【古川裕倫の女性活躍推進】 〜男性がなぜ女性活躍を語るか〜
【古川ひろのりの女性活躍推進】
~男性がなぜ女性活躍推進を語るか~
なぜこのようなオジサン(私、古川)がダイバーシティや女性活躍推進を語るのか、というそもそもの話しさせていただきたい。
講演や研修を実施するときに、一番多い聞かれる質問がこれ。「なぜ女性活躍推進をやっているのですか?」「なにがきっかけですか?」と言われるが、多分なぜ男性が(とかオッサンが)という意味が入っているのだろう。
一番簡単にいうと、最初に勤めた会社は、女性がほとんどルーティーンの仕事しかしておらず、輝いている人は少なかった。次に勤めた会社は、自ら仕事を作っていき、キラリと輝いている女性が多かった。職場や会社によって、こんなに女性の輝きが違うのかと思った次第。前者は大手商社であり、後者はエンターテイメント会社(自称エンターテイメント会社であるが、世間様は芸能プロダクションとしか呼んでくれていない)。
いろんな生き方があるので、女性が職場で輝くべきかは本人が決めるべき話しであり、私がどうこう申し上げる筋のものではない。
ただ、「少子高齢化による生産労働人口の激減」によって、日本が世界で戦えなくなってくることには危惧をしている。日本の会社にもがんばって欲しい。人口減少によって、国内市場は縮小していく、すなわち日本の国力も落ちてくる。
知り合いの中小企業の社長さんたちに、20年後30年後の自分の会社の業績予想を聞いてみると、「よくわからないないが、10-20%は伸びているだろう」「努力をして、ソレぐらいの数字は作らなければいけない」などと答えがある。グローバルにビジネスをしていけば全く話しは違うのだが、国内だけしかやっていない会社が、人口が40年後には30%も減って市場が縮小する中、自分だけが売上や利益が伸びるはずがない。グローバルなビジネス展開が求められる。
もう一つは、労働人口の減少に対応できないと日本は生き残れないということ。労働人口の確保には、次の4つがある(4つしかない)。
1、外国人の登用
2、 シニアの登用
3、 女性の登用
4、 障がい者の登用
「日本は今でも鎖国をしている」と外国人有識者からなんどか言われたことがある。移民の受け入れ、労働ビザ発給など、実質上はなかなか外国人を受け入れない。受け入れても言葉の問題もあり、なかなか進まないだろう。
シニアががんばるのも期待したい。ただ、私が言うのもナンではあるが、頭が柔らかくて、自分より年下の上司の言うことを抵抗なく受け入れる人がどれだけいるだろうか。
ということで、女性に脚光が当たるのは当たり前と思う。私は、日本が世界と渡り合えるように、労働力をしっかりと確保しなければいけないと思っている。また、優秀な女性が、出産・育児で職場から長期に離れたり、職場復帰しなかったりでは、たいへんもったいないと思う。会社制度の問題や、会社の文化の問題、(女性を含めた)個人の問題などあると思うが、解決できる課題も多い。
話をもとへ戻すと、会社は女性に職場でなにを期待するかをしっかりと考える必要がある。女性も男性も考えるべきである。過去のことは過去として、これからイノベーションが必要である。
なぜオッサンの私が言うか?オッサンも変わらないといけないから、である。女性をエンカレッジするために女性にも問いかける必要があるが、岩盤か粘土層になっているかもしれない私と同年代のオッサンも変わらなければいけない。そのようなことを講演や研修で申し上げることによって少しでも日本の女性活躍が進むことを願っている。
(つづく)
- モチベーション・組織活性化
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- マネジメント
雑誌掲載・著書多数!女性活躍の男性推進サポーター兼「立志塾」塾長。経営的観点から、ジェンダー×ダイバーシティの意義と実践をお伝えします。
ホリプロ経営企画室長時代、多くの名もなき女性たちがプロのタレントとして輝きを放つ瞬間を見てきました。何故無名の新人が大女優になるのか?―才能を見つけ、引き出し、磨き、演出する。企業における人材育成、殊、女性育成でも根幹は同じかもしれません。
椎川 乃雅(シイカワ ノア) 一般社団法人彩志義塾 代表理事
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