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グローバル人事のロードマップ

前回のコラムの中で、人事の世界で「グローバル人事」という言葉がよく聞かれるようになったのは2000年代の半ば位からではないか、という話に触れました。その頃いち早く取り組みを始めた企業では、人事部門の中にグローバル人事専任の担当者を置いたり、規模の大きな企業では独立したグローバル人事担当の小組織を立ち上げたりする例が多かったようです。これから取り組みを検討しようとされている企業の中でも、まずは担当者を置いてみて、何をどう進めるかも含めてその担当者に考えさせようという企業も多いのではないでしょうか。

 

そこで大切になってくるのがグローバル人事に関する取り組みをまとめた「ロードマップ」です。一般的な言葉にはなってきたものの、まだまだイメージ先行で人によって思い浮かべるものが異なる「グローバル人事」の取り組みの中で、具体的に何を目的に、いつ頃、どういった施策を打っていくのかを時系列でまとめた「基本計画」です。

 

当社でも「組織改正でグローバル人事専任の部署が立ち上がったものの、当面何から手をつけていくべきかが分からない」といった企業や「トップからとにかく『グローバル人事を進めなさい』と言われて困った」といった担当者の方からご相談を受けることがあります。また一方では、経営層から「〇年後には本社の経営会議メンバーに海外拠点出身の執行役員が入るよう、候補人材をグループ内で育成してくべし」といった明確なお題を受けた上で、どうやって進めていこうかとご相談をいただくこともあります。グローバル人事は息の長い取り組みとなることから、上記いずれのケースにおいても向こう数年間に渡る活動計画ともいえる「ロードマップ」を整備していくことがオーソドックスなアプローチと言えます。以下ではロードマップの策定と実行を成功に導く上で、重要と思われるポイントを4点ご紹介します。

 

1)到達点を明確にすること

当然と言えば当然のことですが「ロードマップ」である以上、それは何かしら最終的な到達点があり、それを実現するための手段を集めて整理したものとなります。しかしながら、日々発生する眼前の問題に注力するあまり、グローバル人事の到達点に関する議論がおざなりになってしまう例は少なくありません。ロードマップ策定にあたってはそうした姿から脱却し、経営と一体となって会社が目指すビジネスの方向性を見定め、人事面からそれに貢献する、あるいは変革をリードしていくというスタンスが必要となります。それは人事部門がグローバルの領域においてもこれまでのアドミ型(=例えば海外赴任者の対応のみを行っている状態)から脱却し、昨今その必要性が叫ばれている戦略人事を地で行く取り組みとなります。

 

2)事業部門との協働を図ること

輸出型の企業を中心に多くの日本企業では、事業部門先行でグローバル化が進んでいることがほとんどです。海外関連会社を抱えてそれを直接マネジメントしている事業部門のグローバル化がいち早く進み、連結経営等の必要性から経理部門やIT部門がそれを追いかける一方、人事部門は国内人事の機能にとどまって、全くの蚊帳の外といった例も珍しくありません。こうした企業で人事部門が主導してロードマップを策定しようとするなら、事業部門と協働することが必須と考えられます。「海外事業部」や「国際部」といった名の下でグローバルビジネスを担っている部門では、必要に迫られて実質的に海外人事機能を包含していることが多くあります。裏返せば本社人事部門のグローバル対応が不十分であることの証左でもあるのですが、ロードマップを作って本格的にグローバル人事に取り組んでいく以上、今後は人事部門が海外人事機能を引き取って、事業部門に対して必要十分なサポートを提供していくといった姿勢が重要です。そのためにもロードマップ策定の段階で、これまで海外人事を担ってきた事業部門の担当者に参画してもらう、あるいは事業部門のニーズを十分に吸い上げるといったアクションが重要となります。

 

3)海外拠点のHR担当者を巻き込むこと

ロードマップの中には向こう数年間で取り組んでいくべき施策が書き込まれます。そしてそれを将来最前線で実行に移していくのは、海外拠点のHR担当者です。目標設定や計画策定に自ら関わった場合とそうでない場合では、その後のコミットメントに大きな差が出てくるとよく言われます。ロードマップ策定のプロセスにおいても、例えば主要な海外拠点のHR Managerを何らかの形で参画させることができれば、それは理想的な進め方と言えるでしょう。特に「HR」が一専門領域として確立している欧米の(一定規模以上の)海外拠点では、人事部門の中にかなりの専門性を持ったHR人材が在籍している可能性もあり、こうした人材を初期の段階から巻き込んでおくことは、今後の施策実行段階においても大きな力になります。

 

4)柔軟性を持った計画にすること

前述の通りロードマップは会社の戦略に沿って、それを人事側面からサポート/主導していくためのツールとなります。したがって会社の戦略が変われば、自ずと柔軟に変更されるべきであり、決して金科玉条のごとく守るべきものではありません。現在のように不確実性の高い環境の中では、企業の経営戦略は日々変化せざるを得ません。そのような中では中長期の計画を立てること自体が無意味であり、それよりも刻々変化する環境に対応できる力をつけるべき、といった主張もあります。しかし「人事」の世界では以前と変わらず、結果が出るまでには一定の時間を要し、従って中長期の視点は持ち続ける必要があると考えられます。「先が見通せないから計画も立てない」のではなく、その時々においてステークホルダー間で認識を共有し、環境変化が変化した時には皆が同じ方向に舵を切れるようにするためのツールとして、ロードマップは重要な役割を果たすと言えます。

 

以上、グローバル人事のロードマップの策定と実行を進める上でのポイントをご紹介しました。実際のアプローチは各企業におけるこれまでのグローバル人事への取り組み度合いや、経営層/事業部門/海外拠点HRと本社人事部門の関係性、直面している課題等によって当然異なってきますが、上記4つのポイントはどのような企業においても最低限留意して進めるべきポイントと考えられます。

  • モチベーション・組織活性化
  • 労務・賃金
  • 福利厚生
  • 人事考課・目標管理
  • グローバル

グローバルの視点から、経営戦略の実現に資する組織・人事のあり方を探求。

日系エンジニアリング会社の人事部勤務の後、現職。
グローバル人事戦略/実行計画の策定、海外拠点向け共通人事制度導入、現地法人の組織体制変革、グローバルモビリティポリシー策定など、企業のグローバル化を組織・人事の側面から支援。

山田 俊輔(ヤマダ シュンスケ) EYアドバイザリー株式会社 マネージャー

山田 俊輔
対応エリア 全国
所在地 千代田区霞が関3丁目2番5号29階

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