労働局へのパワハラ相談増加
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◆ コラム1:労働局へのパワハラ相談増加
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労働局への令和5年の相談件数等が公表されました。
労働施策総合推進法(パワーハラスメント関係)の相談件数は62,863 件(対前年度比 23.6%増)。
相談内容別にみると、「パワーハラスメント」に関する相談が60,053 件(95.5%)と圧倒的に多く、「その他」に関する相談が 2,810 件(4.5%)となっています。
雇用管理の実態把握を行った 4,348 事業所のうち、何らかの労働施策総合推進法違反が確認された 2,615 事業所(60.1%)に対し、3,746 件の是正指導を実施。
指導事項の内容は、「パワーハラスメント防止措置」が 2,247件(60.0%)となっていて、労働局へ駈け込んだろうとしても何も起きないのではなく、問題があれば指導が入る可能性がありうるのです。
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◆ コラム2:パワハラで職員がうつ病 国に賠償責任
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“パワハラで税務署職員がうつ病 国に賠償命じる判決”
税務署で上司が職員に繰り返し「バカヤロー」などと叱ったことはパワハラにあたり、職員がうつ病になる原因になったとして、東京地方裁判所は国に80万円あまりの賠償を命じる判決を言い渡しました。
およそ8年前に、税務署に勤めていた30代の男性は、当時の上司2人からパワハラを受け、うつ病を発症したなどとして国に賠償を求める訴えを起こし、国は、上司の行動は違法と評価されるものではないなどとして争っていました。
東京地方裁判所の裁判長は、男性がカーナビの目的地の入力に手間取ったり、領収書の宛名を誤ったりしたときに上司が「バカヤロー」と繰り返し叱ったことのほか、別の上司も男性のことを「気持ち悪い」などと言ったことを認めました。
その上で「一つ一つは大きな心理的負荷を生むものではないが、継続的に行われることで感じる精神的な負荷は大きい。うつ病の発症は上司らのパワハラ行為によるものといえる」などとして国に慰謝料など80万円あまりの賠償を命じました。
2024年5月28日 NHKなどより
バカヤロー、気持ち悪いといった言葉は一度でも心身に影響を与える言葉だと思われますが、継続的になれば、より精神的負荷は大きくなります。言ってはならない言葉が職場でないか、確認が必要です。
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組織のハラスメント防止対策の専門コンサルタントとしてハラスメント防止プログラムや体制構築のサポート、相談事案への対応をサポートしています。
<ハラスメント対策コンサルタント・産業カウンセラー・GCDF-Japanキャリアカウンセラー>
93年立命館大学卒業。同大学のハラスメント相談員等の実務経験を経て08年ヒューマン・クオリティーを設立。現在多くの企業のサポートを行っています。
樋口 ユミ(ヒグチ ユミ) 株式会社ヒューマン・クオリティー 代表取締役
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