刷新できるリーダー育成に必要な未来への洞察・仮説戦略思考
本コラムは当社ブログ(2020年12月11日掲載)を編集したものです。
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世界のデジタル×グローバル化に向けた流れが速く激しくなっている中、先行きが不透明でも組織全体が進む先を決めることができるリーダー育成の重要度は、更に高まっています。
第244回グローバル人材育成研究会では、
「『踏襲』ではなく『刷新』できるリーダー育成に必要な、未来への洞察・仮説戦略思考」をテーマに、当社パートナー講師の河瀬誠氏をお招きして、今後求められるリーダー育成の在り方について、ご紹介いたしました。
目次
- ■答えのない時代に方向性を示すリーダーをどう育成するか?
- ■未来を予測する「洞察力」を鍛える
- ■来るべき未来に備え、仮説思考を徹底的に磨く
- ■組織の変革を率いるリーダーとしてのチャレンジを踏み出す
■答えのない時代に方向性を示すリーダーをどう育成するか?
「IMD世界競争力ランキング」をご存知でしょうか。2020年、日本の総合順位は34位。残念ながら過去最低に推移しました。また、GAFA+Microsoftの時価総額合計が、東証1部約2170社全体の合計を上回った、というニュースも世間を賑わせました。デジタル技術の進化が加速する今、これから先もグローバルで「勝ち続ける戦略」を描ける人材の育成は、喫緊の課題です。
そうした背景から、リーダー育成の在り方にも変化が問われています。過去の成功パターンから学ぶ、従来型の幅広い知識の習得や事例分析だけでは、時代の変化に対応することが難しくなってきているのです。今の時代のリーダーに新しく必要になってきているのは、以下の力ではないでしょうか。
①現状の積み上げではなく、未来を予測する力
②正解思考ではなく、仮説思考
③知識を得るだけではなく、自己変革を促す
これらの力を身に着け、変わりゆく時代の流れを確実に捉え、仮説をもって主体的かつ柔軟に意思決定できるビジネスパーソンこそ、今後生き残っていくのです。
■未来を予測する「洞察力」を鍛える
「未来」という時間軸を思い描くとき、私たちは、過去の延長線上に現状があり、その先に未来がある、と考えがちです。しかし、果たして本当にそうでしょうか?
変化の激しい時代に適応するには「未来から現在を見る」ことが重要です。これはデジタル技術が「指数関数的」に進化するという特性を持つためです。馬車が車に、ガラケーがスマホにとってかわったように、技術はある時点を境に急激な進化を遂げ、爆発的に普及し、産業、事業環境、ひいては社会を根本的に変えてしまいます。テクノロジーがすべてをつなぐ起点となり、私たちの常識を再定義していく今、現状の延長線上に未来はないのです。
不確実な時代の戦略を描くリーダーには、技術トレンドを業界横断的に広く把握し「自社・自分には何が起こりそうか?」を読み解く「未来への洞察力」を養うことが、今強く求められています。そのための効果的な手法として、今回ご登壇いただいた河瀬講師が実施されるような「未来予測」「戦略/仮説思考」のプログラムは大変有効です。また、「シリコンバレーイノベーションセッション」などを通して、DXを体現している人たちの一次情報に触れ「強烈な自己相対化」を起こす事例なども、当社代表福田よりご紹介いたしました。
■来るべき未来に備え、仮説思考を徹底的に磨く
後半は河瀬氏にご登壇いただき、「最先端技術トレンドのインプットを中心としたデジタルトランスフォーメーションの包括的理解と未来予測」をベースとしたオンライン幹部育成プログラムのご紹介をいたしました。
河瀬講師は、生活、製造、物流、医療など、世界で起こっているあらゆる分野でのDXについて非常に精通されており、プログラムではその数々の幅広い事例をご紹介いただきます。特にアメリカや中国などとの差を突きつけられ、ハッとさせられるとともに、いかに視野を広げることが重要かに気づかされるセッションです。
また、「ワークアウト」という小グループでの活動を通して、仮説思考を身に着けていくことも河瀬氏の研修の特徴です。これは、未来予測を踏まえ小グループで自社戦略を立案、徹底的に仮説検証を繰り返し、幹部提言を行うものです。この過程においては、時に今ある「常識」や「成功体験」を捨てることも求められます。しかし、成功体験は、環境が変わると役に立たない。だからこそ、現状を打破し、将来に向けてビジョンを持ち、その実行プランを緻密に作り上げていく、この経験こそが、組織に変革をもたらす変革リーダーとなるための第一歩となるのです。
DXに対応するための、戦略検討の3ステップ (河瀬講師より)
Step1:【未来予測】変化を直視する
Step2:新たな事業構造とビジョンを描き、
Step3:リーダーとしてのチャレンジを始める
■組織の変革を率いるリーダーとしてのチャレンジを踏み出す
企業の生き残りをかけた生存競争がグローバル規模で日々行われている中、日本社会、そしてグローバル社会が大きな転換点を迎えようとしており、それを先取り、適応していくことが重要なのは、言うまでもありません。
ただ、正確に世界で今何が起こっているのか、それが自分たちとどう関係があるのか、リアルな肌感覚として理解している人は多くないのではないでしょうか。
河瀬さんのセッションは、面白い未来を創っていきたい、そこに会社のリソースを使って自分も貢献していきたい!という意欲を自然と掻き立てるセッションです。人から正解を与えられるのではなく、自ら手足を動かし脳に汗をかく。そうした経験から時に痛みを伴う変革への道へと組織を導くことのできるリーダーを育成することが、重要なのではないでしょうか。
- 経営戦略・経営管理
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- リーダーシップ
- コミュニケーション
「グローバル&自立型人材育成」をミッションとし、プログラムの企画・開発・コーディネートを手掛け、講師としても活躍!
海外のトップビジネススクール(HBS・LBS・IMD等)、国内外のトップトレーナー(HRDコンサルタント、コミュニケーション・異文化・語学スペシャリスト等)との協働で、400社以上の企業向け人材育成に携わっている。
福田 聡子(フクダ サトコ) グローバル・エデュケーションアンドトレーニング・コンサルタンツ株式会社 代表取締役社長
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