雇用される側、管理監督する側の無知による悲劇
昨年の話になるが、大手企業の支店長が、社員に有給チャンスクイズと称した問題をメールで送りつけ、全問正解しなければ有給休暇を取らせないというニュースが報道された。
そもそも問題が間違っていたために全員有給休暇が取れなかったらしいが、この支店長がやった行為は労働基準法39条違反となり、違反者は懲役6か月以下、罰金30万円が科されるという行為である。そんな愚かなことを立派な企業の管理職が堂々とやってしまうのが、悲しいかな現実としてある。
従業員もそのことを知っていたら、指摘できたのだろうが、そもそも労働組合がなかったことも不幸だった。悩んだ社員が外部の労働組合に駆け込んだために事件が発覚した。雇用される側も管理監督する側もワークルールに無知なために引き起こされる悲劇は結構起こる。この支店長は処分されることになったらしい。基本的なワークルールは誰でも知っている世の中にしなければ、労使双方に不幸である。
- モチベーション・組織活性化
- 労務・賃金
働く仲間を教育・文化事業で応援しています
労働教育と教育文化活動の振興を通じ、勤労者の生涯学習とその家族も含めた文化活動を支援します。社会構造の変化や時代の要請に応えられる人材育成を図り、勤労者と家族の生活・文化教養の向上、自主的・民主的な労働運動、社会の健全な発展に貢献します。
木村 裕士(キムラ ユウジ) 公益社団法人 教育文化協会 専務理事
対応エリア | 全国 |
---|---|
所在地 | 千代田区 |