会社成長につながる人材育成に取り組む
先週、私が関わらせていただいている
コンサル先の技術系企業において、
新たに次世代リーダー育成プロジェクトが
スタートすることになりました。
これまで、経営層、管理職層、女性社員向け、
新入社員向けといった育成施策を展開しており、
その全ての育成に携わらせていただいてきましたが、
今回新たに次世代リーダー層への育成がスタートすることで、
全社的な成長スピードが一気に加速して、
更なる会社成長がもたらされるだろうと
期待感でいっぱいです。
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■「目指す姿・ゴール」を実現するために
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この技術系企業様とは弊社設立当初からのお付き合いで、
今では、主に関わらせていただいている経営幹部や社員の方、
お一人お一人の個性や特性、志向を十分理解できるようになりました。
もちろん最初の頃は、会社の状況や社員の方の実態が
十分理解できていないところからのスタートなので、
相手から情報を引き出しながら、信頼関係を構築する
必要がありました。
しかし、そんな手探りの状態を救ってくれたのが
経営幹部の方の思いだったのです。
「関わっていただくからには、うちの会社の実態を包み隠さずお伝えします。」
そう言って、会社の課題感を洗いざらいお話してくださったのです。
その姿勢は、今も変わらず貫いておられるので、
私も経営方針を踏まえた上で、この企業様の実態に即した
人事施策、育成施策を展開できていると思っています。
こういった関わりをしてくださる経営者の思いの根底には、
「これから社員がどんな場所に行っても活躍できる人材であってほしい」
という明確な「目指す姿・ゴール」があります。
そして、“社員の成長なくして、会社の成長はない”
という信念を持っておられる姿勢にも、
私は深く共感しています。
育成施策に正解はないと言われていますが、これまでに
経営幹部候補者の立案で実施された人事ローテーション、
女性社員の有志が展開した全社業務改善プロジェクト等が
社員の手で実現されてきており、明らかに組織風土に
変化がもたらされたと言えるかと思います。
このように、「目指す姿・ゴール」を目指して、
真に必要なことを検討し、その目標達成のために
地道に取り組んでいくことは、求める成果を出すための
重要なプロセスの1つだと改めて感じています。
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■会社成長につながる人材育成に取り組む
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外部の専門家として関わらせていただく私にとっても、
明確な「目指す姿・ゴール」を共有いただき、
社内の実態を把握するための詳細な情報を提供していただくことで、
よりその企業の実態や風土に合った形での
人材育成施策をご提案することに近づけます。
このように、コンサルティングで関わらせて
いただいている企業様のほうが効率的かつ効果的な
施策実施が可能であるのは事実ですが、
一方で、特定の階層向け研修といった部分的な
関わりの企業様においても、人事担当者の方が
しっかりとゴールイメージを持ち、自分事として
施策立案することで、コンサルティングと同等レベルでの
成果を出すことにつながっています。
有難いことに、私が関わらせていただいている
人事担当者のほとんどが、
「会社成長につながる人材育成に取り組む」
というあり方で、会社のためになるかどうかと
人事担当者自身が真摯に向き合い、考え抜かれている方
ばかりです。
例え、人材育成施策のきっかけが
「会社の方針で、上司から言われたから」
「予算が余りそうだから」
といった場合でも、人事担当者が「目指す姿・ゴール」を
定め、それに向かって検討し実施した施策は、必ず会社の
ためになると私は確信しています。
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■本質的な課題解決には、正しい現場状況の把握が欠かせない
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私自身も、実態を把握するために
ありとあらゆる手段を考え、情報収集しています。
例えば、3年前に女性社員育成プロジェクトのサポートを
依頼された際、実態をより正しく詳細に把握するため、
約60名の女性社員全員との事前面談を実施することを提案しました。
結果として、単に女性社員向けにスキル研修を行うに
止まらず、理解度によって伝え方に工夫を凝らしたり、
相手の視点に合わせたアドバイスができたことで
現場での仕事にすぐに活かしたくなるような、
モチベーションアップも含めた細やかなサポートを
実現することにつながっていきました。
もし、人材育成に関わっている方の中で、
施策立案で悩んでいたり、明確な「目指す姿・ゴール」を
設定しきれていないと感じている際には、
現場の実態把握のための情報収集から
始めていただければと考えています。
私が大企業の技術系部門で人事育成担当をしていた際、
初めは成果を急ぐあまり、明確な「目指す姿・ゴール」を
設定せず、施策は失敗に終わってしまった苦い経験があります。
その反省を活かして、当時の私はまず現場社員200名の
ヒアリング実施を通して情報収集する、ということを実行しました。
結果として、現場の状況や悩み・不安が
リアルに感じ取れたことで、その課題を当事者意識を持って
施策立案・実行したことによって、会社にとっても、
現場社員にとっても、より良い結果をもたらすことにつながりました。
この実体験からも、本質的な課題解決には、
正しい現場状況の把握が欠かせないと考えています。
ぜひ、人材育成の立場にあり、これから研修施策等を
考えてようとされている際には、
明確な「目指す姿・ゴール」を設定することを意識して、
関係者に十分な情報共有を行うことを常に念頭に置き、
現場の実態に即した育成施策の実現に向けて、
力を尽くしていただきたいと心から願っています。
- 経営戦略・経営管理
- モチベーション・組織活性化
- キャリア開発
- リーダーシップ
- マネジメント
◆技術系企業D&I突破口となる次世代リーダー・女性管理職を育成
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまでのべ5,000人以上の技術系企業のリーダー・管理職育成に携わる。専門は技術系企業に特化したD&I推進コンサルティング。
細木聡子(ホソキアキコ) 株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
対応エリア | 全国 |
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所在地 | 千代田区 |
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