待遇はいいのに離職は多い~千葉県 代表取締役 I様の質問~
【今週の議題】千葉県 代表取締役 I様より
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設立:2008年
業種:広告・プロモーション・ブランディング事業
従業員数:16名
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問い合わせ内容
会社を立ち上げて10年ほどが経ちます。
社員も少しずつ増えてきているのですが、
とにかく人がよく辞めます。
社員から「ちょっといいですか」と言われると、
たいてい「辞めたいです」という話です。
正直、何が悪いかわかりません。
私が言うのもなんですが、うちは待遇もいいし、残業もほとんどないし
なぜ辞めるのかわかりません。
私だったら、うちで働きたいと思うのですが・・・
私が間違っているのでしょうか?
(※表記や改行などを編集部で若干変えております。ご了承ください)
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【今週の回答】担当:代表取締役 長友威一郎より
いつもメルマガをお読みいただきまして、ありがとうございます。
この度は、私、長友威一郎がお伝えさせていただきます。
ご投稿いただき、誠にありがとうございます。
社員様のことを想い、また、時代の流れも考えて
待遇面や働く(残業)時間に対して改善をしながら
経営をされているのにもかかわらず、
社員様に理解されずに辞められてしまったとしたら
確かに、感情が出てしまいますよね。
私も以前には、I様と同じような気持ちになり、
社員のことを信じることができなかったり、
どうせ時間をかけても辞めてしまうのだから・・・
と思い、社員との関わりが薄れてしまったりすることが
多々ありました。
しかし、もちろん、時間と心を遣って
採用、育成した人材に辞められるのは辛いことですが、
退職理由の把握やその退職理由への対策を練るということをせずに
時間だけが経ってしまえば、
組織と社長の心には、マイナスの影響が残り続けてしまいます。
今回は、2つの見直しポイントをお伝えしますので、
課題を解決していく参考にしていただければと思います。
見直しポイントの1つ目は、
「働きやすさ」と「働きがい」についてです。
現状の会社や組織の状態を
「働きやすさ」と「働きがい」にわけて、
見直してみることをお勧めします。
「働きやすさ」とは衛生要因とも言われ、
「ないと不満」になるものです。
例えば、対人関係、労働時間、
職場環境、給与、休日等が該当します。
対して、「働きがい」とは動機づけ要因と言われ、
「あると満足」に繋がるものです。
例えば、成長実感がある、社内で承認される、
責任ある仕事を任せてもらえる等が、該当します。
多くの企業様が、時代の流れなのか、
「働きやすさ」に対してのみ力を入れがちですが、
衛生要因を高め続けるのにも、限界はあり、
また、せっかく高めたとしても、
不満がゼロになることは、なかなかないかと思いますので、
バランスを考えながら、動機づけ要因も高めていく必要があります。
動機づけ要因を高めるために
お考えいただきたい観点としては、
例えば、
・社員様1人ひとりが、仕事の楽しさやおもしろさを感じ、
やりがいを持てているのか?
・お客様から直接いただくお礼に、仕事の喜びを感じられているのか?
・1人ではなく、社内の仲間が協力者でもあり
ライバルでもあるという協働意識があるのか?
等があります。
適切に動機づけ要因を高めるためには、
社員様が何を考え、何を感じて仕事をしているのかを把握し、
整えることが重要です。
社員様の退職には、退職する理由が確実にあるからこそ、
腹が立ったり、悲しくなったりする気持ちを押さえて、
冷静に自社の問題や課題を把握、分析し、
手を打つことが、我々経営者の仕事でもあると私は考えます。
さて、2つ目の見直しポイントとしては、
社員様の「未来に対する不安」についてです。
入社間もない社員様の退職理由に関しては、
仕事環境や内容といった“今“に対する不満が多いです。
そちらについては、仕事に慣れていないために
苦しい思いをすることがあり、それが不満になりやすいので、
話を聴きながら、彼らがどうしたら
仕事がしやすくなるのかをともに考えるという姿勢を
失わなければ、それほど大きな問題には発展しないでしょう。
気をつけないといけないのは
仕事に慣れた3年目以降の社員の退職理由に関してで、
彼らには「会社がいつまで経っても変わらない」等の
“未来に対する不安”が多いこということです。
“未来に対する不安”が退職理由であるということは、
厳しい言い方かもしれませんが、社員様に
“見切られてしまっている”ということです。
私も社員に“見切られたり”“見極められたり”して、
退職された経験もあります。
だからこそ、改めて現状の組織状態を把握した上で、
自社の強みや目指すべき未来像を
見つめ直す時間をつくることをお勧めします。
そして、目の前のことを一生懸命取り組んでいる社員様に対して、
自社の強みやお客様から選ばれている理由、
そして未来の展望等を伝え続けていただきたいと願います。
ぜひ、この2点について見直す時間を
おつくりいただき、適切な改善策を見出していただきたいと思います。
きっと、今の自社に必要なこと(足りないこと)が明確になり、
貴方の経営者としての熱い想いが、更に高まると思います。
そして、その熱い想いを是非、社員様に聴かせてあげてください。
きっと、組織に良い変化が起こりますので!!
その組織の良い変化をお聴かせいただければ幸いです。
他の読者様も、
ソリューションに取り上げてほしい議題がございましたら、
コメントもしくはお問い合わせにて、お気軽にご連絡ください。
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■長友威一郎とは
2006年、当時代表・小西から新会社立ち上げの参画要請を受け、
株式会社ソリューションに入社。
採用コンサルティング、経営コンサルティングを通じて
顧客の信頼を積み重ねる。
初期教育を強めることで、未経験者である新卒社員や第二新卒社員を
リーダーへと変えるマネジメント力には定評がある。
採用と育成の両輪を回して会社を強くするスタイルで
多くの企業発展に貢献している。
2017年、同社の代表取締役に就任。現在「個が活きる経営」の実践に挑戦中。
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- 経営戦略・経営管理
- モチベーション・組織活性化
- キャリア開発
- リーダーシップ
- チームビルディング
“誇りが明日をひらく”
日本中の企業を元気に!
我々は「人を活かし、人を育てたい」と想い、悩まれる経営者様に寄り添うパートナーを目指しています。1人ひとりが共通の目的・目標の達成のため、自ら成すべきことを見出し、改善を重ね、成果を出せる組織である自律型組織を日本中に生み出してまいります。
長友 威一郎(ナガトモ イイチロウ) 株式会社ソリューション 代表取締役

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