無料会員登録

日本の人事部への登録は45秒で完了!
※登録内容はマイページで確認・変更できます。

※「@jinjibu.jp」からのメールが受信できるようにしてください。

既に会員の方はこちら

または各SNSで登録

日本の人事部があなたの許可無く投稿することはありません

既に会員の方は
こちらからログイン

ログイン

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・ログイン

ありがとうございます。会員登録が完了しました。
メールにてお送りしたパスワードでログインし、
引続きコンテンツをお楽しみください。

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・自動ログイン

会員登録とログインが完了しました。
引続きコンテンツをご利用ください。

マイページ

会員登録済み


選択したSNSアカウントは既に会員登録済みです。

「スキルベース」の本質を問う マーサージャパンが描く近未来のタレントマネジメント

注目の記事人事制度[ PR ]掲載日:2026/01/14

労働人口の減少や働く人々の価値観の変化を受け、個人の「スキル」に着目した人材マネジメントが注目されています。その本質は、単なるスキルの可視化にとどまりません。マーサージャパン株式会社の江口智彬さんは、「スキルは一要素に過ぎない」と語ります。事業戦略と個人のキャリア観をデータで接続し、従業員のコンピテンシーや働き方の希望まで含めて全社的に人材を最適配置する。タレントマネジメント全体の変革を迫る「スキルベース」の実践知と未来像を伺いました。

プロフィール
江口 智彬さん
江口 智彬さん
マーサー ジャパン株式会社 組織・人事変革コンサルティング プリンシパル

日本アイ・ビー・エムにて、人事業務全般のシステム構想策定・業務効率化/プロセス設計・HRISの導入コンサルティングに従事し、複数プロジェクトのマネジメントを経験。 その後、マーサーにて、幅広い業界に対し、人事制度設計・タレントマネジメント設計・人事機能改革・デジタル化推進・業務集約設計・システムパッケージ選定等、多数のコンサルティングプロジェクトを実施。 慶應義塾大学環境情報学部卒 寄稿・出版:「全社員型タレントマネジメント」の導入・運用の実務(労政時報)

なぜ今「スキルベース」なのか。
労働人口減少と価値観の変化が促す、ジョブ起点のマネジメント

「スキルベース」の人材マネジメントが注目されている背景をお聞かせください。

まず、日本の労働人口が減少し続けている点が挙げられます。その中で企業が成長を続けるために、限られた人的リソースでいかに最大のパフォーマンスを発揮できるかが問われています。加えて、テクノロジーの進化などにより、それぞれのビジネス領域でのスピード、複雑さが増しています。従来の“総合職的”な人材育成だけでは対応しきれず、高い専門性を持った人材が必要になってきているのです。組織内で最適なフォーメーションを組むために、専門的なスキルを持った人材の確保・配置が、喫緊の経営課題となりつつあります。

働く人々の価値観の変化も大きな要因です。もはや終身雇用が前提ではなくなり、若い世代を中心に、一つの企業で勤め上げるという価値観は変わりつつあります。企業は、「自社にある仕事、そのために必要なスキル、そのスキルの身につけ方やキャリアパス」を明確に示さなければ、優秀な人材を引きつけられません。

限られたリソース、ビジネスの複雑化、そして就労価値観の変化。これらに対応するため、企業は「スキル」を軸とした人材マネジメントにシフトせざるを得なくなっているのが実情ではないでしょうか。

「スキルベース」に関して、貴社への相談も増えているとうかがっています。具体的にどのように支援しているのでしょうか。

スキルベースは必要なスキルを管理するだけではありません。まず、事業戦略を実現するために組織においてどのような機能やジョブが必要か、という定義から始まります。そして、そのジョブを遂行するために必要なスキルは何かとブレークダウンしてきます。スキルベースの目的は、現在のスキルを細かく正確に定義・分解することではなく、事業展望を起点にしたワークフォースプランニング(要員計画)に合致するジョブやスキルを明確にすることなのです。

少し前までは、必要なジョブやスキルを自社で定義しようとする企業が多かったように思います。しかし、自社のスキルを全て定義することは非常に難易度が高く、多大な時間を要します。また、後ほど紹介する「市場との接続性」が担保できません。そのため、当社へご相談いただく機会が増えているのではないでしょうか。

当社は日本の労働市場で最大規模となる1600社以上の報酬データを市場のジョブ一覧(Mercer Job Library)に紐づく形で保有しています。さらに、各ジョブに対して求められる標準的なスキルを定義して一覧化した「Mercer Skills Library」を展開しており、これらのライブラリをベースとして自社に必要なスキルの定義を支援できます。

ジョブ・スキルを定義・可視化することで、自社の事業戦略実現に向けて不足しているスキルが明らかになるとともに、不足しているスキルをどのように充足するのか、という大きな課題が出てきます。必要なスキルを持った人材を、社内で育成するのか、外部から採用するのかを検討しなくてはなりません。社内人材のリスキルは重要ですが、その難易度や調達のスピードの観点から、外部採用によるスキルの調達は避けて通れません。その際に重要なのが「市場との接続性」です。

当社が持つデータを活用することで、あるスキルを持って特定のジョブに従事している人材が労働市場でどの程度の報酬水準にあるのかを把握できます。採用を検討する際の判断基準となりますし、リテンション施策の中で報酬を提示する根拠としても利用できます。

このように、スキルベースのマネジメントは、必要な機能やジョブ、スキルを可視化するだけでなく、育成や採用、そして報酬体系に至るまで、人材マネジメント全体を変革する大きな取り組みです。そこをフルスコープでご支援できるのが当社の強みです。

Mercer Skills Libraryの詳細はこちら

スキルの可視化には、その他にどのようなアプローチがありますか。

ここまで説明したのは、事業戦略からジョブとスキルを定義する、いわゆる「トップダウン・アプローチ」ですが、「ボトムアップ・アプローチ」もあります。最近のテクノロジーの発展、特にAIの進化によって可能になりました。トップダウンでスキルを定義して落とし込むのとは逆に、現場にある「ローデータ」から、今後新たに求められるスキルやジョブ、すでに社員が保有しているスキルを逆引きで抽出・推論する手法です。

例えば、企業が保有する大量の職務記述書(ジョブ・ディスクリプション)のテキストデータをAIに解析させ、「職務記述書から推論すると、こういうスキルが求められている」と抽出させることができます。また、社員の経歴や評価といったテキスト情報から、「自社の社員は、実はこういうスキルを保有している」と推論させることも可能です。

このアプローチの利点は、トップダウンだけでは捉えきれない、社員が潜在的に持っているスキルを発見できる可能性があることだと考えます。トップダウンで定義したスキルは事業戦略の実現に求められるジョブ・スキルがベースになりますが、変わりゆくスキルをタイムリーに捉え、既存の事業戦略に紐づくスキルに閉じない可能性を見出す観点で、ボトムアップ・アプローチに取り組む企業も現れ始めました。

将来的には、AIを使って「保有しているスキル」から「こういう新規事業ができるのではないか」と予測することも可能になるのでしょうか。

その可能性は十分にあると思います。トップダウンで定義するスキルは、どうしても「想定の範囲内」に収まりがちです。しかし、例えばボトムアップ・アプローチで「社員が個人的な活動でSNSマーケティングとしてのスキルを持っている」という想定外のスキルが可視化された場合、新たな広報戦略にスキルを生かす、といったジョブの組み換えが起こるかもしれません。戦略的に必要なスキルを定義する流れと、今あるスキルから何ができるかを考える流れの両方が発展していく可能性を感じます。

スキルは「一要素」に過ぎない。コンピテンシーや働き方など質的要素が重要に

必要なスキルと人材を可視化した後、各ジョブに人員を配置する際のポイントをお聞かせください。

重要なのは、「スキルは大事な要素だが、一要素に過ぎない」ことです。スキルだけを見てジョブに人材を当てはめようとすると、多くの場合うまくいきません。スキルは後天的に育成しやすいものとされています。それに対して育成が難しく、その人の資質に近い要素があります。例えば、コンピテンシー(行動特性)や、さらに根源的なパーソナリティです。

当社はグローバルで共通化したリーダーシップのコンピテンシーモデルや、パーソナリティを診断するアセスメントツールも保有しています。ジョブを定義する際に「このジョブには、こういうスキルに加えて、こういうコンピテンシー・パーソナリティが求められる」といった形で、複数の質的要件を定義することが重要です。

多くの企業のワークフォースプランニングは、いまだに「新卒を○人採用し、定年で○人退職する」といった、人材の“量”にばかり着目しています。本来求められるのは、「変革型のリーダー人材を3割に増やす」といった、質と量の両面を見据えた議論です。その過程で「環境が変わったときにどれだけ適応できるか」「新たな挑戦に抵抗がないか」といった、スキルに閉じないコンピテンシーやパーソナリティに注目する必要があります。

スキルだけでなく、多様な要素を考慮する必要があるのですね。

最近特に重要度が増しているのが、働き方に関する要件や本人の希望・意思です。例えば、あるポストは業務の性質上どうしても残業が多くなりがちだとします。一方で、社員は「家庭の事情で、今はなるべく残業したくない」という希望があるかもしれません。従来の日本企業では、会社側が「社員の成長のため」と考えて異動を命じたものの、本人の希望する働き方と全く違っていた、というすれ違いが散見されました。また、会社の異動命令は絶対的なものであるという社会的な価値観も根強くあったかもしれません。

これからは、スキルやコンピテンシー、そして働き方やキャリアの希望といった多様な情報をデータとして収集し、テクノロジーの力を使ってマッチングさせることが求められます。タレントマネジメントの歴史を振り返ると、十数年前は「重要ポストの後継者育成(サクセッション)」が主なテーマでした。つまり、対象が一部の経営幹部候補に限られていたのです。しかし今は、スペシャリストも含めた全社員が対象になっています。対象範囲がこれだけ広くなったので、人事部門が全社員の希望や適性を全て把握し、勘と経験で最適な配置を行うのは、もはや不可能です。

会社側が提示するワークフォースプランニングと、社員側が提示するキャリア希望の双方を、タレントマネジメントシステムなどの基盤上で可視化させる。その上で採用や育成、配置といった具体的なアクションにつなげていく必要があります。

「メリット提示」と「負荷軽減」で社員と現場を巻き込む

スキルベースの人材マネジメントを導入・運用するにあたって、特に社員の「共感」や「信頼」が重要になると思いますが、どのように進めるべきでしょうか。

まず、社員側に相応の負荷がかかることを認識しなければなりません。社員にスキルやキャリア希望を申告してもらわなければ、必要なデータが集まらないからです。したがって、社員に対する「メリットの提示」と「負荷の軽減」を両輪で進める必要があります。

社員にとって大きなメリットの一つは、入力したデータが「きちんと人事の意思決定に反映されている」と実感できることです。もちろん100%希望通りというわけにはいきませんが、申告した希望が実際の異動や配置につながった実績を示すことは、最大のインセンティブになります。

「学習機会」との連動も欠かせません。 例えば、「この仕事を目指したい」と申告した社員に対し、「今のあなたにはこのスキルが不足しています。ギャップを埋めるために、この研修プログラムを受けてみてはどうでしょう」と、具体的な学習機会を提示する。会社が本気でキャリア自律を支援しているという姿勢と仕組みを見せることが重要です。

将来的には、特定の希少スキルに対して報酬で報いる「スキルプレミアム」のような制度も出てくるかもしれません。ジョブ型的な発想だと、人事部長の報酬は市場の報酬水準と照らし合わせて決まります。ところが、「+α」のスキルを持っている人事部長は、市場の水準通りの処遇でいいのか、という疑問が出てきます。そこで、ジョブに対する標準的な報酬に、特定のスキル分の価値を上乗せするという形も考えられるでしょう。

両輪のもう一つ、「負荷の軽減」に向けては、どのような施策がありますか。

制度導入のインセンティブに加えて、なるべく入力する情報を簡素化する、というアプローチが必要です。とにかく多くの情報を集めようとすると、社員は疲弊してしまいます。まずは企業として本当に必要な情報に絞り込むこと、また、エクセルでの申告といった非効率な方法ではなく、外部のタレントマネジメントシステムなど、社員が入力しやすいシステムを導入することが求められます。

実務的に有効な手段として、スキルやキャリア希望の申告を、人事評価など既存の人事イベントに組み込むことが挙げられます。例えば、期末の評価面談のタイミングで、来期のキャリア希望と保有スキルも合わせて更新する形にすれば、社員の抵抗感を和らげることができるでしょう。

社員と同時に、現場のマネジャーの協力も不可欠ではないでしょうか。

マネジャーの巻き込みは、最大の難所かもしれません。「メンバーのことは自分が一番よく知っている」「そのデータ管理に意味があるのか」と思っているマネジャーがいるとしたら、まずは意識を変えてもらう必要があります。確かにメンバーのことを深く理解しているかもしれませんが、そのマネジャーが異動したら、知見は失われてしまいます。組織の機能として、メンバーの情報を属人化させず、データとして残すことの重要性を理解してもらうための対話が必要です。

部門最適で優秀な人材を「抱え込む」こともよく聞きます。抱え込みにより短期的にその部門に利益をもたらしたとしても、全社最適にはなりません。優秀な人材ほど、一つの部門に留まり続けることでキャリアの閉塞感を抱き、結果的に離職してしまうリスクがあります。情報をオープンにし、全社的な異動を活性化させることは、自部門から人が出ていくだけでなく、他部門から優秀な人材が入ってくる可能性も生み出すのです。こうした全社最適の視点を、丁寧に説明する姿勢も求められるでしょう。

また、実務的な工夫として「管理レイヤーのすみ分け」も挙げられます。人事部門が全社的に管理したいのは、ある程度大きな枠で捉えたスキルです。一方、現場のマネジャーが把握したいのは、「作業手順」や「職務遂行能力」という、より具体的で細かいもの。例えば、前者が「店舗運営」というスキルだとすると、後者は「商品の陳列の手順、発注処理の手順」などがあたります。こういったレイヤーが違うものを無理にトップダウンで統一しようとすると、現場からの反発が予想されます。「全社で管理するスキル」を定義しつつ、より細かい「現場の作業手順や能力マップ」は各部門の裁量に任せることで、現場の納得感を得やすくなります。

スキルベースの人材マネジメントを導入する際、人事部の最も重要な役割は、こういったメリットや意義を各ステークホルダーに丁寧に伝えることです。

流動性が高まる時代にこそ求められるMVV

今後、人事領域のテクノロジーは、スキルベースのマネジメントにどのような影響を与えるとお考えでしょうか。

これまで人事パーソンやマネジャーの「勘と経験」に頼っていた部分がデータで可視化されることで、異動や配置における「合意形成」の質が格段に上がると考えています。事業部は「エースを異動させたくない」、人事部門は「全社最適で配置したい」、社員は「別のキャリアを希望している」という三者三様の思惑があったとしても、共通の「データ(事実)」に基づけば、空中戦ではなく、論理的な議論が可能になります。

キャリアパスの可視化も進むでしょう。データが蓄積されれば、「このポストに就いている人は、過去にどういうキャリアを歩んできたのか」が分析でき、若手社員に具体的なキャリアの選択肢を提示できるようになります。

AIによって業務のあり方が大きく変化しました。今後、求められるスキル自体も変わっていきそうです。

まさしくその通りです。今後は「このジョブは、そもそも人がやるべきか」という議論が活発になります。人事業務の一部が生成AIに代替されれば、人事部門に求められる機能やスキルセットも当然変わってきます。将来のワークフォースプランニングは、「データサイエンティストが何人必要」だけでなく、「どの業務をAIエージェントに担わせ、何体必要なのか」を含めた計画になるかもしれません。

自社の中だけでスキルを定義していると、今あるスキルがすぐに陳腐化するリスクが高くなります。ビジネスを取り巻く環境変化やテクノロジーの進化に追随し、自社のスキル定義もアップデートし続けなければ、企業の持続的な成長はありません。だからこそ、当社が提供しているような、外部の労働市場を常にモニタリングし、更新し続ける「ユニバーサルなライブラリ」を参照することの重要性が増しているといえるでしょう。

これからの人材マネジメントはどのように進化、変化していくか、展望をお聞かせください。

ここ数年、多くの日本企業で「ジョブ型人材マネジメント」への転換の潮流が見られました。ジョブ型人材マネジメントの先にあるのがスキルベースの人材マネジメントです。労働人口の減少など日本企業が抱える問題はますます深刻化するので、スキルを定義して人材をマネジメントする流れは進むでしょう。

スキルベースの人材マネジメントは、人材の流動性が高まることを前提としています。A社とB社に同じジョブがあり、必要なスキルも同等だった場合、働く側からすれば「どちらの会社で働いても同じ」です。すると、企業は報酬で人材を引きつけようとします。もちろん報酬は大きな要素の一つですが、流動性の高い時代だからこそ、「なぜこの会社で、その仕事をするのか」、つまりエンゲージメントやMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の重要性が、より一層高まってくると確信しています。

スキルと、エンゲージメント・MVVという2本の軸を接続させることが、これからのタレントマネジメントの核心になっていくでしょう。

マーサー ジャパンの考える
スキルベースのタレントマネジメント
会社概要

組織・人事、福利厚生・ウェルビーイング、資産運用の領域でサービスを提供するグローバル・コンサルティング・ファーム。80年以上に渡り、全世界約20,000名のスタッフが、130ヵ国に及ぶクライアント企業のパートナーとして多様な課題に取り組み、「人・組織」を基盤とする総合的なサービスを展開している。

会社概要
注目の記事

HRのトレンドと共に、HRソリューション企業が展開するさまざまサービスをご紹介。自社に最適なソリューションを見つけてください。

会員登録をすると、
最新の記事をまとめたメルマガを毎週お届けします!

この記事ジャンル 人材マネジメント

無料会員登録

会員登録すると、興味のあるコンテンツをお届けしやすくなります。
メールアドレスのみの登録で、15秒で完了します。

この記事を既読にする

無料会員登録

「既読機能」のご利用には『日本の人事部』会員への登録が必要です。
メールアドレスのみの登録で、15秒で完了します。