この研修、続けるべきか?~東京都 経営幹部 K様の質問~
【今週の議題】東京都 経営幹部 K様より
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設立:匿名
従業員数:約120名
業種:システム開発
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問い合わせ内容
数年前から、自己啓発系のモチベーションアップ研修などへ
定期的に社員を派遣しています。
以前に比べればそのおかげもあって
社員のやる気は上がっているように感じます。
一方で、社員が研修慣れなのか
パフォーマンスというか
上辺でやっているような節も
チラホラ見えてきている気がします。
研修の受け答えばかりが上手くなって、
本当に大切なことに気付いているのかと心配になったり、
業務に活かすということは出来ていないのでは?
と思ったりもします。
こういう場合は、もう研修に
行かせない方がいいのでしょうか?
(※表記や改行などを編集部で若干変えております。ご了承ください)
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【今週の回答】担当:代表取締役 長友威一郎より
いつもメルマガをお読みいただきまして、ありがとうございます。
この度は、私、長友威一郎がお伝えさせていただきます。
ご投稿いただき、誠にありがとうございます。
自己啓発系やモチベーションアップ系の研修はたくさんありますね。
私も個人的な興味や自己成長のために
さまざまな研修に参加してきました。
ただ、やはり研修は非日常的な空間や体験になりがちなので、
一時的にやる気を高めることや意識を変えることは出来ますが、
研修終了後は現実に戻ってしまいます。
一時的に高まった意識を継続することや
社内で実践することができないという経験をお持ちの方は
たくさんいらっしゃると思います。
ちなみに、確認なのですが、
あなたは、今取り組まれている研修に、
なぜ社員の方々を参加させようと思われたのでしょうか?
そして、社員さんにとって、
その研修の参加目的は、何なのでしょうか?
「全体的な士気を上げていこう」
という考えは感じることが出来るのですが、
研修というもので成果を得るためには、
具体的な目的を設定して、社員さんに伝えることが重要です。
仮に全く一緒の研修だったとしても、
目的をきちんと設定されているかどうかで、
社員さんの参加姿勢は、全く異なるからです。
そして、もう一つ。
研修で得て欲しい成果の指標は何があるでしょうか?
得て欲しい成果がもし、
「やる気になる!」「モチベーションが上がる!」などの
感覚的なものになっているとしたら、これは危険です。
測れない成果で、なんとなく効果を期待してまうと、
結果的には、「結局、何が良かったのか?」と
研修に参加した意味が曖昧になってしまう
傾向があります。
得て欲しい成果や効果は測れるもので指標を作成し、
その指標によって判断していくことが重要ですね!
さて、ここまでは研修に参加させる“前”に
注意すべきポイントをお伝えしましたが、
ここからは、質問にお答えしますね!
今回、
「研修慣れによるパフォーマンスや、上辺でやっているように感じる」
と言われているということは、
今の状況が本来、あなたが社員さんに得て欲しかった成果とは
違う状況である、ということですね。
ただ、一方でそれは、
上辺で出来るくらいのやる気や能力を持っている社員の方々が
いらっしゃるということでもあるわけです。
このような方がいらっしゃることは、
ある面では、とても素晴らしいことです。
ただし、その社員さんの力を発揮できる“場”が
現在の組織にあれば・・・。
その力が、上辺だけで完結してしまっているのだとしたら、
むしろ「その方々の力が発揮できない“何か”が組織にある」と
観点を変えて、考えてみられることも必要だと思います。
では、このような社員さんを今後も
研修に行かせた方がいいのか?行かせない方がいいのか?
こちらは、もちろん貴社の状況によります。
ちなみに、
『今後、研修に行かせないことにより
何か弊害が生まれそうでしょうか?』
という問いかけをさせていただいたとしたら、
どうお答えでしょうか?
もし、「んーーー」と、あなたが即答できないのであれば、
恐らく研修には、参加させなくてもよいと思います。
「弊害はある!」と感じているのであれば、
その弊害と思われていることを
別の何かで補うことは出来ないかを考えてみてください。
その上で、今の研修を続けることが必須だとお思いであれば、
きっとその研修の活用が、貴社にとって今、必要なのでしょう。
その場合には、重複にもなりますが、
以下の4点に気をつけてみてください。
(1)『研修に派遣する目的と、得て欲しい成果を明確にする。』
目的や得て欲しい成果を明確にすることで、
派遣する側もされる側もお互いに共通の目的を持つことができます。
(2)『研修に派遣する社員さんと研修までに、個別面談をする。』
その面談の際に、研修に派遣する目的と得て欲しい成果、
そしてその社員さんへ個別の期待することなどを伝えてください。
それにより研修への参加姿勢が大きく変わります。
(3)『研修後に再度、個別面談をする。』
研修後は社員さんは研修で学んだこと・気づいたことで
溢れていると思います。
そのため、しっかり話を聴いてあげてください。
面談と言いつつも、ここは社員さんの考えや思いを聴くことに
専念することが重要です。
そして、社内でどのようなアクションをしていくかの
約束をする時間を設けてください。
(4)『研修後3ヶ月間、毎月最低1度は面談する。』
そして、約束したアクションの進捗を確認する時間を
設けることが実は、非常に重要です。
この場では、継続できているかの確認をすることも大切ですが、
約束したアクションが、
組織に対して良い変化を生み出すものかどうかを
一緒に検証してあげることが重要なのです。
(あまり効果がないことは継続することが難しいからです)
研修にご派遣される場合は、
ぜひ上記、4項目を実施してみてください。
研修と呼ばれるモノはたくさんありますが、
「○○研修を受講すれば確実に成長する!」
という答えはありません。
だからこそ『研修に派遣する・派遣させない』を決める前に、
あなたが社員さんに研修を参加してもらう目的と
その方々の成長した姿が明確になっているかどうかを
確認してみてはいかがでしょうか?
きっと、何か大切なモノが再確認できると思います。
それでも上手くいかないという場合は、
またご連絡ください。
他の読者様も、
ソリューションに取り上げてほしい議題がございましたら、
コメントもしくはお問い合わせにて、お気軽にご連絡ください。
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■長友威一郎とは
2006年、当時代表・小西から新会社立ち上げの参画要請を受け、
株式会社ソリューションに入社。
採用コンサルティング、経営コンサルティングを通じて
顧客の信頼を積み重ねる。
初期教育を強めることで、未経験者である新卒社員や第二新卒社員を
リーダーへと変えるマネジメント力には定評がある。
採用と育成の両輪を回して会社を強くするスタイルで
多くの企業発展に貢献している。
2017年、同社の代表取締役に就任。現在「個が活きる経営」の実践に挑戦中。
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- 経営戦略・経営管理
- モチベーション・組織活性化
- キャリア開発
- リーダーシップ
- チームビルディング
“誇りが明日をひらく”
日本中の企業を元気に!
我々は「人を活かし、人を育てたい」と想い、悩まれる経営者様に寄り添うパートナーを目指しています。1人ひとりが共通の目的・目標の達成のため、自ら成すべきことを見出し、改善を重ね、成果を出せる組織である自律型組織を日本中に生み出してまいります。
長友 威一郎(ナガトモ イイチロウ) 株式会社ソリューション 代表取締役
対応エリア | 全国 |
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所在地 | 大阪市中央区淡路町 |