ストレングスファインダーをチームビルディングに活かす 10
ストレングスファインダー®を活用してチームを強化する際に、特に大切なポイントを振り返ってみたいと思います。
結論から言えば、お互いの強みにフォーカスしたコミュニケーションを継続的に行える仕組みを作ること、これに尽きます。
研修の盛り上がりは一過性。でも、それで終わらせないために。
ストレングスファインダー®の研修に参加した方々の感想には、「楽しかった!」「自分の強みを知れて前向きになれた!」というポジティブな声が多いです。
ただ、その感動やモチベーションは放っておくと、やがて落ち着いてしまいます。
これは決して悪いことではなく、自然な流れです。重要なのは、その「一度上がった熱」を冷まし過ぎず、時には再び引き上げる仕組みを整えることです。
継続的な「強みの見える化」と仕組み作り
では、その仕組み作りとは何でしょうか?
まずシンプルな工夫として、お互いの強みを「見える化」する方法があります。
例えば、こんな事例があります:
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名札やPCに資質を表示する
名札やデスクに「内省」「着想」などの資質を記載することで、日常の会話の中で自然と資質に触れるきっかけが増えます。
例えば、会議でこんな会話が生まれるかもしれません:-
「そのアイディア、さすが『着想』らしいね!」
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「◯◯さんは『内省』があるから、一旦考えてもらって、後でアイディアを聞かせてね。」
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こうしたやりとりが日常化すれば、チーム内での資質を活かした連携が自然と深まります。
ただし、「この資質だからこうだ」と決めつけないことも重要です。
資質をネガティブに使うのではなく、強みにフォーカスする意識が必要です。
「強みに目を向ける文化」を作る具体例
ある組織では、朝礼や昼礼の際に「最近気づいた他のメンバーの良い点」を共有し合う習慣を取り入れています。
「◯◯さんの慎重さが役立った」や「△△さんのアレンジがすごかった」と具体的に言葉にすることで、メンバー間の信頼感や結びつきが強まります。
また、ストレングスに熱意を持ち、推進してくれる「仕掛け人」の存在も大きな力になります。
特にリーダー層の影響力は絶大です。
私が関わる銀行の中でも、最も成果を上げている支店は、支店長自らがストレングスファインダー®にハマり、積極的に活用している支店でした。
熱を絶やさず、自然に資質を活かす文化へ
どんなコンテンツも、単発の研修だけでは一過性の盛り上がりで終わりがちです。
しかし、その場で得た気づきや熱意を仕組みとして組織に取り入れることで、ストレングスベースのコミュニケーションが自然なものになります。
その状態を作り出すことが、理想と言えるでしょう。
最近、日本の大企業でもストレングスファインダー®に注目する動きが広がりつつあります。
この流れが大きなムーブメントになる日も近いかもしれません。
そして、その火を絶やさず、多くの人が自分や仲間の強みに目を向けられる社会を作ることが、私たちストレングスコーチの使命だと感じています。
- キャリア開発
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ストレングスファインダーで変革を促す~対話と多様性を重視し、個々の強みを活かすことで組織全体の成長をサポート~
前職では半導体製造技術者として勤務しながらコーチングやアサーション研修の社内講師も務める。独立後、ストレングスファインダーを活用したチームビルディングやリーダーシップ研修を中心に提供。ストレングスファインダーのプロファイリングに定評がある。
知識茂雄(チシキシゲオ) ガイアモーレ株式会社提携講師 株式会社ハート・ラボ・ジャパン
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所在地 | 熊本市 |