研修効果測定~なぜ効果測定の領域が進化してこなかったのか?~
研修効果測定の領域は、私がこの業界に入って15年以上経ちますが、ほとんど発展することがありませんでした。
実際に行われている研修の評価は、
・受講者のアンケート結果
・受講者の定性コメント
・人事の皆様からの評価、印象
大体こんな感じになるかと思います。
ですので、研修の講師をやっている人間は、これらの数値や印象を上げるための工夫をしたりしています。
そして、これらの数値を上げるためのコツを雄弁に語る研修講師の方も残念ながら存在します。
研修ベンダーもそれがわかっているので、印象の良いことを言ったり、無駄に褒めたり、厳しいことやキツイことを伝えなかったりしています。
・・・
こんなこと、本当に意味があるのでしょうか?
そもそも研修の評価とは、
『研修をきっかけにして、受講者がどれだけ行動に移し、成果につながったのか?』
で捉えるべきではないでしょうか。
この観点が脇に置かれていてフワフワした議論ばかりしているこの業界や環境に、私はずっと違和感を感じていました。
数年間、研修効果測定のことをずっと考え続け、2019年にようやくある程度の形にできたと思います。色々遠回りをしましたが、最終的にはシンプルな形になりました。形についてはリンクされている資料をご確認いただければと思います。
その話をする前に、そもそもなぜ研修の効果測定が難しいのでしょうか?
そこには3つのカベがあると思います。
①厳密性のカベ
人の成長は研修だけで決まるわけではない。前後の因果関係や環境によっても変わってくるので、特定するのは難しいはず。
②多様性のカベ
一人ひとりの成長の仕方はそれぞれ違うはず。であれば、一人ひとりの成長を吟味、精査していくことは難しいはず。
③再現性のカベ
人の成長は“人”によって異なるのであれば。同じことを実施した際に同じような解が出るはずがない。
・・・なかなか高いカベばかりですね。。
そこで考えました。一人ひとりに向き合うとするから議論が前に進まないのではないか。一人ひとりの成長はこの”3つのカベ”のため追えません。
ただ、実施した研修がどれだけ行動を起こした研修だったのか、この議論は進められるのではないでしょうか。
人の成長による研修効果測定の不確実さは認識しながらも、研修効果測定のトライ&エラーを重ねてきた結果を、今後お伝えしていきます。
- モチベーション・組織活性化
- キャリア開発
- リーダーシップ
- マネジメント
- ロジカルシンキング・課題解決
個性は競争により磨かれる。
フューチャーアーキテクト、リンクアンドモチベーションを経て2011年独立
新入社員から3年目まで一気通貫した若年層の育成プログラムの提供、経営層と現場を巻き込んだリーダシップ開発など、お客様の状況に合わせた研修の開発と実施を得意とする
古田 聡(フルタ サトシ) 株式会社スタンス 代表取締役 CEO
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