ストレングスファインダーをチームビルディングに活かす 11
チームとしてお互いの強みを活かし合い、支え合う関係を築いていくと、その相乗効果でチーム全体のパフォーマンスが向上するのは、誰もが実感するところではないでしょうか。
そして、その土台がしっかりとある上で、個々が自分自身のパフォーマンスを最大化できれば、チームとしてもさらに力強く前進できますよね。
そのために役立つのが、1on1のコーチングです。
もちろん、ストレングスファインダー®に精通したプロのコーチが関われるのが理想。
でも、現実的にそれが叶う場面は限られています。
だからこそ、マネジャーが個々の強みを理解し、メンバーのパフォーマンスを引き出すコーチング的な関わりをすることは、とても重要です。
おそらく、多くの人がこの点には異論がないでしょう。でも、実際にそれを日々のマネジメントの中で実践するのは、なかなか難しいのも事実です。
さらに、「コーチングを身につける」と言われると、ハードルの高さを感じる人も多いかもしれません。
そこで提案したいのが、メンバー同士でコーチングをし合う仕組みを取り入れること。
コーチングの本質は、「誰かからの問いかけを通じて、自分の思考を深め、新たな気づきを得ること」です。そう考えると、難しく考える必要はなく、シンプルに相手に問いを投げかけるだけでも効果があるのです。
例えば、職場内でバディ制度を導入し、二人一組になって定期的にコーチングし合う時間を設けるのはどうでしょうか。
その際の質問は、あらかじめ決められた定型的なものでOKです。
たとえば、
「今週、自分の資質を活かせたと感じた瞬間はどんなときだった?」
というような問いを毎週交わすだけでも、自分の強みに意識を向けるきっかけになります。
そして、「自分はどのように強みを発揮したのか?」と振り返ることで、自然と「もっと活かしていこう」という意識が芽生えていくのです。
相手は、ただその話を聴いていればいい──いや、「ただ聴く」って意外と難しいものですが…(笑)。
バディ制度の良いところは、「自分の話を真剣に聴いてくれる人がいる」という安心感と、「成功したことやうまくいかなかったことを共有する相手がいる」という適度な緊張感が生まれること。
「次のバディの時間には何を話そう?」と考えるだけでも、自分の強みに意識を向ける習慣がつきますよね。
こうした仕組みを職場に取り入れ、自然とストレングスファインダー®を共通言語にした会話があちこちで交わされる環境をつくることが大切です。
メンバー同士でお互いの強みを認め合い、高め合える場があれば、きっとチームのエネルギーはもっと強く、温かくなっていくはずです。
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ストレングスファインダーで変革を促す~対話と多様性を重視し、個々の強みを活かすことで組織全体の成長をサポート~
前職では半導体製造技術者として勤務しながらコーチングやアサーション研修の社内講師も務める。独立後、ストレングスファインダーを活用したチームビルディングやリーダーシップ研修を中心に提供。ストレングスファインダーのプロファイリングに定評がある。
知識茂雄(チシキシゲオ) ガイアモーレ株式会社提携講師 株式会社ハート・ラボ・ジャパン
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