研究開発職の時間外労働
当社の社員は大学の研究所で実験をおこなっております。昼間は実験を行い、夜は資料作成や文献を読んでおります。これら全てを労働時間とカウントすると月間の労働時間が300時間を超えてしまいます。専門業務型裁量労働制の対象業務に当てはまりますが、時間外の割増賃金を支払わない方法はあるのでしょうか。一研究員と管理職で給与の逆転が起こっており、対策を考える必要があります。教えてください。よろしくおねがいします。
投稿日:2005/09/27 16:03 ID:QA-0002072
- *****さん
- 東京都/バイオ(企業規模 6~10人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
研究開発職の時間外労働
■「専門業務型」 の場合は、労働組合や従業員の過半数を代表する者との労使協定を結び、労働基準監督署への届出が必要になりますが、賃金決定のため「見做し労働時間」の設定が必要です。決定にあたっては、充分な検討が必要であり、具体的には、過去(最低1年間)の時間外労働の実態を調べて、その平均値に近い時間にする必要があります。
■「月間実態の労働時間が300時間超」とのお話ですが、現在認められている時間外労働の限度は(1カ月区分での管理の場合)45時間です。月間所定内労働時間は存じ上げませんが仮に160時間程度としても、常識外の実働時間ではありませんか? 裁量労働制移行や管理職との賃金逆転以前の問題として、この実態にどう対処されようとしておられるのですか?
投稿日:2005/09/27 22:33 ID:QA-0002073
相談者より
ご回答いただき誠にありがとうございます。研究職の社員は仕事と個人的にやりたいこととの境界線が不明瞭で、他人に止められなければ、24時間でも研究に時間を費やす方々です。おっしゃるとおり、残業時間が常識を逸しているので、本人と管理者には残業時間を減らすように厳重注意が会社からありました。職場が遠く離れているので実態は確認できませんが、出退社時刻を書込む出勤表上では残業時間が減りつつあります。また会社としても人員を増やし改善するように努めているところです。
研修医など医療現場の「みならい」的立場の方の賃金は極端に低いと聞きますが、どのような賃金体系をとっていらっしゃるのか、もしご存知であれば教えていただきたいと存じます。
投稿日:2005/09/28 08:41 ID:QA-0030820参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
研究開発職の時間外労働
■ご回答の前段部分で異常事態の解消に向けての措置をとっておられることは理解できますが、残念ながら、とても十分とは申し上げられません。研修医などの賃金実態は存じ上げませんが、なによりも現在の状態は異常だという認識をもっていただくこと、至急、正常化のための措置をご検討頂くことが第一義的な課題だと思います。
■会社業務と個人趣味の境界線が不明瞭のままでは、労務管理は不可能です。行政官庁に届け出てあるはずの、いわゆる「36協定」の労働時間の延長限度および休日労働についての取り決めはどのようになっていますか? その限度に対し、月間100時間にも及びそうな時間外労働のチェックはどのように行われていますか? 会社業務と個人趣味の境界線を明確にすること、その上で、時間外労働を36協定の限度内に収めるための具体的措置を至急ご検討下さい。
■以上、「裁量労働制導入に伴う給与逆転」という、はじめのご相談への直接回答とはならずに失礼と思いますが、導入のステップを無視するわけにはいきませんのでご了承下さい。
投稿日:2005/09/28 10:29 ID:QA-0002077
相談者より
早々にご回答頂き、誠にありがとうございます。ご指摘頂きました点を検討させていただきます。
投稿日:2005/09/28 10:45 ID:QA-0030822参考になった
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