【二代目社長の方へ】社員についていけないと言われた根本原因

今回は二代目社長について取り上げます。
私はこれまで多くのお客様と関わってきましたが、二代目社長の方から相談を受けることもありました。
二代目社長だからこその悩みもありますし、放置しておけば経営にも影響が出てしまいます。
「改革したいことがあるのに思うように進まない」
「就任してから業績が下がった」
こうした事態が発生すれば、悔しいですしショックも受けるでしょう。
特に社員から「あなたにはついていけない」と言われたら、どうすれば良いかわからなくなってしまうでしょう。
●ついていけない二代目社長の特徴
「ついていけないと言われてしまう二代目社長には、どんな特徴があるのか?」
まずはこの点を解説します。
3つの特徴があるのですが、どれか1つに当てはまることもあれば、複数に該当することもあります。
1、周りの目を気にしている
「社員にどう思われるか…」
「地域の方にどう見られているのか…」
「ステークホルダーから良く見られたい!」
ついていけないと言われてしまう人は、周りにどう思われるかを気にしています。
自分よりも先に周りを気にしてしまうので、周りありきで行動することが増えてきます。
自分の気持ちを抑えたり、周りに良く見られる自分を演じることも出てきます。
その結果、どこか表面的な印象を周りに与えてしまうのです。
「決して悪い人ではない」
「でも本心では何を考えているのか伝わってこない」
こうした印象が伝わってしまえば、周りからは信頼されないのです。
また先代と自分を比べていると、周りの言動に敏感になります。
「先代はすごかった…」
「それに比べて自分は…」
「先代よりも発展させないと…」
「先代よりも自分の方がすごい…」
先代と比較して優劣をつけるほど、周りはついていけなくなります。
「いつまで先代のことを気にしているのか」
こうした言葉をかけられることもあるのです。
2、失敗を恐れている
失敗を恐れてしまうと、どうしても信頼されにくくなります。
先代が築き上げたものを意識するあまり、保身に走ってしまうケースもあるのです。
失敗を恐れるほど窮屈な経営方針になりますし、それは社員にも伝わります。
「あなたにはついていけない」と言われ、信頼できる部下や幹部が退職してしまうこともあるのです。
3、自分の手柄だと勘違いをしている
先代が築き上げた部分を無視して、自分の手柄だと勘違いしてしまえば、当然ながら周りはついていけなくなります。
自分を大きく見せようとしたり、見栄を張ってしまいがちな人に、この傾向が見られます。
周囲の声に素直に耳を傾けられず、信頼を失ってしまうことがあるのです。

●どうしても比較はされるもの
ここまで3つの特徴を紹介しましたが、二代目社長が絶対に避けては通れない道が1つあります。
それが「先代との比較」
先代の頃からいた社員に、「あの頃は良かった」と言われることもあるでしょう。
地域のステークホルダー等からも、「先代はすごかった」と言われることもあるでしょう。
これはもう仕方がないこと。
先代と関わったことのある人に、先代との記憶を消せと言っても無理なのです。
心理学では「思い出補正」という言葉があります。
人間は過去にあったことを、どうしても美化しようとするのです。
先代にも多少なりとも問題があったり、ストレスを感じることは誰しもあったはずです。
ですが先代が一線を退いたことで、先代との思い出が美化されてしまうのです。
「先代は良かった」という声は、周囲が勝手に思い出補正をかけていることも多いです。
先代との比較の声を意識するほど、悩みは深まり仕事にも影響が出てしまいます。
相手の言動をコントロールすることはできません。
先代と比較する声をなくそうと思っても、どうすることもできないのです。
「先代との比較はされるもの」
「自分の仕事ぶりを否定されているわけではなく、単に思い出補正がかかっているだけ」
この点に気づける様になることは、二代目社長が自信を持って働く上で大切なことです。
●すべての悩みの原因は自信のなさ
私がお客様にお伝えしているのは、すべての悩みの原因は自信のなさだということ。
二代目社長の悩みの原因も、自分の自信のなさが背景にあるのです。
周りの目を気にしたり、失敗を恐れてしまったり、自分の手柄だと勘違いをしてしまうのも、自信のなさが原因だと言えます。
自信を持って働ける様にならないと、二代目社長として常に苦しみ続けます。
「あなたにはついていけない」と言われ、社員が離れていくこともあるのです。
●現状を変える方法
自分が変われば状況は変わります。
ついていけないと言われたとしても、今この瞬間から自分と向き合い行動すれば、自信を持って働ける様になるのです。
「知識や資格を身につけることで自信を持とうとした」
「でも根本的には何も変わっていなかった」
過去に二代目社長の方から寄せられた声です。
どれだけ外側から自信をつけようとしても、本当の意味で自信はつかないのです。
一時的には自信がつくことはあっても、それが長続きしないのです。
メッキがはがれてしまうかの様に、周囲にすぐ見破られてしまいます。
大事なのは、自分の心の内側から、いつでも自信のある状態を作り出すこと。
外から自信をつけようとしなくても、自信を持って働くことはできます。
私は経営者の方を対象にエグゼクティブメンタルコーチングでサポートしていますが、本当の意味で自信が持てる様になるほど、仕事の悩みが解決し穏やかな気持ちで毎日を過ごせます。
今まで数多くのことを学んだものの解決しなかったことが、根本から解決へ向かった事例も多いです。
また仕事だけでなく、私生活でも良い変化が起きるケースは数多くあります。
「すべての悩みの根本原因は自信のなさ」
この点に気づくことが、現状を変えるための重要なポイントです。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
このコラムを書いたプロフェッショナル
伊庭 和高(イバ カズタカ)
株式会社マイルートプラス代表取締役
高校教員を経て、独立した2017年から7,000名以上のお客様を支援。自身もカスハラを受けた経験があることから、企業におけるカスハラ対策をサポート。カスハラやクレームを受けても現場の社員や管理職が自力でメンタルを立て直せる3ステップを開発。
伊庭 和高(イバ カズタカ)
株式会社マイルートプラス代表取締役
高校教員を経て、独立した2017年から7,000名以上のお客様を支援。自身もカスハラを受けた経験があることから、企業におけるカスハラ対策をサポート。カスハラやクレームを受けても現場の社員や管理職が自力でメンタルを立て直せる3ステップを開発。
高校教員を経て、独立した2017年から7,000名以上のお客様を支援。自身もカスハラを受けた経験があることから、企業におけるカスハラ対策をサポート。カスハラやクレームを受けても現場の社員や管理職が自力でメンタルを立て直せる3ステップを開発。
得意分野 | モチベーション・組織活性化、安全衛生・メンタルヘルス、マネジメント、コーチング・ファシリテーション、コミュニケーション |
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対応エリア | 全国 |
所在地 | 品川区 |
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