【1分で解説】ダイバーシティによる競争力の向上
国籍、性別、年代などダイバーシティを競争力に変えるための3つのポイントを解説します。
111)2種類ある「ダイバーシティの分類」
・「統計学的多様性」(Demographic Diversity)
国籍、性別、人種、年齢、信仰など。
・「認知的多様性」(Cognitive Diversity)
異なるものの見方、考え方など。
上記のようにダイバーシティには大きく分けて2種類あります。労働力不足や人権尊重などの文脈では前者の「統計学的多様性」が、イノベーションなどの文脈では後者の「認知的多様性」がポイントとなります。
222)ダイバーシティによる競争力の向上~4つの成果イメージ~
ダイバーシティによる成果イメージとしては以下4つあります。
一例として、ここでは外国籍社員の活躍を例に挙げ紹介します。
1)国際化による組織活性化
異文化理解、国際感覚、コミュニケーション、マネジメント能力の向上など
2)国際化による外部評価の向上
取引先・地域からの評価向上
3)国際化による業務変革(プロセスイノベーション)
生産性・創造性の向上、業務効率化、柔軟な納期対応など
4)新規事業・顧客開拓(プロダクトイノベーション)
製品・サービス(技術力・品質含む)の開発・改良、営業・顧客対応力、価格など
333)ダイバーシティを競争力に導く7段階
1.「理解」の段階
まずは日本社会および自社制度について必要最低限の理解を得ることを目的とする段階。
例:社会保障や自社の人事制度、規程の説明、理解
2.「信頼」の段階
職場において上司の指示通り仕事を進めることが求められる段階。
例:職場で求められる態度、仕事の進め方の遵守
3.「提案」の段階
職場における仕事の進め方について外国籍社員から提案が出てくる段階。
例:コミュニケーションや会議の進め方、顧客対応など
4.「展開」の段階
特定の職場における3.提案関係を好事例として企業全体に展開する段階。
例:朝礼や社内報などで3の好事例を他部署、全社に紹介
5.「深化」の段階
1.理解では自社制度について理解を得ることを目的としていたが、ここでは制度がより国籍、性別、年代等、多様性に対して適応的になる段階。
例:社内規定、マニュアルの多言語化やフレックスタイム制、契約社員制度など
6.「文化」の段階
多様性に対してより適応的な組織文化になる段階。
例:より分かりやい日本語、英語、非言語コミュニケーションなど
7.「創造」の段階
新規事業や顧客創造等、多様性により新たな価値が創造される段階。
例:顧客開拓、提案、新商品・サービスなど
ここでは多様な社員の活躍を競争力につなげる3つのポイントをご紹介しました。
自社が何を目指し、どの段階にいるのか理解された上で施策立案・対応することが大事です。
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次世代リーダー育成をはじめ世界で通用する人づくり、組織づくりをテーマに活動。グローバル経営、外国籍社員の活用/ダイバーシティマネジメント等。
「企業と人材」「賃金事情」「人事実務」「労政時報」「人事マネジメント」「グローバル経営」寄稿、「外国人社員の証言 日本の会社40の弱点」(文藝春秋)。政府会議有識者、大学講師、防災士、富士スピードウェイ走行ライセンス所持、グリーフケア勉強中
小平達也(コダイラタツヤ) 株式会社グローバル人材戦略研究所
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