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問いが生み出す洞察力 │ 職場の「当たり前」を疑う視点

職場を観察すると、いつもと変わらぬ風景だったりする。
しかし、自ら問いながら見つめ直すと、普段気付かないことを認知することができる。

「なぜ?製品や書類が”停滞”しているのだろう?」
「なぜ?あの人は”手を止めている”のだろう?」
「なぜ?あの人は、”書類を手に持って配っている”のだろう?」
「あれ?いつもと違う”動き”をしているぞ?」

いつも認識しているフィルターを通して職場を見ていてはいけない。
別のフィルターを通して見ることで、多くの改善点が見つかる。

今回のコラムでは、視点を変えることの大切さについて語ってみたいと思う。
 

大切なことは、問いかけること 
 

「見えない原因を見抜く力」を身につけながら、問題の本質を捉え、再発防止思考を養うためのストーリー

 

「見えないものを見る力」— 問いが開く洞察の扉

 

1. 見えない原因がそこにある

ある日のことだ。
工場の現場に足を踏み入れると、機械の振動が床に伝わり、微かな音が耳を打った。
金属の擦れる音、油の匂い、作業員の掛け声
五感を総動員して、私は問題の根を探す。

しかし、それだけでは足りない。

「なぜ、この部品が頻繁に破損するのか?」 
「なぜ、この機械だけが異常停止するのか?」

現場にある事象をただ眺めるだけでは、原因にたどり着くことはできない。

むしろ、見えているものだけに囚われると、肝心の問題の本質が見えなくなる。
本当の原因は、いつも見えないところに隠れている。

それは、まるで霧の向こうにある道標のように、うっすらと輪郭を見せながらも、はっきりとは姿を現さない。

だからこそ、私たちは目の前の現象に惑わされず、もう一歩踏み込んで「問い」を投げかける必要がある。

2. 視野の罠——専門家ほど陥る盲点

「この問題の原因は、設計上のミスでは?」 
「いや、材料の品質のせいではないか?」

専門家たちが集まり、口々に意見を交わす。
しかし、その多くは、自分の専門分野の枠を出ることがない。

機械の専門家は設計の問題を疑い、材料の専門家は素材の特性を分析する。
しかし、果たしてそれだけだろうか?

ある時、私は工場の片隅で、何気なく立ち話をしていた作業員の声を耳にした。

「この機械、たまに振動が変になるんだよな。けど、まあ、すぐ戻るから問題ないと思ってた。」

この何気ない言葉に、私はふと立ち止まった。

専門家たちは細部の分析に夢中になりすぎて、現場の"小さな違和感"を見落としていたのだ。
問題の本質は、専門知識の外にあることが多い。

だからこそ、専門家であるほど、自分の視野の狭さを疑わなければならない。
そして、時には専門知識を持たない人の言葉にこそ、解決の糸口が潜んでいる。

3. 問いかけることで世界は変わる

「なぜ、この場所にホコリが溜まっているのだろう?」
「なぜ、この部分にだけ傷がついているのだろう?」

掃除ひとつ取っても、ただ手を動かすのと、問いを持ちながら行うのとでは、見える世界がまるで違う。

私は、新人の研修でこんな問いを投げかけることがある。

「今日の掃除は、ホコリが溜まりやすい場所を探しながらやってみよう。」 
「今日は、傷がついている場所を見つけながら掃除してみよう。」

すると、最初はただ指示通りに動いていた新人達の目が変わる。

自ら「気づく」ことを覚えた瞬間、ただの作業が「発見」に変わるのだ。

これが「問いの力」だ。

問いを立てることで、目の前にあるものの意味が変わる。
そして、気づかなかったものが、見えるようになる。

4. 洞察力はこうして鍛えられる

人は、目の前にあるものを見ているようで、実はほとんど見ていない。
目の前の「当たり前」に慣れ、疑問を持たなくなるからだ。

しかし、優れた問題解決者は、「当たり前」を疑い、「見えないもの」を見る力を持っている。
その力を育むために必要なのが、「問いを立てる習慣」だ。

例えば、こんな問いを日常に取り入れてみてはどうだろう。

・なぜ、この工程でエラーが発生するのか?
・なぜ、この会議はいつも結論が出ないのか?
・なぜ、部下はこの指示を正しく理解できなかったのか?

問いを持つことは、観察力を鍛え、やがて洞察力へとつながる。
最初は小さな気づきでも、それを積み重ねることで、やがて「見えない原因」が見えてくる。

5. 労働災害防止やヒューマンエラーを防ぐために

「いつも通りやっているから大丈夫。」
「これまで問題がなかったから問題ない。」

こうした思考こそが、労働災害やヒューマンエラーを引き起こす最大の要因だ。

私たちは、「問題が起きてから」原因を探すのではなく、「問題が起こる前に」違和感を察知する力を持たなければならない。

そのためには、「問い」を持ち続けることが何よりも重要だ。

「なぜ、ここに安全柵がないのだろう?」 
「なぜ、この作業はいつも慌ただしく行われているのだろう?」

こうした問いが、未然に事故を防ぐ大きな力となる。
問いを持つことは、リスクを見極め、未来の安全を守る行為でもあるのだ。

6. 最後に——問い続ける者だけが見える景色

ある日、私はベテランの職人にこう尋ねた。
「長年の経験で、どうしてそんなに早く問題の原因が分かるんですか?」

先輩は笑ってこう言った。
「簡単さ。ずっと"なんでだろう"って問い続けてるからさ。」
 

問い続ける者だけが、見える世界がある。

問題解決とは、知識や経験だけで成り立つものではない。

「問い」という小さな火を灯し、それを絶やさず燃やし続けることで、はじめて闇の中にある本当の原因が照らし出される。

あなたは、今日どんな問いを持つだろうか?

問いを持つこと。
それは、世界を新しく見ることに他ならない。

原因は目に見えるとは限らない。

専門知識が盲点を生むことがある。

「問い」を持つことで、隠れた問題が見えてくる。

 

一歩立ち止まって、自らの問いで思考を巡らせてほしい。

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坂田 和則(サカタ カズノリ) マネジメントコンサルティング2部 部長 改善ファシリテーター・マスタートレーナー

坂田 和則
対応エリア 全国
所在地 港区

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