Pythonエンジニアのスキルセット
こんにちは。Pythonエンジニア育成推進協会の吉政でございます。
Pythonは現在もっとも人気で需要のあるプログラミング言語の1つです。最近ではGoogle、YouTube、Dropbox、Netflixなどの巨大なWebサービスが、Pythonでアプリや関連システムを開発されていることもあり、ますます人気の拍車がかかっています。もともとPythonは人工知能や機械学習、ビッグデータ、インフラの自動化などで採用されていますが、最近ではWebサービスの開発に使われることも増えてきました。そこで、今回のコラムは人事部の方向けにPythonでWebサービスを開発される方のスキルセットの例を紹介したいと思います。ここで紹介するスキルセットはあくまで例なので、時間が経てば変わっていきます。あくまで今今の例としてご参考ください。
例えばWebエンジニアに必要なスキルセットとして以下を上げるようなこともあります。
- デバッグ、メンテナンス、最適化(リファクタリングなど)ができる
- 効率的で再利用可能なコードを書き、テストできる
- サーバー側のプラットフォームの開発ができる
- データの保護とセキュリティの対策ができる
- フロントエンドチームによって開発されたものをサーバー側のロジックと繋げられる
- データベースの設定と操作ができる
- 既存システムの機能を改善できる
PythonのWebエンジニアを採用する場合は、さらに以下を追加する場合があります。
(これもあくまで一例です)
- DjangoやFlaskを使いこなし、イベント駆動型のプログラミングに精通していること
- Pythonが機械学習に使えることを知っており、この分野の勉強もしていること
- Jinja、Makoなどのサーバーサイドテンプレート言語を理解していること
- オブジェクト指向プログラミングの概念を理解していること
- MVCやMVTアーキテクチャの経験があること
- GitやSVNなどのコードバージョン管理ツールを積極的に利用していること
- ORM(オブジェクト関係マッピングライブラリ)の扱い方を知っていること
- HTML、CSS、JavaScriptの基本を理解していること(オプション)
- 円滑なコミュニケーションができること
一方で、今日のエンジニアの採用では「企業がエンジニアを選ぶ」というよりも、「企業とエンジニアの相性を確認する」方の考え方が主流になっています。どんなに良いエンジニアをどんなに苦労して採用しても、エンジニアと企業の相性が良くなかったり、エンジニアが活躍できる場がなかったりすると、早期退職を招いてしまいます。エンジニアのスキルを見極めるだけではなく、企業からもエンジニアに何を与えることができるのか、お互いのギブ・アンド・テイクを採用フェーズの早い段階で確認しておくと良いでしょう。少し前から不適正検査の様なサービスも出てきていますので、試されるとよいかもしれません。
DjangoやFlaskなど専門的な用語が出てきました。このコラムの次号以降で分かりやすく説明していきますね。今日はこの辺で。
(執筆協力 野田貴子)
- 資格取得
年間登壇約20回、連載数15本以上、顧問先14社を持つマーケッター。著書「ITエンジニア向け企画力と企画書の教科書」大手企業の職級査定審査員
日本を代表する大手企業を中心にマーケティング支援を実施。日本のIT業界の発展のためには教育が重要であると考え、LinuxやXML、PHP、Ruby on Rails、Python、IPv6の検定試験を立ち上げ、運営組織の代表を歴任する。
吉政忠志(ヨシマサタダシ) 一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 代表理事
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