学生は本当に大手志向なのか?
■中小企業が新卒採用に苦戦する背景とは?
新卒採用における中小企業の課題として、
「とにかく学生が来ない」
「企業の知名度が低い」
「説明会参加者からのエントリーが少ない」
という話をよく耳にします。大手じゃないから学生と出会えないとおっしゃる企業が多いです。
本当にそうでしょうか。
マイナビの2025年卒大学生就職意識調査によると、大手が良いと考える学生は53.7%と、過去の調査と比較しても高い比率であることは間違いありません。
ただ、私が普段から接している学生たちからはそこまで大手への強いこだわりは感じられないのです。
確かに大手に憧れている学生は多いです。また、親から大手を勧められてなんとなく大手志向の学生も一定数います。
だからといって中小企業を全く志望していないかというと、そういうわけではさなそうです。
■就活における活動傾向を見てみるとどうか?
25卒の学生を対象にした弊社の調査によると、大手志向の学生が52%とマイナビの調査とほぼ同じ結果でした。
一方、「中堅企業を意図的に探したことはあるか」という質問に対しては、69%の学生が中堅・中小企業を自分から探しに行っていることがわかります。(下記画像参照)
大手志向の学生が多いものの、中小企業も同時に探している学生が7割いるのです。にも関わらず、なぜ中小企業が母集団形成に苦戦するのか。理由は大きく2つあります。
1つ目は、就活スタート時期にまず目が行くのは有名企業だからです。
これは仕方がないことだと思います。初めて京都に旅行に行く人が金閣寺や清水寺に行くように、これはある意味避けられない事象です。
2つ目は、大手企業以外に選択肢を広げる時間があまりないということです。
就活を始めたばかりの4月、5月は、まず有名企業に目がいき、6月はインターン選考が始まります。7月は大学の試験で忙しく、8月、9月は大手企業でスケジュールが埋まり、10月ころには疲れて活動が鈍るという流れが多いです。
弊社のインターン生がこのように話していました。
「大手企業がいいというより、大手企業以外を見る余裕がなかったです。合説などで有名企業の社名が並んでいると、どうしても知らない会社より知っている会社の話を聞きたくなってしまいます。秋になると大学が後期に入り、ゼミや学園祭など平日は時間が取れず就活はあまりしていないため、結果的に夏に出会った有名企業中心に就活本番を迎えました。」
絶対大手がいいというよりは、知っている企業を受けていたら、新しい企業との出会いに割ける時間があまりなくなっていたということなんですね。こういった学生、実は多いです。
つまり、学生も出会えるなら中小企業と出会いたいのです。
出会う場所があり、そして自社の魅力をわかりやすく伝えることさえできれば、規模や知名度に関わらず、新卒採用はできます。
学生と企業が出会える場所をこれからも提供し続けていきたいと思います。
- 人材採用
- コーチング・ファシリテーション
- コミュニケーション
- プレゼンテーション
- 営業・接客・CS
企業と学生両方にアプローチし、よりよい就活環境を作る
学生コミュニティを主催し、学生の生のインサイトを吸い上げながら企業様のコンテンツ開発を行なっています。立命館大学客員教授も務めながら合計10の大学で就活キャリア支援講座の運営も行なっています。
羽田 啓一郎(ハタ ケイイチロウ) 株式会社Strobolights 代表取締役
対応エリア | 全国 |
---|---|
所在地 | 町田市 |
このプロフェッショナルのコラム(テーマ)
このプロフェッショナルの関連情報
新卒イベント 社名ではなく自社の魅力を伝える『社名を出さない』26卒合同企業説明会
〜新卒採用実績あり〜従来の採用で出会えなかった学生と出会える!社名を出さずに、貴社の魅力をダイレクトに訴求できるイベント
- 無料
- WEBセミナー(オンライン)
- 経営戦略・経営管理
- 人材採用
- コミュニケーション
- プレゼンテーション
- ロジカルシンキング・課題解決
【25卒学生2名ライブ登壇!】学生知名度のない会社の新卒採用広報を考える
開催日:2024/10/22(火) 11:00 ~ 12:00
- お役立ちツール
- 新卒採用コンサルティング