組織の進化とベテラン社員~変革期のギャップをどう埋めるか
今回は、
「組織の進化とベテラン社員
~変革期のギャップをどう埋めるか」
について一緒に考えていきたいと思います。
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■ギャップを埋める“つなぐ”役割
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会社のステージが変わるとき、
どうしてもそれに追いついて行きにくい人が
でてくるものです。
特に、創業期からいるベテラン社員が変化に追いつけず、
経営層との間で意識や価値観の乖離が
出てしまう、という話を頻繁に耳にします。
私は、その大きな理由の1つに、
「利害関係があると本音が言いづらい」
があると考えています。
というのも、日頃より様々な企業の
ダイバーシティ経営支援に取り組む中で、
経営者とベテラン社員を “つなぐ” 役割を
多く担っている私の元へ、両者からの
個別の悩み相談が後を絶たないからです。
私は、外部の立場でありながら、会社の状況と
社員の人となりの両方を良く知る人間として、
経営者から不安を聞き、
ベテラン社員から悩みを聞く日々を送っています。
両者の考えや思いを汲み取り、
双方が同じ方向を目指しながら、
互いに関われるようにうまくアシストする、
そんな “つなぐ” 役割を果たせているのは、
彼らの【本音】が聞けるからかもしれません。
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■社員にはしなやか姿勢を。経営者には心の余裕を。
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両者の本音を踏まえて “つなぐ” 役割を担う
私が、普段から伝えている内容はこちらです。
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社員 :しなやか姿勢(*)を意識すること
経営者:心に余裕を持ち、社員にチャンスを与えること
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社員は、会社が変わることは頭で理解できても
自分はどう変われば良いのか分からないままで
悩んで行動できないパターンが多いように感じます。
その姿を見た経営者は、一刻も早く変革したいのに
動きが鈍い(ように見える)社員が気になって、
ついつい、厳しい口調で関わってしまいがちです。
すると、社員は余計に体がすくんで、
更に身動きが取れず、・・・と、悪循環に
陥ってしまうことが多々あります。
そんな時、私は外部の立場だからこそ、
・冷静で客観的な状況把握と共有
・心に余裕を持たせる関わり
・気づきを促す成功事例の紹介
・勇気を取り戻すような承認や励まし
こういったサポートが自然とできて、
かつ、私の言葉を両者が素直に受け取って
くださるのではないかと考えています。
(*)「しなやか姿勢」の定義
どのような環境・条件の中でも柔軟思考で、
自らの特性を強みとして最大限発揮して
道を切り開いていこうとする姿勢のこと
【しなやか姿勢の5原則】
原則1:起こったことを前向きに捉える
原則2:他者との違いを価値、可能性と考える
原則3:まずは自分が今できることに全力で取り組む
原則4:やり方は変えても目的はぶらさない
原則5:人・仕事・未来の可能性を信じる
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■“つなぐ”役割は会社の要
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会社を動かすのは『人』です。
その会社のステージが変わろうとするとき、
大なり小なり、対立が起こってしまうことは
避けられません。
会社が大きく成長をするためには、
皆が同じ方向で力を合わせて進むことが
不可欠である以上、
“つなぐ” 役割を持つ方の存在は非常に重要であり、
要である、といっても過言ではないと思うのです。
その役割を担う傾向にあるのは、会社では
ミドルマネジメント層や人事部といった
立場にある方、そして、私のような外部の
立場で関わっている人が多いかと思います。
私も今回のコラムを書きながら、改めて
常に関わらせていただいている企業が
どこを目指して進もうとしているのか、
全体感を持って俯瞰することを意識しながら、
安心して本音を言ってもらえるよう、まずは
自ら【しなやか姿勢】を実践し続けようと思いました。
同じような立場にある方もぜひご一緒に、
【しなやか姿勢】を意識しながら
“つなぐ”役割を果たし、この先の会社成長を
もたらす架け橋となってまいりましょう!
- 経営戦略・経営管理
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◆技術系企業D&I突破口となる次世代リーダー・女性管理職を育成
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまでのべ5,000人以上の技術系企業のリーダー・管理職育成に携わる。専門は技術系企業に特化したD&I推進コンサルティング。
細木聡子(ホソキアキコ) 株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
対応エリア | 全国 |
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所在地 | 千代田区 |
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