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成長と成熟の違いは?─50代からのキャリアに求められるもの

キャリア後半の「これから」を考えるとき、多くの人が「今までと同じやり方でいいのだろうか?」という違和感を抱き始めます。その違和感こそが、成長から成熟への移行期における重要なサインかもしれません。本コラムでは中高年のキャリアデザインに必要な考え方を紹介します。

 

 

「成長」と「成熟」は別物で連続していない

 

「学び直しやリスキリング(全く新しいスキルを獲得すること)など、どこから手をつけていいかわかりません。とりあえず●●の資格を取ろうと思っています」

 

50代を中心とする中高年向けキャリアデザイン研修の受講者から毎回のように出るコメントです。

 

もちろん、学び直しもリスキリングも大切なのですが、それだけでは過去の成長の焼き直しに過ぎません。シニアにはシニアならではの「持ち味」「武器」があるのですから。

 

 

 

成長は“加算”、成熟は“変換”

 

キャリア前半はHow、すなわち出来ることを増やし、経験やスキル、ネットワークなどを「積み上げる時期」で流動性知能(新しい情報処理力)をベースとした“加算型”のキャリアです。

 

一方中高年以降は、Why、すなわち意味づけができている、howをすべき/すべきでない タイミングが分かっていることが大事でキャリア前半の「知識獲得」に対して「知恵を身につける」=結晶性知能(経験知・判断力)にシフトしていきます。ここでは過去の成功体験を一度“手放す”必要があり、これは足し算ではなく変換のプロセスと言えるでしょう。

 

難しいのはキャリア前半の「成長」はスキル習得、業務遂行力の向上、挑戦の場などによりその難易度は別としても比較的明快に成長の場を獲得出来るのに対して、50代以降の「成熟」は内省(自己との対話)、重大な意思決定、矛盾や葛藤への向き合いなど多分に内面的なものであるということです。

 

「自ら犯してしまった大きな間違い、過去に人を傷つけてしまったことへの気づき、家族の病気や死別など自分ではどうにもならないこと、祈るような気持ち、、、」

 

私自身もまさに50代でこのプロセスの真っ只中にいますが「成熟は苦しみの大地から実った果実である」と思い日々、自分自身に向き合っています。

 

 

 

「保留する力」が、これからの価値になる

 

こうした変容を支えるのが、ネガティブ・ケイパビリティ(Negative Capability)です。

これは「すぐに答えを出そうとせず、不確実さや違和感をあえて保留する力」のことで、安易に分かった気にならない、レッテル貼りしない、即断即決せず曖昧さをそのまま受け入れるといったような知的耐力です。

 

例えば

「若手が何を考えているのか分からない」ときに、すぐにジャッジせず観察する。

「今の役割が曖昧だ」と感じても、焦って埋めにいかず、意味を問い続ける。

「相手との関係が上手くいかなくても、あえて距離を取り見守るという関わり方を選択する」

 

この“保留する力”こそが、成熟において求められる新しい知性です。

(実際、管理職向け研修で、この「保留する力、ネガティブ・ケイパビリティ」を新たな気づきとして得る中高年の方が非常に多いです)

 

 

 

成長の終わりは、成熟の始まり

 

「もう成長できない」と限界を感じるときこそが、成熟の始まりです。

中高年のキャリアは「登るもの」ではなく、「支えるもの」へと構造が変わっていきます。


曖昧さを受入れ、問い続け、柔軟に意味づけし直すこと──それこそが、これからの時代に価値を持つ「成熟した人材」の条件なのです。

 

 

※本稿は「50代向けキャリアデザイン研修」をもとに構成しています。

※「保留する力(ネガティブ・ケイパビリティ)」は今回はシニアの文脈でご紹介していますがAI時代に「成長」のためのスキル獲得とは異なる人間ならではの能力として今後重視されるものであり、次世代リーダー研修などでも紹介しています。

このコラムを書いたプロフェッショナル

小平達也

小平達也
株式会社グローバル人材戦略研究所

「外国人社員の証言 日本の会社40の弱点」(文藝春秋)ほか執筆多数。政府有識者・大学講師、経団連グローバル人材育成スカラーシップ設立から一貫して携わるなど政策・教育からも成長を支援。趣味は寄席通い、富士スピードウェイ走行ライセンス所持。

「外国人社員の証言 日本の会社40の弱点」(文藝春秋)ほか執筆多数。政府有識者・大学講師、経団連グローバル人材育成スカラーシップ設立から一貫して携わるなど政策・教育からも成長を支援。趣味は寄席通い、富士スピードウェイ走行ライセンス所持。

得意分野 経営戦略・経営管理、モチベーション・組織活性化、グローバル、リーダーシップ、マネジメント
対応エリア 全国
所在地 港区

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