イライラを排除した働き方改革│信頼/協力関係の構築
働き方改革の推進に必要な「行動」
今回は、働き方改革の推進に必要な「行動」について、おはなしします。
働き方改革を制度化だけで終わらせない取り組み方。
どんなに制度を確立しても
仕事のイライラ感がなくならなければ
真の働き方の変革は訪れません。
私たちの脳は、何かの行動を起こす前に、ある程度の予測を立ててから行動に移ります。
プリンターで印刷物をプリントアウトするときにも、印刷のコマンドを実行して、印刷物を手にし、席に戻るまでの時間を予測しています。
例えば、「30秒くらいかかるかな?」とか
「途中で話しかけられそうだから、5分はかかるかな?」など、見積時間をあらかじめ意識します。
ところが、途中に邪魔なモノや人、プロセスなどが入り込み、見積時間よりも多く時間がかかってしまうと
「イライラ」という感情を抱きはじめます。
この時、コルチゾールやアドレナリンが脳内から分泌され、心拍数や血圧が上昇してしまい、まさにストレス増大する傾向が強くなります。
そして、これらは感情処理や制御にも悪影響を及ぼしてしまいます。
もし、あなたの職場が、設定した見積時間を常に超えるような環境だとしたら。
もうお解りですね。
メンタルヘルスにも悪影響を及ぼし、マイナス感情が蔓延していくことで人間関係までも破壊し、組織と人を破壊してしまうのです。
日常業務では気付かないイライラ感
また、このイライラ感は、強く感じることもありますが、日常業務では気付かないようなイライラ感もあります。
例えば、「オフィスが狭いから仕方ない」とか「設備の構造上、仕方がない」という前提条件を認知しているようなとき。
「イライラが起きても仕方ないし、どうすることも出来ない」と、イライラ感に慣れが生じてしまうのです。
実際に脳はイライラを感じていても、慣れからイライラに気付かない状態は、ストレス原因に気付くことが出来ず、ストレスを蓄積するばかりです。
これも、立派なストレスの原因(ストレッサー)です。
無意識に小さなイライラ感を重ねることになるので、私は「ステルス・ストレッサー」と呼んでいます。
冷静で穏やかな気持ちで仕事を進めるには、イライラの原因となる「ムダ」に気付き、改善を進める必要があるのです。
フレックスタイムやテレワーク制度。
さらには、労働時間の短縮やらキャリア支援制度を確立しても、その職場のイライラ原因を排除/廃除しなければ、真の働き方改革は訪れません。
日頃から、心理的安全性を確保し、気付いたムダについては、報連相しやすい環境を整備する。
そして、ストレッサーの原因を改善に向けて、協力/協調しあう。
この繰り返しで、業務効率向上や信頼/協力関係の構築が進むのです。
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坂田 和則(サカタ カズノリ) マネジメントコンサルティング2部 部長 改善ファシリテーター・マスタートレーナー
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所在地 | 港区 |
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