社員が辞めない組織とは?〜依存型ではなく自立型人材を育成する

「社員が辞めない組織とは?」の記事では、経営者や人事担当者という立場の人たちが、
社員への関わり方を変えていくことで離職を防止できるという内容をお伝えしました。
そこで、関わり方の3つのポイントをご紹介しましたが、今回は2つ目のポイント
「依存型ではなく自立型人材を育成する」についてお話を進めたいと思います。
【関わり方の3つのポイント】
1)会社のミッションと社員の志をつなぐ
2)依存型ではなく自立型人材を育成する ←今回のコラム
3)成功体験を積んでもらう
■社員が急に会社を辞める理由
社員が急に会社を辞めたい、と言い出すときは、
たいてい今の環境に不満があるか、自分にはもっと適した環境があると
思っている時だと考えられます。
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●今の環境に不満がある
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現在置かれた環境に不満があって会社を辞める場合、
長い目で見るとあまり良いことにはならないケースが多いように思います。
ご経験された方も多いかもしれませんが、
不満があって退職し再就職したものの、
転職先でも遅かれ早かれ乗り越えられなかった課題に再度直面する・・
ということはよくある話です。
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●課題に向き合い、乗り越えられる人材になれるか
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自分自身について振り返っても、目を背けてしまった課題は、
後で必ず同じような(もしくはそれ以上の)課題が目の前に現れ、
「今度は乗り越えざるを得ない」
という状況になっていました。
そこで初めて、これは自分にとって乗り越えなくてはいけない
課題だったのだ、と気づくのです。
どんな難しい状況であったとしても、何らかの打開策はあるものです。
それをしっかり考え抜き、乗り越えられる人材となることが、
これからは特に求められているのではないかと思います。
もちろん、自分をメンタルダウンまで追い込んでまで
乗り越える必要はないと思いますので、場合によっては、
自分を守る意味でも、一旦、その課題から離れる、
ということは必要かもしれません。
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●自分にはもっと適した環境があると思っている
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「自分はこんなところで終わるような人材ではない」
「自分はもっと認められるはずだ、それはここではない!」
このように、自分には今よりも適した職場があると思って辞める場合も、
“隣の芝生は青く見える”という状態に陥っていないかどうか、
冷静に振り返ることが必要です。
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●感情的にならず、何かできることはないかと再考する
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もちろん、冷静に考えたときに、転職という選択が
ベストであるということもあると思います。
ただ、私がお伝えしたいことは、
感情的になって、転職を決めていないだろうか?
今の環境でも出来ることはないだろうか?
と、いうことを今一度チェックして欲しいということです。
本人はさることながら、経営者、人事担当、管理職という立場の方々にも、
「自分のキャリアを冷静に判断できる自立型人材を育成する」
という発想を持って社員と関わっていただきたいと思います。
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●依存体質の社員を自立型人材へ
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「今の会社は自分には向いていない!」
と感情的に考えるとき、人は依存体質になっているように思います。
会社が〇〇してくれない、上司が認めてくれない、など
周りや環境に依存してしまっているのです。
こうなってしまうと、当の本人も、会社側も、お互いにとって何も良いことはありません。
今の環境に感謝して、どんな状況でも自らの力を最大化して解決していく、
そんな自立型人材を育成することが出来れば、無用な離職は削減できますし、
お互いにとって良い形で成長に向かって進んでいけるのではないでしょうか。
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◆技術系企業D&I突破口となる次世代リーダー・女性管理職を育成
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまでのべ5,000人以上の技術系企業のリーダー・管理職育成に携わる。専門は技術系企業に特化したD&I推進コンサルティング。
細木聡子(ホソキアキコ) 株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士

対応エリア | 全国 |
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所在地 | 千代田区 |
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