「伝え方が9割」著者も、伝えることが苦手だった
私が一番、誤解されるのが、「もともと伝え上手だったんだろう」ということです。
コピーライターという仕事をしていると、だいたい想像で、
「文系出身で、小さい頃から文才のあった人なんだろう」と思われがちです。
それが、まるっきし逆なのです。
「理系出身で、小さい頃からずっと伝えベタ」でした。
私は人生のある時期まで、とにかくコミュニケーションが苦手でした。
父の仕事の関係で、仕事現場が変わるたび、家族で引っ越しをしました。
私はその土地での話し方、遊び方に慣れることが出来ず、いつも浮いた存在でした。
たとえ好意でいじられたとしても、黙っているしかできない少年でした。
自分を表現することが苦手だった私は、文章を書くことも、とにかく苦手。
私は進学して、理系を選択したのですがその理由は、
文系の微妙なニュアンスがよくわからなかったからです。
理系の必ず答えがひとつしかない、ということが快適でした。
そんな私が、憧れで入った広告会社でコピーライターに配属されました。
でもそれは最悪の配属でした。もっとも苦手な「伝える」ことが仕事になったのです。
あまりの文章の下手さで、上司をはじめ周りの人たちを驚かせました。
書くコピーすべてを否定され、私につけられたあだ名は、
「最もエコでないコピーライター」でした。つまり、書く紙がムダということ。
もがきながら、コトバと格闘していました。そして、突然その日はやってきました。
名言、と言われるコトバを並べて見ていたら、「そのコトバとコトバが似ている」と感じたのです。
「美女と野獣」
「最高で金、最低でも金」
どちらも、正反対のコトバが入っている。はじめ、これはたまたまだと思いました。
でも、他にも名言を見ていると多くが正反対のコトバを使っていることに気づきました。
伝え方には、法則がある!
そう気づいた瞬間です。
「正反対のコトバを入れれば、名言がつくれるんだ!」
私は興奮していました。
次の回では、具体的な伝え方の技術のお話をしようと思います。
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人事の皆さん
伝え方は、誰でも学べます
センスではなく、技術があるんです
- モチベーション・組織活性化
- リーダーシップ
- マネジメント
- チームビルディング
- コミュニケーション
伝え方の力で、会社を、人材を、サービスを強くします。
伝え方は「センス」ではなく、「技術」です。
誰であっても、学ぶことができます。
同じ商品なのに、売れる人と売れない人がいます。
同じ仕事なのに、評価される部下と評価されない部下がいます。
同じアドバイスなのに、信頼される上司とされない上司がいます。
ちがいは、「伝え方」。
ビジネスで伝え方は、売上に直結します。
佐々木圭一(ササキケイイチ) 『伝え方が9割』著者/コピーライター/上智大学非常勤講師/作詞家

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