「できません」から「お手伝いしましょうか?」に変わるまで

約1ヶ月前、関西の企業様においてリーダー育成プロジェクトをスタートしました。
昨日は2回目の訪問だったのですが、ある女性リーダーの方から成果報告をいただきました!
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■経営層&リーダー層の育成プロジェクト
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今回導入しているプロジェクトは、
・経営層プロジェクト
・リーダー層プロジェクト
この2つのプロジェクトを同時進行させる
プログラムを組みました。
1ヶ月で成果を出してくれたのは、
リーダー層プロジェクトの女性メンバーです。
初回、リーダー層プロジェクトでお伝えしたことは、
大きく分けて以下の3つでした。
●リーダーの存在意義
●会社の存在意義
●リーダーシップの取り方
女性メンバーの方には、女性のためのリーダーシップについて
お伝えし、そのまま実行に移して成果につなげてくれました。
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■「できません」から「手伝いましょうか?」へ
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女性メンバーは部下の対応に手を焼いていました。
仕事を振ろうとすると、決まって
「できません」
「わかりません」
「嫌です」
と断られてしまい、結局リーダーである女性メンバーが
断られた業務の対応に追われてしまう・・・という
悪循環が長期間にわたって続いていたそうです。
そんな時に私がお伝えしたリーダーシップの取り方を学んだ彼女は、
「本当にこれで上手くいくのでしょうか?」
と疑問点をその場で事細かに質問してくださり、
後日個別で相談を持ちかけられ、私は
「こうやって答えてみてください」
「こんな対応をしてみましょうか」
と、なるべく具体的にその対応方法について指導しました。
その後どうなったかな・・と思いながら
2回目の訪問日を迎え、現地に到着すると
一番に出迎えてくれた彼女の口から、
「細木さん!あの部下が、積極的に
仕事を手伝ってくれるようになりました!」
と今まで見たことのない晴れやかな笑顔で
報告してくれたのです。
あの手を焼いていた部下がどうなったかというと、
今では「やります」という前向きな言葉を発するようになり、
先日に至っては
『お忙しそうなので、何か手伝いましょうか?』
と女性リーダーに声をかけてくれたとのこと・・!
私もその報告を聞いて、女性リーダーと一緒に
抱き合って喜んだことは言うまでもありません。

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■ダイバーシティインクルージョンの視点で関わる
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女性リーダーは、部下に仕事を任せられるようになって
仕事全体が見渡せるようになり、業務効率化に取り組む
余裕が生まれ、またそのモチベーションが上がったと
言っていました。
私は、2回目を迎えるまでに彼女が何度となく
これでいいのだろうか、大丈夫なのか、と
不安に陥って自信を無くしかけていたところを
「大丈夫、間違っていない、このまま行きましょう」
と支え続けました。
私は、この女性リーダーが所属する企業の
コンサルタントとして関わっていますが、
スタンスとしては、現役の管理職時代のあり方そのままです。
それは、部下の力を最大限に引き出すということ。
ダイバーシティインクルージョンの視点で
より皆さんが成果を出すためにコミットメントして
進めるということ、この1点に集中しています。
私のこの関わり方とあり方を持って対応した結果、
たった1ヶ月という短期間のうちに、この女性リーダーは
自分の部下との間に信頼関係という全てのベースを
築き上げることを達成してくれたのです。
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■女性の自己肯定感の低さを見逃さないで
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今回、たった1ヶ月という短期間で効果が出た
最大の理由の一つが、
・PDCAを回し続けた
ということだと私は考えています。
もちろん、他のメンバーにおいても
学びを現場で実践していましたが、
今回コラムで登場した女性メンバーは
「最も多く個別相談をしていた」
という点で他者と圧倒的な差をつけていました。
良い学びやメソッドを得る場面は日常に溢れていますし、
もし研修やセミナー、講演といった機会があれば
意欲的に実践し、成果につなげようと思うのではないでしょうか。
しかし、なかなか成果につながらないのは、
現場で試そうと思ってはみたものの、現場の実態に
即した形でないと思うように実践できなかったり、
どんなきっかけで、どんな声かけをすればいいのか
具体的なところが分からないからだと私は考えています。
特に女性は自己肯定感が低い傾向が強いので、
いざとなると
「大丈夫かな」「本当にこれでいいのかな」
と自信を失い、実行に移すことに二の足を踏んでしまいがちです。
だからこそ、私は「悩んだり、不安になったり、困ったことがあったら
いつでも連絡してください」と関わる一人一人に伝えています。
実際メールや電話で相談してくれたら、
すぐに回答し、励まし、大丈夫だよ、
一緒に頑張ろうと声をかけるのです。
今の行動を認め、自信をつけさせながら
育成することが、人材育成において重要である-。
このことを、今回の女性リーダーが出してくれた成果によって、
また一つ自信を持って伝えられることを私はとても嬉しく
思っています。
- 経営戦略・経営管理
- モチベーション・組織活性化
- キャリア開発
- リーダーシップ
- マネジメント
◆技術系企業D&I突破口となる次世代リーダー・女性管理職を育成
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまでのべ5,000人以上の技術系企業のリーダー・管理職育成に携わる。専門は技術系企業に特化したD&I推進コンサルティング。
細木聡子(ホソキアキコ) 株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士

対応エリア | 全国 |
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所在地 | 千代田区 |
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