グローバル・リーダーシップ
こんにちは、川嶋治子です。
Global Leadership Insightsでは
私が仕事を通じてお会いした各国のリーダーから学ぶリーダーシップ、アカデミック・ビジネスの最前線で今世界の潮流はどこへ向かっているのか、
「リーダーシップ」という切り口でお届けしていきます。
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「あなたは何者か?世界の潮流はなぜアイデンティティへ」
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【リーダーシップの潮流は、Knowing→Doing→Beingへ】
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皆さんは、リーダーシップのスタンダードがビジネススキルや知識ベースのレベルから、本質的なアイデンティティーの形成に移行していることをご存知でしょうか。
ハーバードビジネススクール(以下HBS)でも、オーセンティックリーダーシップに重きが置かれるようになり、Knowing、Doing、Beingのうち、最もその土台となるBeing=あなたは何者か?にフォーカスがあてられるようになりました。
日本でもこの影響を受けて、10年前には一般的だった知識詰め込み型のスキル研修は影を潜め、アイデンティティを確立するリーダーシップ研修が台頭し始めています。
弊社でも10年前より「リーダーシップは一人の人の内側から始まる」という信念の元、アイデンティティ形成を主軸においたリーダーシップトレーニングをご提供させていただいておりますが、現在では、内閣府をはじめとする官公庁、世界最大手金融、IT、製薬企業様といった世界的企業上位にランクインされるクライアント企業様に多く採用いただいています。
世界的スタンダードと変わりつつある【あなたは何者か?】を問い直すリーダーシップトレーニング。
このような潮流にシフトしてきた背景には、遡ること2008年に起こった世界規模での金融危機リーマンショックが社会問題となり、これまでのリーダーシップ開発への警鐘となったと言われています。
※「リーマン・ショック」とは日本で使用されている和製英語
当時業界最大手投資銀行であった米国のリーマン・ブラザーズホールディングス(Lehman Brothers Holdings Inc.)の経営破綻を端に発して連鎖的に起こった世界規模での金融危機を指す
世界的コンサルティングファームや投資銀行などに多くの卒業生を輩出してきたHBSが世界を震撼させた金融危機をキッカケに、そのあり方を成果至上主義から人間性・倫理性を中心に据える潮流へと舵を切りました。
現在では、リーダーシップと企業の説明責任「Leadership and Corporate Accountability」は必修科目となり、実際のビジネスシーンにおける倫理性について、当事者して非常に判断の苦しい倫理性の問われる事例を用いて「その時自分ならどうするか」を赤裸々に議論し、自分の信念とリーダーとしてのあり方を問い直す授業が行われています。
HBS(ハーバードビジネススクール)唯一の日本人教授の竹内氏は、氏が教鞭をとり始めた40年前のHBSには、Knowingー知識詰め込み型の教育に主眼を置いていたが、現在では、Knowing(知識)からDoing(実践)、そしてさらにはBeing(自分を知ること)に軸を移行しつつあると語られています。
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【世界を変えるリーダーに必要な要素は東北にある】
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また、前述の竹内教授は、毎年、ハーバードの学生を連れて、東北の被災地を訪問し、東北の起業家から現地で学ぶフィールド・スタティを正規授業の一環として実施しています。
東北の起業家が口を揃えて語るMission「世のため、人のため」。
これまでのHBSでは「株主還元」に重きが置かれ、学内ではあまり問われてこなかったMissionに重きを置く日本の起業家たち。
この日本の、東北の起業家達が口々に語る「目的意識」にHBSの学生達は、次の時代のリーダーに必要な目的意識(Purposefulness)を感化されていると言います。
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【世のため、人のため】
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今改めて見直されている【世のため、人のため】
この感覚は、三方良しという概念を古くから持っていた我々日本人には、あえて語るまでもないごく当たり前の感覚の一つではないでしょうか。
社会性と経済性の両立。
倫理性と合法性と経済合理性を同時達成すること。
自分だけでなく、お相手も、取引先も、社会も関わる全員が豊かになるための選択をすること。
自分自身の生きる目的とプロフェッショナルとしての目的意識を明確にして、仕事を通じて、組織に、そして社会にポジティブなインパクトを届ける生き方を選択すること。
自分個人の幸せと、組織におけるパフォーマンス、私たちが生きる社会への貢献が一本のライン上に実現できる時代に私たちは生きています。
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【生き甲斐 から IKIGAI へ】
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それを象徴するかのように、4〜5年前から、海外では【IKIGAI】という単語が流行し、『IKIGAI』は、今や世界的ベストセラーになっていますね。
先日、ヨーロッパへの出張時にトランジットで利用した香港の空港でも、ベストセリングBOOK TOP3 のうち2冊が『IKIGAI』シリーズでした。
IKIGAIという言葉は、英語には存在しない概念のため、そのままアルファベットで『IKIGAI』と表現され、海外の方がその概念を理解しやすいように、PassionやMissionという言葉を駆使して、概念図を作成、数多くのスピーカーが講義やスピーチで活用しています。
実際に数年前より、来日した海外のコンサルティングファームのCEOやNYタイムズベストセラー作家の知人に、「日本に伝わる IKIGAI について教えて欲しい」と突然言われて、どう英語で言語化していいか戸惑ったほど、私たちにとって生き甲斐とは、生まれた頃から当たり前のように呼吸と共にここにある、とても自然な感覚なのだと思います。
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【見直される、日本ならではの精神性がもたらすリーダーシップの素晴らしさ】
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このような潮流を見るにつけ、日本に古くから伝わる『利他の精神』『三方良し』『世のため、人のため』『生き甲斐』といった、人と人がよりよく生き、より良い世の中を築いて生きたいと願う、人間の本質を表すような純粋かつ現実的な概念が資本主義の転換期を迎えた今、再び、世界に注目されているように感じてなりません。
そして、私たちはその本質的な重要性に再度目を向け、体系的に学び直し、自分自身を見つめ直すチャンスに直面していると言えます。
自分と向き合う貴重な内省プロセスを経て、自分だけの唯一無二のリーダーシップスタイルを創り出し、あなただけの人生を生きることにより、世界をより良いところへ変えて行く。
そのあなたから始まる、唯一無二のリーダーシップの出現を会社や組織も支援し、期待してサポートをしてくれる、なんとも豊かな時代を私たちは生きているのです。
未来を創り出すリーダーシップは、一人一人の手の内にあります。
今この時代を生きる、ビジネスパーソン、各界のリーダーとなる皆様には、ぜひ、その内在させた素晴らしい力を開花させ、幸福感とともに、存分に余すところなく、世界に向けて発揮して頂きたいと心から思います。
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Be a Change Maker.
Let’s make a great impact to the world together.
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- モチベーション・組織活性化
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女性リーダー育成のプロフェッショナル
脳科学・認知心理学を用いながら10年以上に渡って、大手企業、外資系企業、官公庁等の延べ1万人以上のビジネスリーダー男女にトレーニングを提供。
科学的根拠に基づくトレーニングのため、女性リーダーだけでなく男性管理職からの評価も非常に高い。
川嶋 治子(カワシマ ハルコ) ウーマンズリーダーシップインスティテュート株式会社 代表取締役
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