技術系企業にイノベーションを〜自律型姿勢の女性管理職を創出

今年も残すところわずかとなりました。
今年はより一層、技術系企業の女性管理職育成を軸とした
ダイバーシティ経営の推進支援に注力して参りました。

設立当初から提供している管理職育成プログラムは、
多くの技術系企業様に導入いただき、
この12月で本プログラムで学んだ技術系企業の社員様は
延べ2,000名を超えました。

サポートさせていただいたお一人お一人の成長を思い浮かべながら、おかげさまでとても充実した
1年だったと振り返っています。

そこで、今年最後のコラムのテーマは管理職育成プログラムで一貫してお伝えしている、
【自律型姿勢】の重要性についてお伝えすることで締めくくりたいと思います。

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■自ら財務諸表分析して目標設定
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ある技術系企業で出会った女性社員（一般職）の方から
会社から求められる役割を踏まえた目標設定方法が
難しいと個別相談を受けました。

そこで私は、

「会社が公開している財務諸表を分析するといいかもしれません」

と、実際その企業様が公開されていたデータを元に
簡単に説明したところ、「なるほど、すごく分かりやすいです！」
と喜んでいただき、その場は終わりました。

その1週間後、女性社員の方からメールが届き、
財務諸表から自分が関わっている業務の仕訳等を確認したことで、
自分が会社に貢献できる具体的な取り組みや目標設定ができました、
という更に喜びの声が届いたのです。

自ら現状を打開しようと私に相談をしてくださり、
解決策のヒントを得て、それを即実践したその姿勢が
心から素晴らしいと私は思った次第です。

その報告メールの中で、

「さらに勉強してスキルアップしたいので
何か良い参考書籍を教えてもらえませんか」

と新たにご相談を受けたので、おすすめ書籍を数冊ほど
情報提供したところ、そのメールを送った3時間後に
「購入しました！」と早速返信があって、
私が感服したのは言うまでもありません。


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■手法は１００万通り！
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当社が提供するダイバーシティ経営改善プロジェクトの
一環で、女性社員育成サポートをさせていただいていますが、
そこで出会う女性社員の皆様の多くは
多忙な業務の中でも大変前向きに業務改善や
スキルアップに取り組まれています。

とはいえ、得られる気づきや、そこからつながる
成長・成果は個々人によって大きな差が出ているのが実態です。

では、その差を生み出しているのは
一体なんだろうか？と考えると、
やはり【自律型姿勢】の一言に尽きるというのが
私の中の結論です。

例えば、これまで以上の成長・成果を出している方は、

「新しいことにチャレンジしよう」
「現状を変えて、もっと良い環境にしよう」
「自分にできることは、他にないかな？」

といった、自分の手で現状打開していこうという
【自律型姿勢】が見られます。

一方で、思うような成長・成果につながりづらい方を
見ると、

「何のためにこの取り組みをするんですか」
「忙しいから課題できませんでした」
「これ以上考えても何も思い浮かびません」

と疲弊した様子で、最終的には環境や他人が
変わらない限り対応できない、という他責の意識が
垣間見えるように感じています。

私が尊敬するリーダーの一人、福島正伸氏も
「手法は１００万通り、あきらめない」
というポリシーを掲げている通り、特に業務改善など
においては、「やり尽くした、もうこれ以上はできない」
ということは、ないのではないかと思っています。

手法が１００万通りあるのであれば、
発想の転換で新しいアイディアから
今まで以上の生産性アップも可能となります。

そのためには、取り組む一人一人が
【自律型姿勢】を持ち、チャレンジしようという
意欲が大切ではないかと思うのです。


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■成長を促す“励まし”の仕掛け
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前述の女性社員の方は、自己評価の振り返りとして
こんなことを書いておられました。（一部抜粋）

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長年問題となっていた業務についてもチームで話し合い
改善案を提示し合い実行したところ、あっという間に
解決となり、さらに来期には皆で掲げた目標の達成が
見込める状態となりました。
問題解決に向けて真剣に話合えるチームに感謝しています。
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チーム視点で考え、行動し、周囲を巻き込んで
業務改善に取り組んでいる様子が私には伝わってきて、
何度心の中で「素晴らしい！」と連呼したか分かりません。

女性社員の皆さんへ研修提供する際には、
もちろん一堂に会してメソッドをお伝えしますが、
ステップアップに対する意識や、
リーダー的役割になることへの意欲など、
個人の意識のステージは多種多様です。

その中でも、

●新しいことにチャレンジする
●良い変化を起こす
●チームで解決する

このような意識を持っていることで、本人に
もたらされる気づきや成功体験の質は
どんどん高まっていくものと思っています。

さらにそこにプラスαで
“励まし（上司やメンター的立場の方からの関わり）”
が加わることで、更に向上したい、より良くなりたい、
という熱意が一層上昇して、さらによいチーム成果に
つながるという、良いサイクルが回っていくことに
なると考えています。

なので、当社が提供している「しなやかリーダー塾」では
まさにこのポイントである“励まし”が必ず生まれる
以下のような仕掛けを取り入れています。

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＜“励まし”の仕掛け＞
・長期プロジェクトによる現場実践（業務改善）の取り組み
↑   ↓
・上司とチームメンバーとの相互支援必須の仕掛け
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冒頭でも少し触れましたが、この仕掛けを施した
しなやかリーダー塾のプログラムを様々な技術系企業様に
導入いただいた結果、2021年12月現在で
延べ2,000名超の社員の皆様が学び、会社成長につながる
成果創出、ならびに本人の成長促進をもたらしていると
評価をいただき、本当に嬉しく思っています。



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■技術系企業にイノベーションをもたらす
自律型姿勢を持った女性管理職の創出を
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プログラムの重要性もさることながら、
やはり成果創出の前提にあるのが、

受講者自身の意識のステージが高い
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であることに疑いの余地はありません。

どんなに企業の実態に則した施策でも、
受け取る人の【自律型姿勢】がそこになければ
効果的な施策にはなり得ないと思うのです。

今まさに人材育成施策を考える立場にある方には、
育成対象者の意識ステージを踏まえた
手上げ式または選抜での施策実施について
ぜひ一度検討していただくことで、より
効率的かつ効果的な施策立案に繋げて
いただきたいと思います。

【自律型姿勢】を備えた人材を育成することで、
その人が勢いよく成長する姿が周囲に良い刺激を与え、
会社全体の自律型姿勢やスキルアップ意欲などの向上
といった連鎖反応を起こしていくような、
起爆剤になることを、これまで関わった企業様の成果や
私の実体験からも確信しています。

特に、男性管理職比率8割超といった技術系企業における
職場環境向上のためには、マイノリティの視点が増えないと
環境変化につながりづらい実態があります。

技術系職場で働く女性たち全てがリーダーになる必要は
もちろんありませんが、まだまだ女性リーダーが少ない
技術系企業に新しい風を吹き込み、新たな視点を融合して
イノベーションをもたらす突破口の1つが
【自律型姿勢】を備えた女性管理職の創出
であると私は考えて、また来年からも現在の取り組みを
ブラッシュアップしながら続けていきたいと思います。