『記憶術』で、思い出す力を鍛えよう
記憶力は誰もが欲しい能力。あなたはどう伸ばす?
「仕事をしていても、記憶力の高まりを感じ、驚いています!」
「資格試験の受験勉強に使い合格できました!」
これは、私が担当する次世代リーダー研修やリーダーシップ研修の修了生達からのメッセージです。
彼ら彼女らは、その研修の中で『記憶術』を学ぶのですが、この効果が想像以上に業務に活かせているというのです。
今回は、リスキリングを助ける『記憶術』についておはなしします。
あなたの記憶力が活性化されますよ。
覚えられないのではなく、思い出せないだけなのです。ならば、思い出す力も鍛えましょう。
私は、マインドマップの父、トニーブザン氏から直接『記憶術』を教わりました。
20分で、20個の単語を暗記するだなんて、到底無理だと思っていたのですが、彼から教わった『記憶術』を使うと、いとも簡単に単語を覚えられてしまうのです。
それも、忘れること無く覚えているのです。
社会人の学び直しと言われる「リスキリング」の重要性が叫ばれる中、この『記憶術』は、あなたにとって大きな武器となることでしょう。
また、組織の「人的資源有効活用」にも一役かうことになります。
思い出すきっかけを脳内で作り上げる
私たちの脳は、その記憶しようとしたことは、ほぼ覚えることができます。
でも、「あれ?何だったけ?思い出せない・・・・」というシーンに出くわすことも。
そして、「私は、記憶力が悪いから。」とあきらめ感を抱いてしまう方も多いと思います。
実は、これ、記憶力が悪いのでなく、あなたの「起想力」が鍛えられてないから思い出せないだけなのです。
たとえば、こんなご経験はありませんか?
カレーライスの匂いをあなたの臭覚で感じ取ったとき、幼い頃お母さんが作ってくれたカレーライスのことを思い出したり、学食のカレーを思い出したり。
特に臭覚は、記憶を起想する”きっかけ”として強く作用することが解っているのですが、この思い出す”きっかけ”さえ脳内で作り上げてしまえば、記憶しようとしたことのほとんどを暗記することができ、思い出すことができます。
私がインハウスで開催しているリーダーシップ研修では、研修生のリスキリングを促すひとつの『技』として、記憶術のコンテンツを含めるようにしています。
研修生達は、問題解決時に必要な「問題解決を促す用語100個」を暗記するのです。
おまけに、100個暗記できていないと、修了証が発行されないというストレスも与えられます。
ところが、記憶術を身に付けたメンバー達は、全員、目標を達成してしまいます。
また、研修を終えたメンバー達からは、「仕事をしていても、記憶力が高くなった!」という嬉しい報告も続々届きます。
恐るべし記憶術です。
効率良く記憶し起想させる 『記憶術』
私たちの記憶は、海馬という大脳辺縁系にある器官が関係すると言われています。
この海馬に同じ情報を複数回インプットすることで、記憶が深まることが解っています。
つまり、何度もなんども、おなじ情報を繰り返しインプットすることで、記憶に定着させているのですが、忙しいビジネスパーソンにとって、時間は貴重です。
繰り返し記憶では、効率が悪くなってしまうのです。
そこで、海馬に隠された不思議な能力を使って、効率良く記憶し起想させる方法が『記憶術』です。
記憶と起想を促す方法として、三つの『技』があります。
1つ目は【誇張したイメージ】です。
たとえば、真空という言葉を記憶する場合、単純にその言葉で覚えようとしても、後になって「あれ?なんだったけ?」といった感じで、思い出すことができなくなります。
この場合、真空という言葉を、あり得ないイメージで作り上げると確実に思い出すことができるようになります。
例えば・・・・・・・・
「直径50㎝の鉛筆を抱えて、ガリガリと芯を食う!」(しんくう)
こんなイメージでは、いかがでしょう?
もちろん、あなたが、直径50㎝の鉛筆を抱きかかえて芯を食べる。
そして、ガリガリという音も含め他イメージを脳内で描きます。
このように、現実離れしたイメージを作り上げると、記憶力と起想力が活性化されるのです。
そして、そのイメージの中には【体感覚】を含めるとよいでしょう。
例では「ガリガリ」という耳で感じる感覚を表現しています。
また、イメージには【ストーリー性】をもたさえることも大事です。
「私は、直径50㎝の鉛筆を抱きかかえて、ガリガリと芯を食べている。」
といったストーリーがさらに、記憶力と起想力を高めます。
言葉や単語をそのまま覚えるので無く、誇張したイメージを作り上げて記憶しませんか?
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坂田 和則(サカタ カズノリ) マネジメントコンサルティング2部 部長 改善ファシリテーター・マスタートレーナー
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