自立的な社員を育成する方法「褒めて伸ばす!」

今週は女性活躍推進コンサルティングのため
大阪〜岡山の顧問先企業へ訪問しております。
2日前に訪問した大阪の企業様においては、
社員の皆さんの驚異的な成長を目の当たりにし、
実際に経営者および経営幹部の方々から
喜びの声を頂いたことで、成果を確信することができました。
私にとって、お役に立てているという嬉しさが
込み上げて、やりがいを実感する瞬間です!
┏━━━━━━━┓
■究極の人材育成
┗━━━━━━━┛
「社員には、言われたことだけをやるのではなくて、
一段上の視点で自ら課題を見つけて成長し、
会社に貢献する人材になって欲しい」
このような切実な本音を、企業の経営者、人事担当、
管理職の方々からお話いただくことはよくあることです。
私が考える「究極の人材育成」とは
---------------------------------------------------------------
【自立的に成長し、会社に貢献できる】
---------------------------------------------------------------
ということであり、まさに企業が求める
理想の社員像であるかもしれません。
では、具体的にどのように社員を育成すれば
良いのでしょうか。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
■自立的な社員を育てたいなら「褒めて伸ばす」
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
私の信条、
「人には無限の可能性がある」ということに基づき、
育成する立場の人と、育成対象者との間に
確固たる信頼関係を醸成することが何より重要であると
繰り返しお伝えしております。
そこで、今回は育成担当のための「信頼関係の醸成」
に必要な具体的な言動について少し深掘りしてみようと思います。
-------------------------------------------------
褒めて伸ばす
-------------------------------------------------
私のこれまでの大企業、中小企業の人材育成経験上、
最も効果があったと自信を持ってお伝えできるのが
信頼するというあり方を土台として、褒めて伸ばす^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
ということでした。
もちろん、アメとムチによるメリハリをつけて
社員を育てる等の考え方も一理あると思いますが
長期的な視点でみると“褒めて伸ばす”という方法が
効果的であると感じています。
中には、
「言われていないのでやりませんでした」
「仕事量が多すぎて辛いんですけど」
「この仕事量にこの給料は見合わない!」
とぼやく社員に対して褒めても仕方ないのでは?
と感じる方もいるかもしれません。
確かに、ただ褒めるだけでは、
逆効果になってしまう場合もあります。
ここでのポイントは、
褒めるべきところを考慮して、その部分だけを褒める^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
ということ。
褒めるべきところとは、
「育成対象の社員がこちらが望む行動をとっている部分」
です。
改善して欲しいところまで含めて
丸ごと褒めるということはしません。
-------------------------------------------------
褒めるところがない?
-------------------------------------------------
「そもそも育成対象の社員には
褒めるべきところは無いんだよ」
こんな心の声が聞こえてきそうですが、
本当にそうでしょうか?
ご存知の通り、人には誰しも長所と短所があります。
その長所だけに着目して見てみるようにすると、
必ず良いところが見つかるはずです。
どんなに小さなことでも構いません。
例えば、
「毎日の挨拶が気持ちがいい」
「必ず約束を守る」
などといった、一見当たり前に思えるようなことでもOK。
いつも良い行動をしている部分を褒めて、
信頼関係を醸成することが第一歩です。

┏━━━━━━━━━┓
■視点と視座を上げる
┗━━━━━━━━━┛
育成対象者の長所を褒めながら
コミュニケーションを重ねることで、
信頼関係を構築したら、いよいよ
会社が求める人物像へ近づいてもらうための
「育成」に向けた関わりのスタートです。
まず、会社が求める仕事の進め方まで
達していない原因を把握し、共に解決する
アプローチから始めるのですが、そのためには
育成対象者の“視点”を一段階上にステップアップ
させる必要があります。
実際、経営者や管理職という立場にある人には
例えば期限一つ守ることの重要性を認識できても、
まだ「言われたことをやるのが仕事」という視点で
物事を考える成長半ばの社員とでは、
取り組む仕事の捉え方・認識レベルに大きな乖離が
あるものです。
だからこそ、育成担当の思いや、育成対象者へ求める期待、
そして会社状況などの情報提供を充分に行った上で、
視点・視座を上げてもらうための研修やセミナーの受講、
さらには参考となる書籍を読んでもらうことで、
意識の醸成を図るのです。
┏━━━━━━━━━━━━━┓
■自ら成長する意識を醸成する
┗━━━━━━━━━━━━━┛
視点と視座が上がると、自然と育成対象者の言動が変わり、
育成担当の思い描く仕事ぶりに近づいてくるでしょう。
そこですかさず、成長した点を褒めるのです。
まとめると、
--------------------------------------------------------------------------------------
1)意識の醸成(=育成担当からの情報共有)
↓
2)自立的な情報収集(=育成対象者の視点・視座の向上)
↓
3)成長(←更に褒めて伸ばす)
--------------------------------------------------------------------------------------
この繰り返しを実践することで、
育成対象者は成功体験を手にすることとなり、
モチベーションが向上してさらなる成長を自ら求めることへ
繋がり、ある時点で自立的に成長し会社に貢献する
人材として活躍するようになるのです。
もし、自社の社員に対して、
「もっと成長して欲しい」
「もっと高い視点で仕事をして欲しい」
といった思いがあるのであれば、
是非、今回のコラムにてお伝えした
【褒めて伸ばす】考え方をお試しいただければと思います。
このコラムを書いたプロフェッショナル
細木聡子
株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。

細木聡子
株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。
得意分野 | 経営戦略・経営管理、モチベーション・組織活性化、キャリア開発、リーダーシップ、マネジメント |
---|---|
対応エリア | 全国 |
所在地 | 千代田区 |
- 参考になった0
- 共感できる0
- 実践したい0
- 考えさせられる0
- 理解しやすい0
無料会員登録
記事のオススメには『日本の人事部』への会員登録が必要です。