八事変と呼ばれます。日中関係やその国独自の政治・歴史観の中でセンシティブな日程があり、その時期は特に注意する必要があります。

 

9月18日以外にも、日中関係で歴史的に注意が必要な日程について例をあげると以下の通りです。

 

・5月4日:五四運動(1919年)

第一次世界大戦の講和条約(ヴェルサイユ条約)の内容に不満を抱いた中国(中華民国)の学生らによる抗日運動。

 

・5月9日:対華21カ条要求受諾日(1915年)

第一次世界大戦中の1915年1月18日に日本が中国に対して行った日本の権益の拡大要求。

 

・7月7日:盧溝橋事件(1937年)

日中戦争(1937~1945年)の発端とされる軍事演習中だった日本軍と中国軍が武力衝突。

 

上記は一例にすぎませんが、これら日程が近づくとメディアやネット等では一層、反日的なムードになります。中国に限らないことですが、海外駐在員、帯同家族および出張者に「一人ひとりが自らの安全を確保でき(予防)」と「リスクが発生した場合でも、その被害を最小限に留めること(対応)」に関する情報提供を行い、安全配慮義務を果たしていただきたいことは再度強調しておきたいと思います。

 

最後になりますが被害にあわれた方のご冥福をお祈りいたします。

  • 経営戦略・経営管理
  • モチベーション・組織活性化
  • グローバル
  • リーダーシップ
  • マネジメント

次世代リーダー育成をはじめ世界で通用する人づくり、組織づくりをテーマに活動。グローバル経営、外国籍社員の活用/ダイバーシティマネジメント等。

「企業と人材」「賃金事情」「人事実務」「労政時報」「人事マネジメント」「グローバル経営」寄稿、「外国人社員の証言 日本の会社40の弱点」(文藝春秋)。政府会議有識者、大学講師、防災士、富士スピードウェイ走行ライセンス所持、グリーフケア勉強中

小平達也(コダイラタツヤ) 株式会社グローバル人材戦略研究所

小平達也
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所在地 港区

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